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【市況】【↑】日経平均 大引け| 3日ぶりに反発、円安が好感され買い優勢 (10月14日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  16751.04
高値  16866.56(14:48)
安値  16727.78(09:52)
大引け 16856.37(前日比 +82.13 、 +0.49% )

売買高  16億2616万株 (東証1部概算)
売買代金 1兆9660億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は朝方の売りを吸収して3日ぶりに反発
 2.海外株安も為替の円安がリスクオフの流れをせき止める
 3.ファーストリテ、ソフトバンク2銘柄が日経平均の上昇を牽引
 4.売買代金はオプションSQにより増加も実質閑散相場
 5.個別銘柄は決算発表絡みで荒い値動きが相次ぐ

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは45ドル安と反落。低調な中国の貿易収支が嫌気された。年内の追加利上げ観測が強まったことも下押す要因となった。

 東京市場では、為替の円安を好感するかたちで買いが優勢となり、日経平均株価はドル円相場に連動して水準を切り上げる展開となった。

 14日の東京市場は、前日の欧米株市場が総じて軟調に推移したものの、円安傾向に振れる為替の動向がリスクオフの流れをせき止める格好となった。ドル円相場は取引時間中に漸次円安方向をたどり、後場に入ると1ドル=104円台までドルが買われ、主力株を中心に追い風材料となった。原油市況反発を受けてエネルギー関連株にも買いが入り全体相場を支えた。また、日経平均寄与度の高い値がさ株の一角が買われ、指数上昇に寄与したかたちだ。ただし、市場エネルギーは相変わらず盛り上がりを欠いている。全体売買代金は1兆9000億円と膨らんだようにも見えるが、オプションSQ算出日という上乗せ要因を考慮すると閑散商いが継続している。

 個別では、ファーストリテイリング<9983>が大きく買われたほか、投資ファンド設立を材料にソフトバンクグループ<9984>も上昇し、いずれも日経平均に押し上げ効果をもたらした。今12月期第1四半期決算(7ヵ月の変則決算)で業績改善色をみせたモバイルクリエイト<3669>が急伸したほか、ジャパンディスプレイ<6740>やパイオニア<6773>が活況高となった。ビーアールホールディングス<1726>も物色人気を集めている。
 半面、信越化学工業<4063>、武田薬品工業<4502>などが軟調。ディップ<2379>が大幅安、決算発表を受けてIDOM<7599>も急落となったほか、ノーベル文学賞期待が剥落した丸善CHIホールディングス<3159>なども値を下げた。藤倉ゴム工業<5121>、ディー・エヌ・エー<2432>も安い。

 日経平均への寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、ソフトバンク <9984> 、KDDI <9433> 、スズキ <7269> 、ファナック <6954> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約105円。うち63円はファストリ1銘柄によるもの。
 一方、マイナス寄与の上位5銘柄は東エレク <8035> 、信越化 <4063> 、中外薬 <4519> 、塩野義 <4507> 、エーザイ <4523> 。押し下げ効果は約20円。

 東証33業種のうち上昇は23業種。上昇率の上位5業種は(1)鉱業、(2)石油石炭製品、(3)情報・通信業、(4)保険業、(5)その他金融業。一方、下落率の上位5業種は(1)医薬品、(2)繊維製品、(3)倉庫運輸関連、(4)食料品、(5)水産・農林業。

■個別材料株

△東京エネシス <1945>
 上期経常を26%上方修正。
△夢の街創造 <2484> [JQ]
 LINEとの提携強化。
△ケイアイ不 <3465> [東証2]
 今期経常最高益予想を23%上乗せ、配当も25円増額。
△モバクリ <3669>
 6-8月期(1Q)経常は黒字浮上。
△ショーケース <3909> [東証M]
 スマートフォン変換技術についてマレーシアで特許取得。
△マイネット <3928> [東証M]
 クルーズのゲーム事業を買収。
△ジーンテクノ <4584> [東証M]
 日本再生医療との資本・業務提携。
△ベクトル <6058>
 「中間期営業益は1.5倍の10億円」と報道。
△東天紅 <8181>
 上期経常は赤字縮小で上振れ着地。
△ファストリ <9983>
 今期税引き前は94%増益。


▲トレファク <3093>
 今期経常を一転8%減益に下方修正。
▲ホギメデ <3593>
 上期経常は10%減益で着地。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)モバクリ <3669> 、(2)ソフバンテク <4726> 、(3)東天紅 <8181> 、(4)ベクトル <6058> 、(5)Jディスプレ <6740> 、(6)トランザク <7818> 、(7)パイオニア <6773> 、(8)エラン <6099> 、(9)インフォMT <2492> 、(10)フュージョン <4845> 。

 値下がり率上位10傑は(1)みらかHD <4544> 、(2)トレファク <3093> 、(3)ディップ <2379> 、(4)ホギメデ <3593> 、(5)IDOM <7599> 、(6)IBJ <6071> 、(7)丸善CHI <3159> 、(8)クリレスHD <3387> 、(9)津田駒 <6217> 、(10)アイロムG <2372> 。


【大引け】

 日経平均は前日比82.13円(0.49%)高の1万6856.37円。TOPIXは前日比4.88(0.36%)高の1347.19。出来高は概算で16億2616万株。値上がり銘柄数は1100、値下がり銘柄数は749となった。日経ジャスダック平均は2545.30円(0.21円高)。

[2016年10月14日]

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