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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):ファナック、第一生命HD、三菱ケミHD

ファナック <日足> 「株探」多機能チャートより
■ファナック <6954>  18,025円  +495 円 (+2.8%)  本日終値
 ファナック<6954>が4日続伸。同社は5日、米エヌビディアと技術提携すると発表した。エヌビディアはゲームやCG(コンピューターグラフィックス)用半導体の世界大手。ファナックは「IoT(インターネット・オブ・シングス)」とAI(人工知能)を融合させた次世代工場システムの開発を進めており、エヌビディアの高性能半導体は大きな力を発揮すると期待されている。

■第一生命HD <8750>  1,453円  +37 円 (+2.6%)  本日終値
 第一生命ホールディングス<8750>が3連騰。日銀のイールドカーブ・コントロール導入により、長期の資産運用を行う生保株にとって、長短利ザヤで収益機会を得やすくなることが追い風材料として意識されている。ここ10年債利回りは上昇傾向にあり、日銀が目指す0%誘導に近づいていることから同社株にポジティブに働いている。

■電通国際情報サービス <4812>  1,895円  +31 円 (+1.7%)  本日終値
 ISID<4812>が反発。電通傘下で金融や製造業向けなどにシステム開発を手掛けている。6日に生体認証サービスを手掛けるリキッド社(東京都千代田区)と提携を拡大し、カードレスな生体認証によるフィンテックサービスを本格展開することを発表、これが株価の刺激材料となっている。

■三菱ケミHD <4188>  666円  +10.4 円 (+1.6%)  本日終値
 SMBC日興証券では5日付で、「化学・繊維セクター」についてのリポートを発行している。「原油安・円高」への局面転換でサブセクター内の業績二極化が鮮明化しているとし、業種格付けは「中立」だが、推奨銘柄として三菱ケミカルホールディングス<4188>、東ソー<4042>、大陽日酸<4091>を挙げている。三菱ケミカルHDはインドと中国のPTA事業撤退や17年4月に控える化学系3社統合など構造改革・事業ポートフォリオ転換の進展により、16年3月期を底としてEPS成長が加速する可能性が高いことを評価。東ソーはスペシャリティ事業の数量増とコモディティ事業の効率化・競争力強化を両輪に着実な利益成長が期待できるうえに、PERなどの指標面に割安感が強いこと、また、大陽日酸は米国ガス事業におけるM&Aとシナジーを裏付けとして収益拡大局面に転じる公算が大きいことを推奨の根拠としている。

■フルキャスト <4848>  928円  +13 円 (+1.4%)  本日終値
 フルキャストホールディングス<4848>が3日続伸。安倍首相が掲げる「一億総活躍社会の実現」では、慢性的な人手不足の問題を高齢者や女性の活用で補うという政策路線を打ち出している。これが人材サービスを手掛ける企業群のビジネスチャンスにつながるとの思惑が高まっている。そのなか、同社はアルバイト紹介事業を主力に給与計算代行なども手掛け、労働ニーズの多様化に対応、業績拡大基調が続く。17年3月期営業利益は前期比14.5%増の26億3000万円を見込むが上振れ余地も指摘される。

■野村ホールディングス <8604>  474.3円  +6.4 円 (+1.4%)  本日終値
 野村ホールディングス<8604>、大和証券グループ本社<8601>など大手をはじめ証券株が軒並み高、業種別値上がり率上位に買われた。東京市場は10月に入り地合いが変化、日経平均株価は前日に約2カ月半ぶりの3日続伸を記録したが、きょうも利益確定売りをこなして上値指向を強めている。売買代金は2兆円を下回る日が続いているものの、全般地合いの改善で投資家心理も温まることが予想され、証券会社は手数料収入の増加や投信など運用成績の向上が見込まれることから見直し買いを誘っている。

■タカラバイオ <4974>  1,689円  +20 円 (+1.2%)  本日終値
 タカラバイオ<4974>が朝安から切り返しプラス圏に浮上。同社は遺伝子工学を駆使した医療分野での研究開発に経営の軸足を置いている。腫瘍溶解ウイルス「HF10」は、がん細胞だけをウイルスが攻撃する画期的新薬であり、免疫活用型治療薬との併用に期待が大きい。また、来期にはキメラ抗原受容体を用いた「CAR-T細胞療法」の治験(フェーズ1)が始まる可能性が高い。ノバルティスなどの海外メガファーマなども有力視、積極的に取り組んでいる治療法で、タカラバイオの株価を中期的に変貌させる原動力となる可能性も指摘される。

■千葉銀行 <8331>  590円  +6 円 (+1.0%)  本日終値
 千葉銀行<8331>、静岡銀行<8355>、京都銀行<8369>など地銀株に買いが集中。9月20~21日に行われた金融政策決定会合で、日銀は「総括的検証」の発表とともに「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」という新たなスキームを決定、10年物国債の誘導金利を0%程度とする金融政策を打ち出しており、ここにきて長期金利の上昇傾向を好感するかたちで物色資金を誘導している。「PBRが軒並み1倍を大きく下回る超バリュー株の宝庫としても注目」(国内中堅証券)という声も聞かれる。

■三菱総合研究所 <3636>  3,220円  +25 円 (+0.8%)  本日終値
 三菱総合研究所<3636>が高い。大和証券は5日、同社株の投資判断を新規「2(アウトパフォーム)」とし目標株価は3850円に設定した。官公庁向け受託調査と、特定メガバンク向けが強い総合シンクタンク。確固たる顧客基盤と確立されたストック型ソリューションにより安定成長が期待できる点を評価している。「ITサービス」の銀行向けやカード会社向け案件の進捗が遅れ気味で、16年9月期の連結営業利益は前期比1.0%増の56億1000万円を見込むが、17年9月期の同利益は67億1000万円への増益を予想している。

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