【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):西武HD、ローム、ニッパツ
西武HD <日足> 「株探」多機能チャートより
9日、西武ホールディングス <9024> が17年3月期の連結経常利益を従来予想の407億円→485億円に19.2%上方修正。減益率が30.5%減→17.1%減に縮小する見通しとなったことが買い材料視された。不動産事業で新たに開業した「東京ガーデンテラス紀尾井町」の賃料収入が想定より伸びることが寄与。ハワイの不動産売却益の発生も利益を押し上げる。
■広島銀行 <8379> 456円 +41 円 (+9.9%) 本日終値
9日、広島銀行 <8379> が17年3月期の連結経常利益を従来予想の421億円→448億円に6.4%上方修正。減益率が10.8%減→5.1%減に縮小する見通しとなったことが買い材料。市場金利低下により資金運用利益は減少するものの、有価証券関係損益の大幅な増加が利益を押し上げる。業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の10円→11円(前期は11円)に増額修正したことも支援材料。
■ローム <6963> 6,090円 +510 円 (+9.1%) 本日終値
ローム<6963>が急反発し新高値。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は9日、同社株の目標株価を5600円から6800円に引き上げた。レーティングの「オーバーウエート」を継続した。同証券では、車載・産業機器向けを中心とするパワーエレクトロニクス戦略の推進と新経営体制を評価。1日に発表された業績予想の増額修正を受け、17年3月期の連結営業利益予想を従来の195億円から250億円(会社予想は235億円)、18年3月期は同205億円から340億円に見直すなど業績の一段の上乗せを見込んでいる。
■石原産業 <4028> 778円 +65 円 (+9.1%) 本日終値
石原産業<4028>が大幅反発。9日の取引終了後、17年3月期の連結業績予想について、売上高は990億円(前期比3.8%減)の従来予想を据え置きつつ、営業利益を35億円から45億円(同45.9%減)へ、純利益を8億円から13億円(同86.3%減)へ上方修正したことが好感されている。円高による影響はあるものの、上期における研究開発費の支出時期の一部見直しなどが寄与する見通し。なお、同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高512億1100万円(前年同期比3.1%減)、営業利益18億3100万円(同47.5%減)、最終損益7億9400万円の赤字(前年同期15億5300万円の黒字)だった。
■ニッパツ <5991> 1,033円 +83 円 (+8.7%) 本日終値
ニッパツ<5991>が急反発。同社は9日取引終了後に、17年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表。営業利益は167億6600万円(前年同期比7.9%増)で、通期計画330億円に対する進捗率は50.8%となった。売上高は2996億4300万円(同3.7%減)で着地。自動車メーカーの生産台数減少や円高の影響で減収となったが、合理化努力や受注車種構成の変化などが利益面でプラスに働いた。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。
■ヘリオス <4593> 1,913円 +153 円 (+8.7%) 本日終値
ヘリオス<4593>が急反発。9日の取引終了後、武田薬品工業<4502>が進めるiPS細胞技術を用いた創薬応用に関する研究において、器官芽作製技術を非独占的に再実施許諾する契約を締結したと発表しており、これを好感した買いが入っている。器官芽作製技術は、京都大学iPS研究所・山中伸弥教授が発見したiPS細胞などを用いて、横浜市立大学で発明されたヒトの器官(臓器)を作製する技術。ヘリオスは横浜市立大学と、同技術の全世界における独占的な特許実施許諾契約を締結し、共同研究を進めている。今回、武田薬が京都大学iPS研究所とのiPS細胞研究に関する共同研究契約の下、横浜市立大学大学院医学研究科・臓器再生医学所属の武部貴則准教授を研究責任者として、iPS細胞を用いた創薬応用に関する個別研究プロジェクトを開始することになり、このプロジェクトにおいて、創薬スクリーニングおよび安全性試験に用いる評価系を探索・確立するため、非独占的通常実施権を武田薬品へ許諾したという。なお、今回の特許の再実施許諾に伴い、ヘリオスは武田薬から契約一時金を受領するが、16年12月期業績への影響は軽微としている。
■京浜急行電鉄 <9006> 1,136円 +90 円 (+8.6%) 本日終値
9日に決算を発表。「今期経常を13%上方修正」が好感された。京浜急行電鉄 <9006> が11月9日大引け後(15:00)に決算を発表。17年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比17.7%増の176億円に伸び、従来の13.1%減益予想から一転して増益で着地。併せて、通期の同利益を従来予想の250億円→282億円(前期は117億円)に12.8%上方修正し、増益率が2.1倍→2.4倍に拡大する見通しとなった。
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■ジャパンマテリアル <6055> 3,745円 +280 円 (+8.1%) 本日終値
9日に決算を発表。「上期経常が24%増益で着地・7-9月期も34%増益」が好感された。ジャパンマテリアル <6055> が11月9日大引け後(15:20)に決算を発表。17年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比24.0%増の23.7億円に伸び、通期計画の45億円に対する進捗率は52.8%に達し、5年平均の38.9%も上回った。
⇒⇒ジャパンマテリアルの詳しい業績推移表を見る
■奥村組 <1833> 621円 +46 円 (+8.0%) 本日終値
9日、奥村組 <1833> が17年3月期の連結経常利益を従来予想の95億円→113億円に18.9%上方修正。増益率が2.5%増→21.9%増に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。受注単価の上昇などで工事採算が改善することが利益上振れの要因となる。業績上振れに伴い、期末一括配当を従来計画の21円→25円(前期は21円)に増額修正した。前日終値ベースの期末配当利回りは4.35%に上昇し、配当取りを狙う買いも向かった。
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