【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):ガーラ、省電舎、1stコーポ
省電舎 <日足> 「株探」多機能チャートより
鴻池運輸<9025>は、鉄鋼向けなど構内物流に強みを持つ総合物流大手。同社の17年3月期の第1四半期(4~6月)連結決算は、売上高646億7500万円(前年同期比4.3%増)、経常利益31億4100万円(同8.8%増)と増収増益を達成した。通期業績は売上高2660億円(前期比5.3%増)、経常利益111億円(同3.6%増)、純利益68億円(同6.1%増)と従来見通しを据え置いた。食品関連分野の新規拠点開設による取扱量の増加や、鉄鋼関連分野の工事業務の獲得、空港関連分野のグランドハンドリング(地上支援)業務などの好調持続が寄与している。同社は、今後の成長戦略として(1)製造業に対する請負や物流など既存サービスの高度化、(2)非製造業の顧客に向けた事業展開、(3)グローバル展開(国際物流事業の強化)――を掲げている。既存サービスの高度化に関しては、単なる作業工程での部分的な請負業者としてではなく、より広範な生産活動全体におよぶ「生産管理者」を目指す。また、産業構造が製造業からサービス業へシフトするなかで、メディカル関連や空港関連の請負・物流など、非製造業分野での業務拡大を図っていく。株価は、6月24日に1008円で年初来安値をつけて以降、順調な上昇軌道にある。ただ、PER11倍台、PBR0.9倍水準と依然として割安水準にあり、上値余地も十分といえそうだ。(朱)
■青山商事 <8219> 3,485円 -40 円 (-1.1%) 本日終値
青山商事<8219>が反落。同社はこの日、午前10時30分に9月の月次売上高を発表、全店で前年同月比1.9%減、既存店で同3.3%減となった。スーツなどが低調に推移している。
■スター精密 <7718> 1,323円 -14 円 (-1.1%) 本日終値
スター精密<7718>が続落。岩井コスモ証券が6日付のリポートで、投資判断を「A」から「B+」へ、目標株価を1700円から1500円へ引き下げたことが嫌気されている。同証券では、ドルやユーロに対して一段の円高となったことと、高付加価値製品の需要が高い欧州で工作機械を中心に販売の落ち込みが響き、17年2月期営業利益予想を37億円(前期比35%減)とした。ただ、来期は工作機械の収益悪化に歯止めがかかり、全体業績は増益に転じるとして、18年2月期営業利益予想を42億円とした。
■ガーラ <4777> 387円 +63 円 (+19.4%) 本日終値
ガーラ<4777>が高い。同社は6日に、スマートフォンゲームアプリ「Arcane(アーケイン)」英語版をヨーロッパでダウンロード配信を開始したと発表。前日はこれを受けて急伸したあと引けにかけて値を消す展開となったが、米9月雇用統計の発表を控えて主力株に手掛けにくさが漂うなか、改めて材料視されているようだ。「アーケイン」は、韓国のPlayWorksが開発したリアルタイム本格的MMORPGゲームアプリ。9月28日には、「アーケイン」英語版を南アメリカでダウンロード配信を開始したと発表している。
■省電舎 <1711> 639円 +100 円 (+18.6%) ストップ高 本日終値
省電舎 <1711> [東証2]がストップ高。6日、同社がエールを株式交換で完全子会社化し、子会社エールケンフォーを連結子会社化すると発表したことが買い材料視された。エールケンフォーは同社創業者の中村健治氏が設立した会社で、独特な太陽光発電関連と省エネルギー設備の開発・販売を手掛けている。エールケンフォーは16年8月期に売上高17.6億円、経常利益2.1億円を見込む。発表を受けて、エールケンフォーの業績上積みによる通期計画の上振れを期待する買いが殺到した。なお、同社は17年3月期の連結経常利益を前期比50.7%減の3500万円と大幅減益を見込んでいる。
■ANAP <3189> 336円 +49 円 (+17.1%) 本日終値
