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【市況】【↑】日経平均 大引け| 10ヵ月半ぶりに1万8000円大台回復、円安と海外勢の買いを好感 (11月21日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  18038.09
高値  18129.03(14:29)
安値  18007.79(09:18)
大引け 18106.02(前日比 +138.61 、 +0.77% )

売買高  20億7074万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆2867億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は4日続伸、10ヵ月半ぶり1万8000円大台回復  2.1ドル=111円台の円安進行が主力株中心に追い風
 3.米長期金利上昇は日本株にポジティブ材料との認識
 4.海外投資家の買い参戦にも厚みが加わる
 5.売買代金やや減少も値上がり銘柄数は全体の7割占める

■東京市場概況

 前週末の米国市場では、NYダウは35ドル安と反落。大統領選挙後に買われた金融株やインフラ関連株に対する利益確定売りが優勢となった。

 週明けの東京市場では、円安を背景に終始買いが優勢、日経平均株価は前後場を通じて次第高の展開となり、終値で1万8100円台を回復。1月6日以来、約10ヵ月半ぶりの高値を付けた。

 21日の東京市場は、前週末の米国株市場が軟調だったものの1ドル=111円台に入る円安が進行、これを受けて主力株をはじめ広範囲にリスクをとる動きが継続した。日経平均は前週末までの直近7日間で1700円強、率にして10%を超える上昇をみせており、利益確定売り圧力も顕在化している。ただ、海外投資家のまとまった買いが観測されるなか、目先筋の売り物を吸収した。米長期金利上昇を背景に運用環境が改善するとの思惑から保険株や銀行株など金融セクターにも追い風が意識されている。売買代金はやや減少しているものの、全体の7割の銘柄が上昇、終値ベースでの日経平均1万8000円大台乗せは今年1月6日以来約10ヵ月半ぶり。

 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が売買代金トップで上昇するなどメガバンク各社が切り返す展開に。任天堂<7974>が大商いで上値追い継続。日立製作所<6501>も堅調。アイロムグループ<2372>が一時ストップ高、大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>、東邦チタニウム<5727>などチタン関連も急伸。さが美<8201>が値上がり率トップに買われたほか、M&Aキャピタルパートナーズ<6080>なども値を飛ばした。
 半面、ファーストリテイリング<9983>が冴えず、コナミホールディングス<9766>も下落。小野薬品工業<4528>も軟調。トランザクション<7818>が急反落となったほか、東海運<9380>も大幅安。エンシュウ<6218>も利食いに押された。ナブテスコ<6268>、三菱マテリアル<5711>も安い。

 日経平均への寄与度上位5銘柄はKDDI <9433> 、ユニファミマ <8028> 、ソフトバンク <9984> 、アステラス <4503> 、電通 <4324> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約51円。
 一方、マイナス寄与の上位5銘柄はファストリ <9983> 、コナミ <9766> 、東エレク <8035> 、ヤマハ <7951> 、日産化 <4021> 。押し下げ効果は約20円。

 東証33業種のうち31業種が上昇し、下落は非鉄金属、鉄鋼。上昇率の大きかった上位5業種は(1)鉱業、(2)保険業、(3)不動産業、(4)海運業、(5)銀行業。一方、上昇率の小さかった5業種は(1)電気・ガス業、(2)輸送用機器、(3)卸売業、(4)機械、(5)陸運業。

■個別材料株

△三井松島 <1518>
 岩井コスモ証が新規に「A」でカバレッジを開始。
△ウェッジHD <2388> [JQG]
 タイ子会社好調で“含み益”拡大。
△日本サード <2488> [JQ]
 AIコンピューティングカンパニーのNVIDIAと総括サポート契約。
△ソフトクリエ <3371>
 連結子会社エイトレッドがマザーズ上場を承認。
△ブロドリーフ <3673>
 1→2の株式分割・配当実質増額、株主優待の新設。
△グリンペプ <4594> [東証M]
 iPS技術のAIT社を子会社化。
△イハラケミ <4989>
 前期経常を34%上方修正。
△フリークアウ <6094> [東証M]
 来年1月に持ち株会社化し、新社長に期待感。
△ウインテスト <6721> [東証2]
 阪大とIoTセンサー高精度化に向けた共同研究開発。
△さが美 <8201>
 上場廃止回避で安心感。


▲ピックルス <2925> [JQ]
 今期経常を26%下方修正。
▲Vゴルフ <3931> [東証M]
 今期経常を一転19%減益に下方修正。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)さが美 <8201> 、(2)タカタ <7312> 、(3)大阪チタ <5726> 、(4)ブロドリーフ <3673> 、(5)アイロムG <2372> 、(6)イハラケミ <4989> 、(7)M&Aキャピ <6080> 、(8)クミアイ化 <4996> 、(9)アビスト <6087> 、(10)エフオン <9514> 。

 値下がり率上位10傑は(1)トランザク <7818> 、(2)東海運 <9380> 、(3)エンシュウ <6218> 、(4)日本ライフL <7575> 、(5)TOWA <6315> 、(6)アドソル日進 <3837> 、(7)ナブテスコ <6268> 、(8)東京産 <8070> 、(9)DOWA <5714> 、(10)ネクスト <2120> 。


【大引け】

 日経平均は前日比138.61円(0.77%)高の1万8106.02円。TOPIXは前日比14.47(1.01%)高の1442.93。出来高は概算で20億7074万株。値上がり銘柄数は1405、値下がり銘柄数は463となった。日経ジャスダック平均は2638.46円(13.46円高)。

[2016年11月21日]

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