【市況】【投資部門別売買動向】今年最大の「外国人買い」で“トランプ相場”加速、5週間で2.1兆円買い越す (12月第1週)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
●今年最大の「外国人買い」で“トランプ相場”加速、5週間合計の買越額は2.1兆円に膨らむ
東証が12月15日に発表した12月第1週(5日~9日)の投資部門別売買動向によると、欧米株高と円安を追い風にトランプ相場が加速、日経平均株価が一時1万9000円大台を奪還して今年の最高値を付けたこの週は、海外投資家が5週連続で買い越した。買越額は前週比36%増の5625億円と4月3週の5320億円を上回り、今年最大となった。5週間合計の買越額は2兆1711億円に膨らんだ。年金基金の売買動向を映すとされる信託銀行部門は7週ぶりに買い越しに転じ、買越額は2997億円だった。
一方、個人投資家は5週連続で売り越した。売越額は3709億円と前週の3024億円から大幅に増えた。5週間合計の売越額は1兆9674億円となった。証券会社の自己売買部門は2週連続で売り越し、売越額は前週比4.6倍の4818億円に急拡大した。
今年最大の買いを入れた海外投資家が個人投資家の巨額の売りをこなし、トランプ相場を加速させた格好だ。
■投資部門別売買代金差額 (12月5日~9日)
東証・名証2市場の1・2部と新興企業向け市場の合計[総合証券ベース(全52社)]
※単位:億円(億円未満切り捨て) ▲は売り越し
海外投資家 信託銀行 個人合計 [ 現金 信用 ] 日経平均 ( 前週比 )
12月 ―――
第1週 5,625 2,997 ▲3,709 [ ▲4,065 355 ] 18,996円 ( +570 円)
11月 ―――
第5週 4,148 ▲39 ▲3,024 [ ▲3,437 412 ] 18,426円 ( +44 円)
第4週 3,027 ▲823 ▲4,331 [ ▲3,979 ▲352 ] 18,381円 ( +413 円)
第3週 4,903 ▲761 ▲4,452 [ ▲4,117 ▲335 ] 17,967円 ( +592 円)
第2週 4,006 ▲775 ▲4,154 [ ▲3,158 ▲996 ] 17,374円 ( +469 円)
第1週 ▲645 ▲259 1,252 [ 72 1,179 ] 16,905円 ( -541 円)
10月 ―――
第4週 49 ▲575 ▲2,773 [ ▲2,449 ▲323 ] 17,446円 ( +261 円)
第3週 730 102 ▲1,890 [ ▲1,819 ▲70 ] 17,184円 ( +328 円)
第2週 1,131 ▲56 ▲120 [ ▲522 402 ] 16,856円 ( -3 円)
第1週 2,805 ▲277 ▲2,877 [ ▲2,289 ▲587 ] 16,860円 ( +410 円)
9月 ―――
第4週 ▲1,887 ▲372 547 [ 111 436 ] 16,449円 ( -304 円)
第3週 ▲1,019 201 ▲2,031 [ ▲1,615 ▲415 ] 16,754円 ( +234 円)
第2週 ▲4,805 ▲170 1,763 [ 977 786 ] 16,519円 ( -446 円)
第1週 ▲3,338 ▲444 ▲1,020 [ ▲1,267 247 ] 16,965円 ( +40 円)
8月 ―――
第5週 ▲642 699 ▲3,204 [ ▲2,264 ▲940 ] 16,925円 ( +564 円)
第4週 1,713 653 186 [ ▲3 190 ] 16,360円 ( -185 円)
第3週 ▲1,667 1,079 767 [ 167 599 ] 16,545円 ( -374 円)
第2週 484 1,204 ▲2,113 [ ▲1,492 ▲621 ] 16,919円 ( +665 円)
第1週 ▲4,586 1,725 2,238 [ 1,032 1,205 ] 16,254円 ( -314 円)
※「信託銀行」は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など年金基金の売買動向を映すとされる部門。「個人・現金」は個人投資家による現物取引の売買動向、「個人・信用」は個人投資家による信用取引の売買動向。
※日銀が金融緩和策の一環として実施しているETF(上場投資信託)の買い入れは、ETFを組成する証券会社の自己売買部門を通じて買い入れているとみられる。
株探ニュース