【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):キッコマン、オリックス、任天堂
キッコマン <日足> 「株探」多機能チャートより
キッコーマン<2801>が続伸。15日付で岡三証券がレーティング「中立」継続ながら目標株価を3500円から3700円へ、17年3月期は通期連結営業利益で会社側計画計画の315億円(前期325億9800万円)に対して従来予想の316億円から320億円へ、18年3月期は345億円から355億円へ引き上げた。世界的な日本食需要の高まりや、国内における健康志向を背景として、海外しょうゆ事業、国内豆乳事業は今後も安定成長を見込んでいる。
■オリックス <8591> 1,865.5円 +9.5 円 (+0.5%) 本日終値
オリックス<8591>が続伸。同社はこの日、米国現地法人を通じてブラジルで不動産証券組成・資産運用を展開するRB Capital Empreendimentosの発行済み株式の68.3%を取得し子会社化することを発表した。RB Capitalは、不動産証券化、アセットマネジメントや不動産関連投資を手掛けており、不動産証券化商品の累積発行額約230億レアル(約8000億円)はブラジル国内で第1位を誇る。今回の買収を含めて北米・中南米全体を通じた事業の拡大を図っていく。
■じげん <3679> 893円 +4 円 (+0.5%) 本日終値
じげん<3679>が反発。同社はこの日、午前7時40分に三光アド(名古屋市)を子会社化することを発表した。三光アドは東海地方で新聞折込求人広告の企画・制作・発行を手掛けており、発行部数は約300万部で、主要な展開地域では市場シェア首位を確立している。リアル媒体とインターネット媒体のクロスセルやじげんが有するウェブマーケティングのノウハウ活用によって三光アドの顧客基盤拡充、集客力強化を図る方針で、三光アドが有する顧客基盤や求人情報をじげんが運営するアグリゲーションメディアへと統合することで、ユーザーの利便性やクライアントメディアへの送客力向上を目指す。
■NTTデータ <9613> 5,830円 +10 円 (+0.2%) 本日終値
JPモルガン証券は14日、ビジネスソリューションセクターに関するリポートを発表した。これによると、日本銀行が14日に発表した12月短観概要で、ソフトウエア投資額の16年度計画は、金融機関で前年度比16.1%増(9月短観比0.9ポイント増)と強さが際立ったという。銀行業が若干上方修正されているほか、信用金庫・系統金融機関などが前年比29.2%増と15.7ポイントの大幅上方修正になっていることが主因。特に、NTTデータ<9613>が協同組織金融機関向けに15年10~12月期に続けて16年7~9月期に大型案件を受注し、好調が持続する可能性が高いとみるほか、金融機関向けの構成比が高い野村総合研究所<4307>にはポジティブな内容としている。一方で、製造業は6月短観から0.6%増→9月短観0.1%減→12月短観0.8%減と軟化傾向が続いていると指摘した。TIS<3626>のプロセス系製造、SCSK<9719>や大塚商会<4768>の製造業向け上期(4~9月期)は同3~8%台で増加傾向だが、下期以降は引き続き注視が必要としている。
■ディー・エヌ・エー <2432> 2,857円 -208 円 (-6.8%) 本日終値 東証1部 下落率3位
ディー・エヌ・エー<2432>が大幅続落。15日の取引終了後、キュレーションサイトの不適切な運営を巡って第三者委員会を設置したと発表したが、この問題の長期化を懸念した売りが引き続き出ているようだ。いちよし経済研究所では、15日付のリポートでキュレーションサイトの全記事を非公開化したことを織り込み、17年3月期の営業利益を260億円から233億円へ、18年3月期を同415億円から287億円へ下方修正。さらに、キュレーションサイト以外の事業への波及についても注視する必要があると指摘している。なお、この日未明に任天堂<7974>と共同開発したスマートフォンゲーム「スーパーマリオラン」が配信開始となったが、これによる材料出尽くし感も強まっているようだ。
■任天堂 <7974> 26,405円 -1,170 円 (-4.2%) 本日終値 東証1部 下落率10位
任天堂<7974>が大幅安。期待のスマートフォン向けゲーム「スーパーマリオラン」をきょうから配信開始したが、皮肉にも株価は逆走する格好に。市場では「同ゲームに対する期待感は大きいものの、先駆して大きく買われていた反動もあって目先は材料出尽くし的な売りに押されている。全ゲームを楽しむためにかかるお金は1200円で、追加課金するシステムがないことから利益貢献度が限定的という見方が株価にネガティブに働いている可能性もある」(準大手証券ストラテジスト)という。もっとも、「マリオでなりふり構わずに利益を取りに行く姿勢をみせれば、逆に任天堂にとってはマイナス。同社は他にも有力なコンテンツを数多く抱えており、ここは損して得取れの戦略で正解だろう。この押し目は買い場となりそう」(同)とも指摘している。
■東京ドーム <9681> 1,180円 -23 円 (-1.9%) 本日終値
東京ドーム<9681>が続落。15日の取引終了後に発表した第3四半期累計(2~10月)連結決算は、売上高647億800万円(前年同期比1.2%増)、営業利益108億2000万円(同1.4%減)、純利益61億8500万円(同12.8%増)と最終利益が2ケタ増で着地したが、2日に日本経済新聞が報じた数値にほぼ沿った着地となったことから、サプライズはないとして利益確定売りに押されている。読売ジャイアンツ公式戦の開催数の増加やコンサートイベント関連商品の販売好調で増収となったが、熱海後楽園ホテルみさき館の営業終了などで営業利益は減益を余儀なくされた。ただ、関連会社株式の売却や税制改正による法人税負担の減少もあり、純利益は2ケタ増益となった。なお、17年1月期通期業績予想は、売上高843億円(前期比1.8%減)、営業利益117億円(同8.1%減)、純利益63億円(同38.2%増)の従来予想を据え置いている。
■オハラ <5218> 738円 +71 円 (+10.6%) 本日終値 東証1部 上昇率3位
オハラ<5218>が急伸。同社は15日の取引終了後、17年10月期の連結業績予想を発表。売上高は230億円(前期比7.8%増)、営業利益は9億円(同6.3倍)、最終損益は8億8000万円の黒字(同3億7200万円の赤字)と最終損益で黒字を見込んでいることを好感した。光事業において、デジタルカメラ向けレンズ材の需要が低調に推移したことから16年10月期連結決算は売上高で従来予想の216億円に対して213億2900万円(前の期比6.5%減)、営業利益で2億5000万円に対して1億4300万円(同73.3%減)、最終損益で3億3000万円の赤字に対して3億7200万円の赤字(同5億4500万円の黒字)と計画未達だったが、17年10月期は回復に向かう。為替レートは1ドル=105円、1ユーロ=110円と想定している。同時に岡本硝子<7746>との業務・資本提携解消も発表した。
●ストップ高銘柄
新華HD <9399> 410円 +80 円 (+24.2%) ストップ高 本日終値
オウチーノ <6084> 3,055円 +502 円 (+19.7%) ストップ高 本日終値
アカツキ <3932> 3,465円 +502 円 (+16.9%) ストップ高 本日終値
メイコー <6787> 764円 +100 円 (+15.1%) ストップ高 本日終値
など、5銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース