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【経済】NYの視点:トランプ次期大統領の経済チーム、3?4%成長を公約、ドル先高感に


トランプ次期政権は、元ゴールドマンサックスの銀行家、ムニューチン氏を財務長官に、著名投資家のウィルバー・ロス氏を商務長官にそれぞれ指名する意向だ。指名後には上院の承認が必要となる。

ムニューチン氏は30日の米国経済専門局CNBCとのインタビューで、最も重要なのは米国経済が成長を維持することだと強調。経済でも、国内総生産(GDP)で3?4%の成長を持続可能にすることが不可欠で可能だと公約。成長を実現するためにも、減税に特に力を入れる方針を示した。税制改革はレーガン政権移行最大になうると強調。法人税を15%に引き下げるほか、アッパークラスではなく特にミドルクラスの大幅減税を計画している。

さらに規制に関して、金融規制改革法(ドッドフランク法案)は複雑すぎる、銀行による貸し出しをしていると、廃止または修正の可能性を示唆した。トランプ次期大統領は選挙キャンペーンでドッドフランク法の廃止を掲げた。

また、トランプ次期大統領が大統領選挙を考慮し利上げを見送ったとして批判していたイエレンFRB議長に関しては、「イエレン氏はFRB議長としてよくやっている」とコメント。ロス氏もイエレンFRB議長は理にかなった良い仕事をしているとの見解を示した。

商務長官に指名される見通しのロス氏は常識のない貿易案を修正していくとし、輸出を促進する計画。環太平洋パートナーシップ(TPP)よりも2国間の通商交渉の方が合意に至る良い方法だとの見解を示している。関税は最終手段だと強調。

トランポノミクスを織り込む動きはまだ始まったばかり。ドルや金利の先高感は根強い。

■ムニューチン氏のポイント
*減税を軸に
*レーガン政権移行で最大の税制改革
*ミドルクラスの大幅減税
*GDP、3?4%成長を持続可能に
*法人税を15%まで引き下げ

■ロス氏のポイント
*常識のない貿易案を修正していく
*関税は最終手段に
*TPPは問題のある合意であるため実現しないとの見方、2国間の通商交渉の方が合意
に至る良い方法
*イエレンFRB議長は理にかなった良い仕事をしている
*米国の輸出を促進

《NO》

 提供:フィスコ

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