【特集】ファストロジク Research Memo(11):本格的成長の初期段階にあるため無配の予定
ファストロジ <日足> 「株探」多機能チャートより
■株主還元
ファーストロジック<6037>は創業以来、成長投資を優先し、配当については無配としている。しかしながら2016年7月期は、2016年2月に東証1部に上場を果たしたことを受けて10円の記念配当を行った。同社が株主還元について高い意識を有していることをアピールするという点で、一定の効果があったと評価している。
2017年7月期について同社は、普通配当については従来どおり無配を維持する方針を明らかにしている。前期にあった記念配当がなくなるため、再び無配に戻ることになる。この点について弊社は妥当な判断だと考えている。理由は、同社は本格的成長の初期段階に位置しており、成長投資の案件を数多く抱えているためだ。前述のように足元の同社は、成長のために戦略的に費用(人件費、広告費等)に投下しているが、そうした状況下でも、売上高営業利益率45.7%、ROE(自己資本利益率)21.4%(いずれも2016年7月期実績)を実現している。こうした高い収益性を有する同社においては、成長案件に資金を振り向けることこそが株主リターンの最大化に貢献すると弊社では考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
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提供:フィスコ