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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

アートSHD <日足> 「株探」多機能チャートより

■アートSHD <3663>  2,495円 (+392円、+18.6%)

 アートスパークホールディングス <3663> [東証2]やアイサンテクノロジー <4667> [JQ]、フューチャーベンチャーキャピタル <8462> [JQ]などZMP関連銘柄が後場に入り急動意した。一部のサイトが市場の噂として、自動運転車を開発するベンチャーのZMP(東京都文京区)が12月に上場するスケジュールで準備を進めていると報じており、にわかにZMP関連に注目が集まったようだ。このほか、テクノスジャパン <3666> 、JVCケンウッド <6632> 、ネクスグループ <6634> [JQ]、日本電計 <9908> [JQ]などにも物色人気が波及した。

■太平洋セメント <5233>  309円 (+27円、+9.6%)

 東証1部の上昇率3位。25日、太平洋セメント <5233> が発行済み株式数(自社株を除く)の2.76%にあたる3500万株(金額で100億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は10月26日から17年1月31日まで。同時に、17年3月期の連結最終利益を従来予想の380億円→520億円に36.8%上方修正、2期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことも買いに拍車を掛けた。

■あすか製薬 <4514>  1,892円 (+145円、+8.3%)

 東証1部の上昇率5位。25日、あすか製薬 <4514> が17年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の3.5億円→14億円に4.0倍上方修正。従来の49.1%減益予想から一転して2.0倍増益見通しとなったことが買い材料。血圧降下剤の後発医薬品「カンデサルタン」などの販売が想定以上に伸び、売上が計画を上回ったことが利益を押し上げた。

■鉄建 <1815>  343円 (+19円、+5.9%)

 25日、鉄建 <1815> が17年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の15億円→28.7億円に91.3%上方修正。従来の38.5%減益予想から一転して17.7%増益見通しとなった。売上は計画を下回ったものの、土木工事や建築工事の採算が想定以上に改善したことが利益上振れの要因となった。なお、通期の経常利益は従来予想の52億円(前期は26.2億円)を据え置いた。

■安藤ハザマ <1719>  669円 (+37円、+5.9%)

 安藤ハザマ <1719> が年初来高値を更新。同社は26日午後2時に、17年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結業績予想を修正。営業利益は従来計画の90億円を上回り、144億4000万円(前年同期比46.2%増)になったようだと発表した。売上高予想は前年同期比8.9%増の1880億4000万円(従来計画は1880億円)。土木工事の採算性向上に伴い完成工事総利益率が、前回見通しの10.2%から13.6%に上昇したという。なお、通期業績見通しについては、11月8日の第2四半期決算発表時に明らかにするとしている。

■HOYA <7741>  4,364円 (+234円、+5.7%)

 SMBC日興証券が25日付でHOYA <7741> の投資判断を「2(中立)→1(強気)」に引き上げ、目標株価を4000円→5500円に増額したことが買い材料視された。リポートでは、眼鏡レンズはマルチブランド戦略で業界平均を上回る成長が期待できると報告。また、情報通信事業においてHDD用基板が底入れするとの見方から、仏エシロールを超える成長が達成可能であると評価している。17年3月期は円高や熊本地震の影響で減益になるが、18年3月期は再び過去最高益更新が視野に入ると指摘した。同証券では、17年3月期の連結営業利益を99億円→110億円、18年3月期を107億円→125億円にそれぞれ上方修正した。

■オプティム <3694>  5,920円 (+210円、+3.7%)

 25日、オプティム <3694> がマイクロソフトとAI IoT分野で技術連携すると発表したことが買い材料視された。同社が提供するAI・IoTプラットフォーム「OPTiM Cloud IoT OS」がマイクロソフトが提供するクラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」と連携する。これにより、AIやIoTの導入コストを削減し、ビジネスシーンでの活用機会を広げることを目指す。発表を受けて、マイクロソフトとの連携による「OPTiM Cloud IoT OS」の利用者拡大に期待する買いが向かった。

■百十四銀行 <8386>  358円 (+12円、+3.5%)

 25日、百十四銀行 <8386> が17年3月期の連結経常利益を従来予想の139億円→173億円に24.5%上方修正。減益率が29.2%減→11.8%減に縮小する見通しとなったことが買い材料視された。国債などの債券売却益が増加する一方、与信関係費用が想定を下回ることが収益を押し上げる。

■KOA <6999>  980円 (+25円、+2.6%)

 KOA <6999> が4日続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が25日付で、投資判断「ニュートラル」を継続しつつ、目標株価を880円から930円へ引き上げたことが好材料視された。自動車向けの回復に加えて、耐硫化品やシャント抵抗器の需要拡大もじわりと寄与し始めた印象があるとし、為替の変動を除けばトップラインが増収基調にあると評価。17年3月期の営業利益予想を16億円から21億円へ、18年3月期を同18億円から20億円へ、19年3月期を同22億円から24億円へそれぞれ上方修正したことで目標株価を引き上げたという。

■セリア <2782>  8,610円 (+210円、+2.5%)

 25日、セリア <2782> [JQ]が17年3月期上期(4-9月)の経常利益(非連結)を従来予想の57億円→68.5億円に20.2%上方修正。増益率が9.6%増→31.8%増に拡大し、従来の8期連続での上期の過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料。消費者の節約志向の高まりを追い風に、100円ショップの既存店売上高が前年実績を3.5%上回ったことが寄与。円高で仕入コストが想定を下回ったほか、業務効率化による人件費・光熱費の抑制も上振れに貢献した。上期増額分をほぼ上乗せする形で、通期の経常利益も従来予想の130億円→141億円に8.5%上方修正した。

■LINE <3938>  4,795円 (+115円、+2.5%)

 LINE <3938> が続伸。同社は26日第3四半期決算の発表を予定しており、その結果が注目を集めた。また、来月15日早朝に国際的な投資指標であるMSCIの定期見直しが発表されるが、市場には同社株を新規採用候補の1社に挙げる見方も出ている。

■ナガワ <9663>  3,975円 (+90円、+2.3%)

 ナガワ <9663> が続伸。いちよし経済研究所が25日付のリポートで、レーティング「B」を継続し、フェアバリューを3000円から3300円へ引き上げたことが好感された。減価償却済みのユニットハウスを3万棟超保有しているが、同研究所では、ユニットハウスおよび建機の中古売却は、顧客のコスト意識の高まりを背景に増加すると予想。17年3月期営業利益予想を従来の40億円から43億円へ、18年3月期は同44億円から47億円へ引き上げた。

■日本水産 <1332>  494円 (+11円、+2.3%)

 日本水産 <1332> 、マルハニチロ <1333> など水産株が高い。水産はサケ・マスなどの魚価安定が収益基盤に追い風となっているほか、冷凍食品は消費者の外食を控える動きで相対的に売り上げが伸びる状況となっている。また、12月15日にロシアのプーチン大統領が訪日し安倍首相との首脳会談が予定されており、北方領土問題の進展を図るとともに日ロ間の経済協力についても話を進める方向にある。北方領土問題については共同統治案や2島返還を先行させるなどの案が取りざたされているが、仮に進展がみられた場合、水産大手にとって北方への海域が増えるメリットは大きい。

■ダイドードリンコ <2590>  5,800円 (+120円、+2.1%)

 ダイドードリンコ <2590> が続伸。同社は25日の取引終了後、10月度(9月21日-10月20日)の販売状況(函数ベース速報値)を発表。飲料事業は前年同月比4.3%増加した。主力のコーヒー飲料は同6.9%増、果汁飲料は同19.4%増、スポーツドリンク類が同19.6%増、ミネラルウォーター類が同4.4%増と好調に推移。一方、茶系飲料は同4.7%減、炭酸飲料が同0.7%減などと苦戦している。

■エイチ・アイ・エス <9603>  2,866円 (+52円、+1.9%)

 エイチ・アイ・エス <9603> が6連騰。25日に鳴り物入りで東証1部に上場したJR九州 <9142> は26日も3000円近辺で売り物をこなし頑強な展開。長崎県佐世保市でハウステンボスを展開する同社は九州関連株の一角としてマークされている。折良く今月29日からは世界最大1300万球のイルミネーションを売り物とした「光の王国」が開催され話題性も高い。また、同社は10月決算銘柄で26日が権利取り最終日となっており、期末26円配当のほかに株主優待券(ハウステンボスなどで使用可)などインカムゲインを狙った買いも株価の押し上げ要因となったもよう。

■栄研化学 <4549>  3,025円 (+54円、+1.8%)

 栄研化学 <4549> が反発。同社は25日取引終了後に、17年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結決算を発表。営業利益は23億2500万円(前年同期比18.7%増)となり、従来計画の19億2000万円から上振れして着地。通期計画27億1000万円に対する進捗率は85.8%に達した。売上高168億400万円(同3.1%増)と、ほぼ計画線上(168億1000万円)となった。便潜血検査や免疫血清学的検査、尿検査、遺伝子検査の4つを重点事業分野としてグローバル化を推進した効果に加え、利益面では自社製品の製造原価の低減などに努めたことが寄与した。なお、通期業績見通しは従来計画を据え置いた。

■バンナムHD <7832>  3,200円 (+45円、+1.4%)

 バンダイナムコホールディングス <7832> が3日続伸で、年初来高値を更新した。同社傘下のバンダイナムコエンターテインメントは26日、世界で配信しているスマホ向けゲームアプリ「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」が1億ダウンロードを突破したことを明らかにした。同アプリは、15年1月からの日本での配信を皮切りに、同年7月の米州、欧州、豪州を中心とした海外配信、さらに台湾、香港、韓国などアジア地域にも拡大し、現在では世界40ヵ国以上の地域で配信されている。

■東邦ガス <9533>  988円 (+11円、+1.1%)

 東邦ガス <9533> が3日続伸、年初来高値を更新した。同社は26日午前11時40分に、17年3月期の第2四半期累計(4-9月)連結業績予想の修正を発表。売上高を1790億円から1770億円(前年同期比25.4%減)へ、営業利益を120億円から180億円(同54.7%減)へ、純利益を85億円から134億円(同53.8%減)へ修正した。円高により原材料費が減少したことなどが利益を押し上げた。

※26日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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