ANAP<3189>が大幅高。同社はきょう16年8月期通期決算を発表する予定で、先回り的な買いが流入しているもよう。7月8日に発表した16年8月期第3四半期累計(15年9月~16年5月)の単独経常損益は1億2100万円の赤字だったが、3~5月だけでみれば6600万円の黒字に浮上しており、17年8月期業績への期待感が高まるかたちとなっているようだ。
■1stコーポ <1430> 867円 +73 円 (+9.2%) 本日終値
首都圏を中心に分譲マンション建設などを手掛けるファーストコーポレーション<1430>が後場急伸。同社はきょう正午に、株主優待制度を導入すると発表。保有株式1万株未満はクオカード1000円分、1万株以上はクオカード2000円分を贈呈する。また、同時に17年5月期の第1四半期(6~8月)の単独決済も発表。経常利益は6億6800万円(前年同期比96.0%増)となり、上半期計画8億9500万円に対する進捗率は74.6%に達した。なお、上半期および通期の業績予想は従来計画で据え置いている。
■日本カーボン <5302> 189円 +14 円 (+8.0%) 本日終値 東証1部 上昇率3位
日本カーボン<5302>が急動意、底値もみ合いを一気に上放れてきた。環境保護の観点から世界的に燃費や排ガス規制強化の流れが強まるなか、電気自動車(EV)やEVに補助的にエンジンを搭載したプラグインハイブリッド(PHV)の普及が加速する方向にある。そのなかリチウムイオン電池の負極材を手掛ける同社株もテーマ物色の出遅れ対象として注目されている。年5円配当を継続しているにも関わらず、PBRが0.6倍台と割安感が強いことも投機資金の食指を動かしている。
■ワイエイシイ <6298> 1,358円 +86 円 (+6.8%) 本日終値 東証1部 上昇率5位
ワイエイシイ<6298>が大幅続伸で25日移動平均線を足場に弾みつく動きをみせたほか、半導体製造装置最大手の東京エレクトロン<8035>やアドバンテスト<6857>、SCREENホールディングス<7735>といった半導体製造装置メーカーが頑強だ。あらゆるものがオンライン化されるIoT時代の到来が、膨大な情報を保管するデータセンターの設備投資需要を創出している。チップ容量を増大化させるために、これまでの平面ではなく立体方向に積層化したフラッシュメモリーである3次元NANDの需要が増勢顕著で、半導体装置メーカー各社にも特需をもたらせている。そのなか、ワイエイシイは買収した半導体装置関連子会社ワイエイシイガーターなどが成長エンジンとなり、17年3月期営業利益は前期比86%増の15億円と高変化を示す見通しだが、なお増額含みとの見方がある。また、直近6日付で三井住友アセットマネジメントが同社株を5.15%から6.26%に買い増す動きをみせるなど機関投資家の動きも注目される。
■セラク <6199> 4,245円 +240 円 (+6.0%) 本日終値
セラク<6199>が後場一段高。来週12日から幕張メッセで開催される「次世代農業EXPO」を前に、同社への関心が高まっているもよう。同社は9月13日に、農業IoTサービス「みどりクラウド」を出展すると発表している。また、きょう7日は、13日に開催される日本MSP協会主催の「MSPJオペレーションカンファレンス2016 Fall」で、「施設園芸におけるIoTの活用 みどりクラウド」として講演を行うと発表している。
●ストップ高銘柄
ストリーム <3071> 235円 +50 円 (+27.0%) ストップ高 本日終値
ホクシン <7897> 235円 +50 円 (+27.0%) ストップ高 本日終値
バリューデザイン <3960> 4,415円 +700 円 (+18.8%) ストップ高 本日終値
ADプラズマ <6668> 526円 +80 円 (+17.9%) ストップ高 本日終値
エージーピー <9377> 686円 +100 円 (+17.1%) ストップ高 本日終値
など、7銘柄
●ストップ安銘柄
チェンジ <3962> 5,700円 -1,000 円 (-14.9%) ストップ安 本日終値
以上、1銘柄
株探ニュース