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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):サイゼリヤ、ファストリ、ソフトバンク

サイゼリヤ <日足> 「株探」多機能チャートより
■サイゼリヤ <7581>  2,565円  +145 円 (+6.0%)  本日終値
 サイゼリヤ<7581>が急伸、戻り相場に弾みがついてきた。同社は低価格戦略を特徴とするイタリアンレストランで、消費者のデフレマインドが再燃するなかで外食産業勝ち組としての位置づけが再び浮き彫りとなってきた。税込みで300円を切る「ミラノ風ドリア」を筆頭に、その安さが消費者に対する強力なアピールポイントになっている。株式需給面では買い残が枯れ切った状態にあり、売り残はここ減少傾向にあるものの信用倍率0.6倍台と上値の軽さを暗示する。いちよし経済研究所が投資判断最上位の「A」(目標株価は2700円から3100円に引き上げ)を継続していることも、上値期待を助長している。

■出光興産 <5019>  2,384円  +133 円 (+5.9%)  本日終値
 出光興産<5019>が3日ぶり反発。紛糾していた同社と昭和シェル石油<5002>の合併問題で、両社は13日、17年4月に予定していた合併を延期することを正式に発表したが、これが材料出尽くし感から売り方の買い戻しを急がせる結果となっている。出光興産の信用倍率は直近7日現在で0.13倍と大幅に売り長であり、株式需給面で株価に有利に働いている。

■東京エネシス <1945>  1,100円  +60 円 (+5.8%)  本日終値
 13日、東京エネシス <1945> が17年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の16億円→20.2億円に26.3%上方修正。減益率が33.6%減→16.1%減に縮小する見通しとなったことが買い材料。設備工事の完了が下期に後ずれしたことで売上は計画を下回ったものの、原価低減や生産性の向上などが奏功し採算が想定以上に改善した。なお、通期の経常利益は従来予想の61億円(前期は60.7億円)を据え置いた。

■ファーストリテイリング <9983>  34,800円  +1,650 円 (+5.0%)  本日終値
 13日、ファーストリテイリング <9983> が決算(国際会計基準=IFRS)を発表。16年8月期の連結税引き前利益は前の期比50.1%減の902億円に落ち込んだものの、17年8月期は前期比93.9%増の1750億円にV字回復する見通しとなったことが買い材料。前期は繁忙期の上期に暖冬や値上げの影響などで国内ユニクロ事業が低迷したことが響いたほか、円高による為替差損の計上なども利益を圧迫した。今期は低価格戦略の浸透やネット通販の強化などでV字回復を見込む。

■ラクス <3923>  1,395円  +54 円 (+4.0%)  本日終値
 ラクス<3923>が3連騰し年初来高値を更新。13日の取引終了後に発表した9月度の月次売上高が、前年同月比22.9%増の4億900万円と18カ月連続で前年を上回ったことが好感されている。主力の「メールディーラー」売上高が前年同月比16.5%増と引き続き好調に推移していることに加えて、次期主力製品の「楽楽精算」が同87.0%増と高い伸びを維持していることが牽引した。

■国際石油開発帝石 <1605>  1,021円  +37.3 円 (+3.8%)  本日終値
 国際石油開発帝石<1605>が反発。13日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近11月物が前日比0.26ドル高の1バレル50.44ドルと上昇した。同日発表された米エネルギー省のエネルギー情報局(EIA)の在庫統計で石油需給が改善するとの期待が膨らんだ。ただ、11月末の石油輸出国機構(OPEC)総会に向けて減産への足並みが揃うかどうかが焦点となっており、原油相場の先行きには強弱感が対立している。

■乃村工藝社 <9716>  1,705円  +62 円 (+3.8%)  本日終値
 乃村工芸社<9716>が続伸。国内小売セクターは個人消費の低迷に加えて、インバウンド特需の剥落を反映して売り上げの落ち込みが目立っているが、商業施設向けディスプレーを手掛ける同社は、百貨店向けなどで顕在化するその影響をこなして好調な収益をキープしている。「ホテルや娯楽関連施設の改装需要が伸びているほか、企業の人材ニーズを映してオフィス改装の動きなどが追い風となっている。選別受注に伴いコスト改善効果も利益面で寄与している」(国内中堅証券)という。17年2月期営業利益は前期比16%増の70億円と2ケタ増益を確保する見通しだが、これで3期連続の増収増益と成長トレンドに陰りはみられない。

■ソフトバンクグループ <9984>  6,710円  +214 円 (+3.3%)  本日終値
 ソフトバンクグループ<9984>が3日ぶり反発。同社はこの日、「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」を設立したと発表した。同ファンドは、グローバルにテクノロジー分野に出資することを目的とした私募ファンド。ソフトバンクグループは今後5年間で少なくとも250億米ドル(約2.6兆円)を出資する。また、サウジアラビア王国のパブリック・インベストメント・ファンド(PIF)と戦略的提携し、PIFは今後5年間で最大450億ドル(約4.7兆円)の出資を実施する可能性がある。ソフトバンク・ビジョン・ファンドは世界中のテクノロジー企業への出資を進め、その総額は1000億ドル(約10兆円)規模となることも予想されている。また、この発表を受け同グループ企業のソフトバンク・テクノロジー<4726>も急伸。

■アコム <8572>  466円  +12 円 (+2.6%)  本日終値
 アコム<8572>が反発。ドイツ証券は13日、格付けを「バイ」でカバレッジを開始した。目標株価は600円としている。同社は、06年の過払い利息に対する最高裁による判決後、業績が低迷し株価も大きく下落した。しかし、同社は収益源の多様化を図り、現在ではローン、信用保証、海外金融の中核3事業全てが拡大基調にある。また、過払い利息返還の請求も緩やかだが低下傾向にあり、今後数年で負担はかなり軽減されるとみている。同証券では、今後の業績拡大を予想している。

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