【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):エーザイ、LIXILグ、ソフトバンク
エーザイ <日足> 「株探」多機能チャートより
エーザイ<4523>が4連騰。SMBC日興証券が19日付で同社株の投資評価を3から2に引き上げ(目標株価は7000円継続)ており、これが株価上昇を後押ししている。臨床試験中の次世代アルツハイマー病治療薬の製品価値を再評価し、今後の大きな買いの手掛かりとなる可能性を指摘している。
■フリークアウト <6094> 3,415円 +75 円 (+2.3%) 本日終値
フリークアウト<6094>が3日ぶりに急反発。同社は19日、日本交通グループのJapan Taxiとフリークアウトとの合弁会社「IRIS」が、新世代デジタルサイネージ「Tokyo Prime」端末を、年内をメドに日本交通グループの都内タクシー全車両約3500台に増設すると発表した。増設にあわせ「Tokyo Prime」広告配信サービスに、乗客の性別や走行エリア、時間帯・曜日に基づくターゲティング配信機能を新たに搭載。これにより「Tokyo Prime」を利用する広告主は、ターゲット層のみを対象に効果的なタイミングで動画広告を配信することが可能になる。
■LIXILグループ <5938> 2,387円 +48 円 (+2.1%) 本日終値
19日、LIXILグループ <5938> が17年3月期の連結税引き前損益を従来予想の510億円の黒字→670億円の黒字(前期は70.8億円の赤字)に31.4%上方修正したことが買い材料視された。海外で水回り製品の販売が想定以上に好調なうえ、コスト削減や販管費の抑制が利益を押し上げる。円高による為替差益の発生なども上振れに貢献する。
■千代田化工建設 <6366> 922円 +16 円 (+1.8%) 本日終値
千代田化工建設<6366>や日揮<1963>などプラント株が高い。19日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)価格が一時1バレル51.93ドルと1年3カ月ぶりの水準に上昇した。原油価格の上昇は中東を含む産油国経済を上向かせ、結果としてプラント需要の増加につながる。また、米国の石油関連のプラント大手、ハリバートンが19日の決算発表で業績の好転を発表した。これを受け、ハリバートンの株価が急伸したことも、日本のプラント株への追い風に働いた様子だ。
■富士フイルム <4901> 4,042円 +67 円 (+1.7%) 本日終値
ゴールドマン・サックス証券は18日付で、精密機器セクターについて「精密の未来は医療に、構造変化に成功する銘柄を選別」と題してリポートを発行した。それによると、精密セクター9銘柄の調査開始。2025年に向け最も有望な医療分野へ迅速に転換できる企業に注目。伝統的精密事業は低迷するとしている。医用画像の利用増加で、光学など精密技術が活躍する一方、事務機はハ ードの差別化困難で付加価値は、台数減少を伴うオフィス環境効率化業務へ移行する。カメラはスマートフォンシフトで衰退不可避で、製品絞り込みが必要。時計はスマートウオッチ市場拡大で、数量成長鈍化も単価の上昇でカバーの見通しという。個別銘柄では、医療事業の第一人者で、診断高度化に伴う医用画像の需要増加や、医薬品の成長も期待できる富士フイルムホールディングス<4901>と、クリニック向けIT関連画像装置に強く、地方病院・診療所の高度化に伴い成長が期待されるコニカミノルタ<4902>の2銘柄を投資判断「買い」としている。一方、事務機依存体質(16年3月期売上高の90%)から抜け出せず、市場縮小に伴い競合比で低位のマージンのさらなる悪化が予想されるリコー<7752>を投資判断「売り」としている。
■ソフトバンクグループ <9984> 6,665円 +107 円 (+1.6%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>が3日ぶりに反発。サウジアラビアとの10兆円規模の投資ファンドの設立などが期待材料視されているが、市場では米スプリントの業績改善観測も膨らんでいる。スプリントが18日発表した第2四半期(7~9月)の暫定決算は営業利益が6億2200万ドルとなった模様であり、三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、同証券予想(3億9900万ドル)を上回ったとして、「ポジティブ」と評価している。スプリントの決算の正式発表は25日に予定されており、その詳細な内容などが注目されている。
■パルコ <8251> 961円 +15 円 (+1.6%) 本日終値
パルコ<8251>が続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が19日付でレーティング「ニュートラル」継続ながら目標株価を890円から930円へ引き上げた。旗艦店の1つである渋谷パルコが建て替えに伴って閉店しており、トップラインは18年2月期上期までが踊り場。その一方で中期的な売場面積の拡大はスケジュール通りに進捗しており、18年2月期下期以降は成長ステージに戻る可能性が高いと指摘している。
■高松グループ <1762> 2,435円 +29 円 (+1.2%) 本日終値
19日、高松コンストラクショングループ <1762> が17年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の45億円→59億円に31.1%上方修正。増益率が10.2%増→44.5%増に拡大し、12期ぶりに上期の過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料。売上は計画を下回ったものの、選別受注の徹底や業務効率化などで工事採算が改善したことが寄与。
■ゆうちょ銀行 <7182> 1,201円 +14 円 (+1.2%) 本日終値
ゆうちょ銀行<7182>は反発。全般相場が上昇するなか、同社株の下値を拾う動きが出ている様子だ。ただ、市場には同社株へ評価に慎重な見方も出ている。クレディ・スイス証券は18日付のリポートで同社株を新規「アンダーパフォーム」でカバレッジを開始し目標株価は1070円としている。マイナス金利の影響による資金利益の減少見通しを考慮すれば、株価は割高と指摘。17年3月期の連結純利益は会社予想3000億円に対し、2735億円(前期比16%減)と減額修正を予想している。
■ゲオホールディングス <2681> 1,312円 +15 円 (+1.2%) 本日終値
ゲオホールディングス<2681>が続伸。午前11時ごろ、10月27日から「iPhone」の修理事業を開始すると発表しており、これを好材料視した買いが入っている。10月3日に総務省が実施する「登録修理業者制度」で、総務大臣の登録を受けて同事業を開始するもので、全国のゲオショップやゲオモバイル、流通センターなど計29拠点で事業を展開する予定。また、11月からは新規事業コンサルティングを行うプライマル(東京都港区)と連携して、「登録修理業者制度」登録を支援する事業を行うとしており、あわせて業績への貢献が期待されている。
株探ニュース