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【市況】日経平均は続伸、円高による減益もアク抜けとしてみてくる可能性/ランチタイムコメント

日経平均 <1分足> 「株探」多機能チャートより

 日経平均は続伸。106.73円高の17341.15円(出来高概算9億1000万株)で前場の取引を終えている。買い先行で始まると、寄付きを安値に上げ幅を広げており、上げ幅は100円を超えてきている。24日の米国市場はTモバイルUSの好決算のほか、AT&Tとタイムワーナーによる企業の合併・買収(M&A)の動きを好感し、終日堅調な展開となった。

 シカゴ日経225先物清算値は大阪比90円高の17340円だったほか、円相場は1ドル104円台前半と円安に振れて推移していること等も材料視されている。また、決算が本格化する中、注目されていた日本電産<6594>が予想を上回る4-9月期決算のほか、円高を撥ね退けて通期計画の上方修正を発表したこと好材料視されている。

 セクターでは銀行、輸送用機器、保険、ゴム製品、その他金融、証券が上昇。半面、原油相場の下落影響もあってか、鉄鋼、鉱業が冴えない。東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1100を超えており、過半数を占めている。規模別指数は大型、中型、小型株指数いずれも上昇しているが、大型株指数の強さが目立っている。なお、きょう上場のJR九州<9142>の初値は売り出し価格(2600円)を500円上回る3100円だった。

 JR九州<9142>が好スタートを切った。個人の利食い資金が中小型株にシフトすると見込んでいたが、マザーズ、ジャスダックともにマイナス圏で推移しており、中小型への資金還流は限られているようである。主力企業の決算発表が本格化する中、決算を手掛かりとした大型株物色に向かっているように映る。

 決算を手掛かりとした日替わり物色になりやすいが、安川電<6506>、日本電産<6594>と順調な状況である。また、減益観測が伝えられている富士重<7270>などもプラス圏で推移している。円相場は1ドル104円台半ばとじりじりと円安に振れてきており、円高による減益もアク抜けとしてみてくる可能性が高そうである。(村瀬智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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