【市況】来週の株式相場見通し=売買代金減少も底堅い動き継続
日経平均 <日足> 売買代金 「株探」多機能チャートより
20日に日銀金融政策決定会合の結果が発表されるが、材料としてインパクトを与える動きが出ることは予想しづらく、市場の注目度も比較的低そうだ。全体手掛かり材料不足のなか、外国為替市場の動向には注意が必要となるものの、どちらかといえば円安含みに振れる可能性が高そうだ。ただ、トランプ次期米大統領の発言などが突発的に円高誘導となるケースは考えられ、その場合は日経平均株価も目先高値圏にあるだけに、波乱が誘発される懸念がある。急速な円高に遭遇する場合を除けば、下値では日銀のETF買いがセーフティーネットの役割を果たし、もしくはそれを拠り所とする押し目買いが入り、株価が大きく崩れる公算は小さい。
また、来週はIPOラッシュの週でもある。東証1部の主力株に買い疲れ感があるなかで短期値幅取りを狙う個人投資家資金は、新規公開株のセカンダリーに関心を高めそうだ。IPO銘柄が呼び水となって、マザーズなど新興市場銘柄がにぎわう可能性もある。
日程面では11月の貿易統計(19日)、日銀金融政策決定会合(19~20日)、11月の訪日外国人客数(21日)などに注目。
新規上場は、船場<6540>東証2部、日本モーゲージサービス<7192>ジャスダック(19日)、リネットジャパングループ<3556>マザーズ(20日)、グレイステクノロジー<6541>、イノベーション<3970>マザーズ、セグエグループ<3968>ジャスダック(21日)、エイトレッド<3969>、フォーライフ<3477>東証マザーズ(22日)。
海外では独12月Ifo景況感指数(19日)、米11月中古住宅販売件数(21日)、米7~9月GDP確報値、米11月の景気先行指標総合指数、米11月耐久財受注(22日)などが焦点となる。
(中村潤一)
出所:株経ONLINE(株式会社みんかぶ)