【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):大東建、SOMPO、メディア工房
大東建 <日足> 「株探」多機能チャートより
大東建託<1878>が4連騰、年初来高値を更新した。独自ノウハウで賃貸住宅事業を地主に提案、業績は絶好調で16年3月期の営業10.4%増益に続き17年3月期も16.8%増益予想と2ケタ成長が続く見通し。年間配当は526円を計画し配当利回りが3%前後と高い点も魅力。完成工事総利益率の上昇に加え施工も順調な進捗をみせており、17日に同社は17年3月期営業利益を従来予想の107億円から118億円に増額修正している。直近、みずほ証券が「買い」継続でフォローするほか、SMBC日興証券が目標株価を引き上げるなど証券会社からも前向きな評価が相次いでいる。
■SOMPO <8630> 3,338円 +26 円 (+0.8%) 本日終値
JPモルガン証券では18日付リポートで、今月にSOMPOホールディングス<8630>が米エンデュランス・スペシャルティーの買収で合意したと発表したことを受けて、日本の損保が13%のシェアを占めることになる米国農産物保険についてのリポートを発表した。それによると、外資系保険会社にとっては、米国の農業保険を事業ポートフォリオに入れることによるリスク分散効果は高い上、損害率にシーリングのある事業であり、魅力的だと指摘。一方、日本の損害保険会社にとっては、リスク分散効果を獲得できることに加え、将来的に日本の農業保険の一部が民間に移管されることになった場合に、米国でのノウハウが活用できるというメリットがあるとしている。
■エフティグループ <2763> 832円 +5 円 (+0.6%) 本日終値
エフティグループ<2763>は堅調。同社は19日の取引終了後、アローズコーポレーション(大阪市北区)を子会社化することを発表した。アローズコーポレーションは、太陽光発電設備・蓄電池・オール電化・リフォームなどの販売・施工・保守を主な事業とする西日本地区の個人ユーザー向け太陽光発電設備販売の最大手企業。両社は既に15年12月28日に資本・業務提携を行い太陽光発電設備・蓄電池の販売などで協業しており、今回の子会社化により環境関連事業のさらなる拡大を目指す。
■リンテック <7966> 2,179円 +7 円 (+0.3%) 本日終値
リンテック<7966>は小幅ながら6日続伸。同社は19日の取引終了後、米国の機能性フィルムメーカーであるVDI社を子会社化することを発表した。VDI社は、米国・ケンタッキー州に製造拠点を持ち、国内外に向けて金属蒸着フィルムやスパッタリングフィルムなどの機能性フィルムの製造・販売を行っている。今回の買収により、リンテックが製造するウインドーフィルムをはじめとする機能性フィルムとの相乗効果が期待される。
■ブランジスタ <6176> 2,752円 -223 円 (-7.5%) 本日終値
19日、東証と日証金がブランジスタ <6176> [東証M]について20日売買分から信用取引に関する臨時措置を実施すると発表したことが売り材料。東証は委託保証金率を現行の30%以上→50%以上(うち現金を20%以上)に、日証金も同様に貸借取引自己取引分などの増担保金徴収率を現行の30%→50%(うち現金を20%)とする。信用規制による人気離散を警戒した売りが向かった。
■大正薬HD <4581> 10,320円 -170 円 (-1.6%) 本日終値
大正製薬ホールディングス<4581>が反落。19日の取引終了後、集計中の17年3月期第2四半期連結業績について、売上高が従来予想の1400億円から1410億円(前年同期比3.4%減)へ、営業利益が130億円から167億円(同19.9%増)へ、純利益が100億円から135億円(同19.7%増)へ上振れたようだと発表したが、株価には織り込み済みとの見方が強く、市場の反応は限定的のようだ。一部研究開発費の計上が第3四半期以降に変更となったことなどが要因だという。また、第2四半期に投資有価証券売却益14億円を計上したことも最終利益の押し上げにつながったとしている。
■アークス <9948> 2,596円 -25 円 (-1.0%) 本日終値
アークス<9948>が続落。岡三証券が19日付でレーティングを「強気」から「中立」へ、目標株価を3300円から2800円へ引き下げた。天候不順の影響もあり第2四半期(6~8月)は第1四半期(3~5月)よりモメンタムが悪化したとし、消費者の低価格志向や、来期以降に本格化するとみられる社会保障制度変更による人件費上昇リスクを考慮すると、今後の業績予想は慎重にみる必要があると指摘している。
■川上塗料 <4616> 216円 +50 円 (+30.1%) ストップ高 本日終値
川上塗料<4616>がストップ高。引き続き、日露天然ガスパイプライン関連銘柄として脚光を集めたようだ。自民、公明両党の有志議員でつくる日露天然ガスパイプライン推進議員連盟(河村建夫会長)では、サハリンから東京湾を結ぶ天然ガスのパイプライン建設を政府に要望しており、年末に日露首脳会談を控えて、これに対する思惑が膨らんでいるもよう。川上塗料は1991年からロシア・ガスプロム社に天然ガスパイプライン用塗料を納入した経緯があることから、物色人気が高まっているようだ。
■メディア工房 <3815> 508円 +80 円 (+18.7%) ストップ高 本日終値
メディア工房<3815>がストップ高。同社は19日の取引終了後、米国のDoubleMeとHolographic Virtual Reality (HVR)のコンテンツ配信で資本・業務提携を行うことを発表、これを好感した。DoubleMeはHVR技術を独自に開発しており、今年9月18日から22日にかけて開催されたロンドン・ファッション・ウィークではファッションデザイナーと提携のもと、マイクロソフト社製のヘッドセットを使用したイベントブースを出展しており、海外メディアのBBCやフォーブスなど複数のメディアに記事が取り上げられた実績がある。今回、DoubleMeの26万6000株(発行済み株式数の2%)を取得すると同時に、日本でのファッションイベントなどのライブイベントでDoubleMeのHVR技術に関する優先的な使用許諾権を受ける事となる。これにより、VR市場参入の大きな契機を得ることになる。
●ストップ高銘柄
安永 <7271> 546円 +80 円 (+17.2%) ストップ高 本日終値
システム ディ <3804> 720円 +100 円 (+16.1%) ストップ高 本日終値
など、6銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース