【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):窪田製薬HD、Gunosy、タカラバイオ
Gunosy <日足> 「株探」多機能チャートより
アルデプロ<8925>は続急伸し、年初来高値を更新。同社は15日取引終了後に、17年7月期第1四半期(8~10月)の連結決算を発表。営業利益は6300万円(前年71.2%増)となった。売上高は12億2800万円(同7.1%増)で着地。主力の不動産再活事業の売上高が11億3300万円(同16.6%増)となったことが寄与した。なお、SPC(特別目的会社)を組成して販売用不動産信託受益権を仕入れたことに伴う組成費用などを計上したことで、経常損益は4億700万円の赤字(前年同期は8900万円の赤字)となった。また同社は当初、今期から単独決算に移行するとしていたが、9月27日に発表したヒューロン合同会社(東京都港区)への出資が過半数となったことから再び連結決算を行うことを明らかにした。通期連結業績予想は、売上高490億円、営業利益91億円、経常利益80億円とし、従来公表していた単独見通しと変わらないが、繰延税金資産を計上することから連結純利益予想は88億円(単独の従来予想は73億円)となる。
■窪田製薬HD <4596> 1,150円 +98 円 (+9.3%) 本日終値
窪田製薬ホールディングス<4596>が連日の急騰。同社は、14日取引終了後、完全子会社であるアキュセラ・インクが低分子化合物を用いた眼科治療薬の開発を手掛けるEyeMedics社(米カリフォルニア州)と眼科治療薬の新規候補化合物を含むバイオミメティック技術(生物模倣技術)で全世界における製造・開発・販売の独占的実施権取得に関するオプション契約を締結したと発表した。同契約は、加齢黄斑変性や増殖糖尿病網膜症などの網膜疾患の治療に向けた新薬候補化合物の開発などに関係するものであり、今後の展開を期待する買いが流入している。
■Gunosy <6047> 1,365円 +95 円 (+7.5%) 本日終値
15日、Gunosy <6047> [東証M]が17年5月期上期(6-11月)の連結経常利益を従来予想の3.1億円→6.2億円に94.4%上方修正。増益率が78.2%増→3.5倍に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。ニュース配信アプリ「グノシー」「ニュースパス」の利用者拡大で広告収入が想定より伸びたことが寄与。他社メディアとの連携でアドネットワークの収益が拡大したことも上振れに貢献した。
■タカラバイオ <4974> 1,523円 +93 円 (+6.5%) 本日終値 東証1部 上昇率9位
タカラバイオ<4974>が大幅続伸。15日の取引終了後、大塚ホールディングス<4578>傘下の大塚製薬と、腫瘍溶解性ウイルス「HF10」の国内における開発・販売に関する独占的ライセンス契約を締結したと発表しており、開発加速を期待した買いが入っている。今回の開発・販売権の譲渡により両社は、すい臓がんなどのがん腫を対象に、「HF10」を再生医療等製品として上市することを目指して開発を進める方針で、タカラバイオは大塚製薬から契約一時金および開発の進捗に応じたマイルストーン達成金(最大約30億円)を受け取るほか、上市後は売上高の目標達成に応じた一時金を受け取ることになる。また、米子会社を通じて研究用試薬の製造・販売を行う米ルビコン・ゲノミクス社(ミシガン州)の全株式を取得し、子会社化すると発表した。取得価額は総額で7500万ドル(約86億円)に上る予定。
■太陽誘電 <6976> 1,422円 +83 円 (+6.2%) 本日終値
SMBC日興証券が15日付で太陽誘電 <6976> の投資判断「3(弱気)→2(中立)」に引き上げ、目標株価を600円→1200円に増額したことが買い材料視された。リポートでは、足元の円安進行を踏まえ、同証券の為替前提を1ドル=110円(従来100円)に変更。為替感応度の高い同社にとって円安効果は大きく、ネットキャッシュ(手元資金)が定着すると指摘。また、課題だった過少投資によるキャパシティ不足とシェアの低下の問題も解決する可能性が出てきたとしている。同証券では、17年3月期の連結営業利益を57億円→136億円(会社計画は100億円)、18年3月期を121億円→195億円、19年3月期を125億円→205億円にそれぞれ上方修正した。
■コーセル <6905> 1,316円 +74 円 (+6.0%) 本日終値
コーセル<6905>が大幅高、年初来高値更新を果たした。同社は電源装置の大手メーカーで、欧米向けなどの高水準の需要を取り込んでいる。東海東京調査センターは15日付で同社株のレーティングを「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に、目標株価を1190円から1550円に引き上げている。同社は12月14日に16年6~11月期決算を発表し、15日に説明会を開催したが、上期営業利益は、前年比9%減の14億9100万円と減益ながら、同社計画の11億8000万円を上振れ、ポジティブな印象としている。東海東京調査センターでは同社の半導体製造装置業界の受注好調を映して、同社のスイッチング電源の回復が続くと想定、17年5月期以降の業績を見直した。17年5月期の営業利益は前期比38.8%増の32億円(会社側予想は26億9000万円)を予想している。
■クスリアオキ <3549> 5,040円 +220 円 (+4.6%) 本日終値
15日、11月21日で連結決算に移行したクスリのアオキホールディングス <3549> がクスリのアオキ単体の決算を発表。17年5月期上期(6-11月)の連結経常利益が前年同期比17.8%増の57.8億円に伸びて着地したことが買い材料視された。ドラッグストア36店舗と調剤薬局14薬局を新規開設し、前年同期比18.7%の大幅増収を達成したことが寄与。連結決算の通期経常利益は前期比0.4%増の93億円の見通し。単体決算の好調による連結業績の上振れを期待する買いが向かった。
■クルーズ <2138> 2,551円 +110 円 (+4.5%) 本日終値
15日、衣料品通販サイト「ショップリスト」を運営するクルーズ <2138> [JQ]が、越境EC事業に参入すると発表したことが買い材料視された。これに先駆けて、中国最大級ポータルサイト「SINA(新浪)」と中華圏最大の交流サイト「Weibo(微博)」の日本における広告・販売権を持つ中国新浪日本総合ネットワークグループと提携し、共同出資会社「ワールドリンク」を設立。急拡大する中国越境EC市場で両サイトの圧倒的な集客力を活用し、海外で簡単に商品を販売することができる越境ECの仕組みを構築していく。発表を受けて、業容拡大による将来的な業績への寄与に期待する買いが殺到した。
■バロック <3548> 1,250円 +46 円 (+3.8%) 本日終値
15日、11月1日に新規上場したバロックジャパンリミテッド <3548> が17年1月期の期末一括配当は初配当となる10円を実施すると発表したことが買い材料視された。東京証券取引所市場第一部の上場を記念して、上場記念配当10円を実施する。併せて、配当方針を18年1月期から、配当性向30%~40%の安定配当を基本とする方針に変更した。同時に、株主優待制度を新設すると発表。毎年1月末時点と7月末時点で100株以上を保有する株主を対象に、同社の店舗および通販サイトで使用できる2000円分のクーポン券1枚を贈呈する。年2回の贈呈となる。
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