【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):東芝、コロワイド、ソニー
東芝 <日足> 「株探」多機能チャートより
東芝<6502>が9日続伸。IoT時代の到来でデータセンターの新設や設備増強の動きが加速する方向にあり、メモリーの積層化で高速・大容量化に対応した3次元NAND型フラッシュメモリーの需要が急増している。同社は、業界に先駆けて7月末に世界初の64層3次元NANDのサンプル出荷をスタートさせており、マーケットの注目度が高い。テクニカル的にも週足一目均衡表で雲抜けを果たしており、一段の水準訂正を示唆する。
■近鉄百貨店 <8244> 355円 +7 円 (+2.0%) 本日終値
近鉄百貨店<8244>が反発。同社は13日の取引終了後、17年2月期の連結業績予想の修正を発表。売上高を2730億円から2670億円(前期比1.4%減)へ、営業利益を33億円から31億円(同0.5%増)へ、純利益を12億円から15億円(同42.2%増)へ修正した。あべのハルカス近鉄本店を含む百貨店業は苦戦しているが、近創の粗利益率が改善、過払賃料減額調停の受取和解金4億9600万円などを特別利益に計上したことで純利益は上方修正となる。
■大黒天物産 <2791> 4,725円 +75 円 (+1.6%) 本日終値
大黒天物産<2791>が続伸。同社は13日の取引終了後、17年5月期の第1四半期(6~8月)連結決算を発表。売上高は382億1200万円(前年同期比7.8%増)、営業利益は15億700万円(同25.6%増)、純利益は9億4000万円(同18.2%増)と2ケタ増益となったことを好感した。品質・鮮度管理の徹底や、商品の販売価格をさらに値下げし、「大幅値下宣言」として唱えた販売戦略を展開。これに加えて計2店舗の新規出店と、生鮮食品部門の強化を図るため、4店舗の改装を実施した効果が表面化している。
■コロワイド <7616> 1,948円 +27 円 (+1.4%) 本日終値
コロワイド<7616>は小動き。午前中に、連結子会社レインズインターナショナルを通して、フレッシュネス(東京都中央区)が展開する「FRESHNESS BURGER」事業を買収すると発表したが、市場の反応は限定的のようだ。「FRESHNESS BURGER」は、首都圏を中心に現在159店を展開するハンバーガーチェーン。今回の買収により、レインズはエリア展開・出店を加速し、さらなる成長を目指すほか、コロワイドグループの購買機能を最大限活用することで、コスト面のシナジー実現を目指すとしている。なお、取得価額は非開示。
■ソニー <6758> 3,439円 +11 円 (+0.3%) 本日終値
ソニー<6758>が連日の新高値。13日に仮想現実(VR)が楽しめる「プレイステーション(PS)VR」を発売。値段も税別4万4980円からと手頃なこともあり、世界規模でのヒットが期待されている。また、同日に発表されたノーベル文学賞ではシンガー・ソングライターのボブ・ディラン氏が受賞。同氏のCDやDVDなどの販売は子会社のソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)が手掛けており、今後の収益面での寄与が期待されている。
■みらかホールディングス <4544> 4,705円 -395 円 (-7.8%) 本日終値 東証1部 下落率トップ
13日、みらかホールディングス <4544> が17年3月期上期(4-9月)の連結最終損益を従来予想の63億円の黒字→40億円の赤字に下方修正し、一転して赤字見通しとなったことが売り材料。受託臨床検査事業における自社利用ソフトウエアの開発プロジェクトの中止に伴い、特別損失約147億円を計上したことが響いた。上期業績の悪化に伴い、通期の同利益も従来予想の135億円→30億円に77.8%下方修正した。
■ホギメディカル <3593> 6,640円 -480 円 (-6.7%) 本日終値 東証1部 下落率4位
ホギメディカル<3593>が急落。同社は13日の取引終了後、17年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表。売上高は183億1000万円(前年同期比3.7%増)、営業利益は40億8900万円(同6.7%減)、純利益は26億8500万円(同11.5%減)と減益となったことが嫌気された。為替の影響や新キット工場の償却費増により、前年同期に比べ原価率が上昇したことが利益を圧迫している。
■IDOM <7599> 528円 -36 円 (-6.4%) 本日終値 東証1部 下落率5位
IDOM<7599>が大幅4日続落。13日の取引終了後に発表した、第2四半期累計(3~8月)連結決算が、売上高1242億4400万円(前年同期比30.8%増)、営業利益21億7200万円(同46.8%減)、純利益11億200万円(同57.0%減)と、大幅営業減益となったことが嫌気されている。全直営店の小売り台数が前年同期比33.5%増の4万5421台に増えたことで売上高は大幅に伸長したが、買い取り台数が前年同期並みにとどまったことで広告宣伝費を増やしたことが利益圧迫した。また、採用人数増に伴う人件費の増加や、展示販売店舗の拡大に伴う店舗運営費用の増加なども利益を圧迫した。
■クリレスHD <3387> 998円 -52 円 (-5.0%) 本日終値 東証1部 下落率8位
クリエイト・レストランツ・ホールディングス<3387>が反落。13日の取引終了後に発表した第2四半期累計(3~8月)連結決算は、売上高569億8200万円(前年同期比28.9%増)、営業利益は35億200万円(同3.7%増)、純利益21億8700万円(同16.3%増)と増収増益となったが、6~8月期は営業利益が同6.8%減となっており、足もとの業績悪化を警戒した売りが出ているようだ。グループ全体で71店舗の新規出店を行ったことに加えて、第1四半期から台湾創造餐飲の2店舗を新たに連結対象としたことが寄与し売上高は伸長したが、原材料価格の高止まりや人件費の上昇、出店費用などの負担増が利益を圧迫した。
株探ニュース