市場ニュース

戻る
 

【市況】【↑】日経平均 大引け| 反発、ドイツ銀懸念後退による米株高・円安を好感 (10月3日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  16566.03
高値  16652.16(10:20)
安値  16554.83(09:00)
大引け 16598.67(前日比 +148.83 、 +0.90% )

売買高  14億9684万株 (東証1部概算)
売買代金 1兆6279億円 (東証1部概算)

-----------------------------------------------------------------

■本日のポイント

 1.日経平均は米株高、円安を好感して反発
 2.ドイツ銀問題の不安心理後退でリスク選好
 3.日銀短観は市場予測下回るも影響限定的
 4.7&iHDは業績大幅減額も構造改革期待で頑強
 5.全体売買代金は盛り上がらず約1ヵ月ぶりの低水準

■東京市場概況

 前週末の米国市場では、NYダウは164ドル高と反発。ドイツ銀行の経営懸念が和らぎ、金融株中心に買いが先行した。

 週明けの東京市場では、リスク回避ムードが後退して終始買い優勢の展開だったが、市場エネルギー不足のなかで日経平均株価は上値の重い動きを余儀なくされた。

 3日の東京市場は、前週末の米国株高や円安傾向に振れる為替が追い風となって買いが優勢だった。モーゲージ担保証券の不正販売に絡みドイツ銀行に対して、米司法省が巨額の和解金を求めている問題で、和解金が当初見込みよりも大幅に減る見通しが伝わったことが、投資家の不安心理後退につながった。寄り前に発表された9月の日銀短観は市場コンセンサスを若干下回り、前提為替レートと実勢の差も意識されたが、全体株価への影響は限られた。一方、市場参加者不足が顕著であることに変わりはない。売買代金は引き続き盛り上がりを欠いており、9月6日以来、約1ヵ月ぶりの低水準だった。

 個別では、キーエンス<6861>が上昇、ファーストリテイリング<9983>も堅調だった。花王<4452>、トクヤマ<4043>などが物色人気をみせたほか、フィンテック関連のさくらインターネット<3778>やGMOペイメントゲートウェイ<3769>なども上昇した。このほか、業績上方修正を好感されホクシン<7897>が値を飛ばした。なお、減損計上で利益下方修正のセブン&アイ・ホールディングス<3382>は買い優勢の場面もあったが、結局、前週末終値近辺で引けた。
 半面、業績大幅減額を嫌気され川崎重工業<7012>が急落、対抗するファンドの買収価格引き上げで注目された、さが美<8201>は高寄り後に値を崩した。IHI<7013>、ジャパンディスプレイ<6740>が軟調、鳥貴族<3193>が利食われ、虹技<5603>、大崎電気工業<6644>なども下落した。

 日経平均への寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、ファナック <6954> 、ダイキン <6367> 、花王 <4452> 、テルモ <4543> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約56円。うち26円はファストリ1銘柄によるもの。
 一方、マイナス寄与の上位5銘柄はソフトバンク <9984> 、川重 <7012> 、オークマ <6103> 、リコー <7752> 、デンソー <6902> 。押し下げ効果は約8円。

 東証33業種のうち上昇は27業種。上昇率の上位5業種は(1)証券商品先物、(2)精密機器、(3)小売業、(4)食料品、(5)金属製品。一方、下落率の上位5業種は(1)鉱業、(2)石油石炭製品、(3)その他金融業、(4)不動産業、(5)保険業。

■個別材料株

△シスロケ <2480> [JQ]
 上期経常を49%上方修正。
△アサヒ <2502>
 関係会社株式売却益148億円が発生。
△コカウエスト <2579>
 コカイーストと経営統合。
△アダストリア <2685>
 2.49%を上限に自社株買いを実施。
△ネクステージ <3186>
 今期経常最高益予想を37%上乗せ。
△NVC <3394> [東証M]
 NSSOLが株式交換で完全子会社化。
△阿波製紙 <3896> [東証2]
 東証1部に指定替え。
△ジーンズメイト <7448>
 伊藤忠と「OUTDOOR」ブランドのライセンス契約。
△セルシード <7776> [JQG]
 「再生医療製品を早期事業化へ」と報道。
△ホクシン <7897>
 今期経常を47%上方修正。


▲川重 <7012>
 今期経常を73%下方修正、配当も4円減額。
▲ゴールドウイン <8111>
 合成クモ糸繊維の発売延期。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)ホクシン <7897>、(2)フォーカス <4662> 、(3)アダストリア <2685> 、(4)サイバーコム <3852> 、(5)ネクシィーズ <4346> 、(6)ワイヤレスG <9419> 、(7)さくらネット <3778> 、(8)ネクステージ <3186> 、(9)東海運 <9380> 、(10)フュージョン <4845> 。

 値下がり率上位10傑は(1)川重 <7012> 、(2)さが美 <8201> 、(3)ゴルドウイン <8111> 、(4)キャリアL <6070> 、(5)ミルボン <4919> 、(6)ヤーマン <6630> 、(7)パイプドHD <3919> 、(8)東光高岳 <6617> 、(9)ERIHD <6083> 、(10)ベリサーブ <3724> 。


【大引け】

 日経平均は前日比148.83円(0.90%)高の1万6598.67円。TOPIXは前日比7.94(0.60%)高の1330.72。出来高は概算で14億9684万株。値上がり銘柄数は1322、値下がり銘柄数は520となった。日経ジャスダック平均は2520.36円(8.94円高)。

[2016年10月3日]

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均