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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):東芝、東エレク、川重

東芝 <日足> 「株探」多機能チャートより
■東芝 <6502>  338円  +3 円 (+0.9%)  本日終値
 東芝<6502>が反発。ドイツ証券は30日、同社株の投資評価を「バイ」でカバレッジを開始した。目標株価は440円としている。半導体のNAND型フラッシュメモリの高い成長性を評価している。iPhone7/7 Plusの好調な販売状況や中国スマホメーカーの高スペック化などで当面タイトなNANDの需給が続くと予想。特に、3D NANDは広大なハードディスクドライブ(HDD)市場を置き換えていくとみており、株価はこのことを織り込んでいないと判断している。また、不安定な財務体質の改善を目的に先行き増資の可能性はあるが、1株利益の希薄化リスクを考慮しても株価は割安とみている。

■前田建設工業 <1824>  862円  +6 円 (+0.7%)  本日終値
 前田建設工業<1824>が堅調。みずほ証券が9月30日付で投資判断「買い」、目標株価1160円を継続。17年3月期を通期連結営業利益で会社側計画の173億円(前期187億300万円)に対して従来予想の200億円から210億円へ、18年3月期を225億円から233億円へ引き上げた。同社が積極的に取り組む「脱・請負」事業の姿が具体化し始めており、徐々にその注目度は高まるとし、既に獲得した仙台空港や愛知県の有料道路コンセッションでの実績を通じて、コンセッション市場の拡大局面で先行者メリットを享受する可能性が高いと評価している。

■アマノ <6436>  1,618円  +10 円 (+0.6%)  本日終値
 アマノ<6436>は堅調。9月30日付で岡三証券が新規「強気」、目標株価を2000円でカバレッジを開始した。パーキングシステムと情報システムの主力2部門において堅調な事業環境が続くと考えられることから、連結業績は中期的に成長が続く可能性が高いと指摘。17年3月期は通期連結営業利益で会社側計画の130億円(前期129億4200万円)に対して136億円、18年3月期は151億円と予想している。

■東京エレクトロン <8035>  8,898円  +21 円 (+0.2%)  本日終値
 東京エレクトロン<8035>やSCREENホールディングス<7735>、アドバンテスト<6857>といった半導体関連株が高い。米フィラデルフィア半導体指数は前週末9月30日、一時840.49まで上昇し、年初来高値を更新した。積層化によりチップ面積を小さくし、速いスピードと上書き・消去のプロセスへの耐久度を高めた「3D NAND」型フラッシュメモリーの開発や、回路線幅が10ナノメートル台後半のメモリー半導体の投資需要が高まっている。

■川崎重工業 <7012>  276円  -34 円 (-11.0%)  本日終値  東証1部 下落率トップ
 9月30日、川崎重工業 <7012> が17年3月期の連結経常利益を従来予想の690億円→250億円に63.8%下方修正。減益率が26.0%減→73.2%減に拡大する見通しとなったことが売り材料。ノルウェー向けオフショア作業船の設計不具合の発生などで船舶海洋事業の収益が悪化することが響く。急激な円高が進んだことも収益押し下げ要因となる。業績下振れに伴い、今期の年間配当を従来計画の10円→6円(前期は12円)に大幅減額修正したことも売りに拍車を掛けた。同社は船舶事業の業績悪化を受けて、構造改革を実施する。

■ゴールドウイン <8111>  4,910円  -370 円 (-7.0%)  本日終値  東証1部 下落率3位
 9月30日、ゴールドウイン <8111> が人工合成クモ糸繊維を使用した「MOON PARKA(ムーンパーカ)」の発売を、当初計画の16年内から17年以降に延期すると発表したことが売り材料。ムーンパーカーは、Spiber(スパイバー)が開発した人工合成クモ糸繊維「QMONOS」生地を採用したスパイバーとの共同開発商品で、昨年10月に試作品を発表していた。しかし、素材品質の安定性を更に向上させるため、研究開発に時間をかける必要があると判断し発売を延期することとなった。発表を受け、「MOON PARKA(ムーンパーカ)」の発売延期による収益への影響を懸念する売りが向かった。

■ジャパンディスプレイ <6740>  151円  -6 円 (-3.8%)  本日終値
 ジャパンディスプレイ<6740>が続落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は9月30日、同社株の目標株価を210円から160円に引き下げた。レーティングは「ニュートラル」としている。スマホ市場の成熟化、中国企業の中小型液晶での勢力拡大、有機ELに使われる有機発光ダイオード(OLED)への需要シフトなど「事業環境は厳しい」と指摘。「四半期キャッシュフローのシミュレーションからは同社の綱渡りの経営が透けて見える」という。今後の株価展開は「生き残りに向けたOLED事業の具体化待ち」だが、資金問題が立ちはだかり、「まずはその解決を見届けたい」としている。

■マースエンジニアリング <6419>  1,958円  -52 円 (-2.6%)  本日終値
 マースエンジニアリング<6419>が続落。同社は9月30日の取引終了後、17年3月期の連結業績予想の修正を発表。売上高を302億円から262億円(前期比0.9%減)へ、営業利益を56億円から42億円(同5.2%減)へ、純利益を39億7000万円から29億円(同3.2%減)へ下方修正、これを嫌気した。「検定機と性能が異なる可能性のあるぱちんこ遊技機」の回収・撤去が8月末に行われ、遊技機撤去などの影響が表面化している。

■ホクシン <7897>  171円  +42 円 (+32.6%)  本日終値  東証1部 上昇率トップ
 9月30日、ホクシン <7897> が17年3月期の経常利益(非連結)を従来予想の4.3億円→6.3億円に46.5%上方修正。増益率が28.4%増→88.1%増に拡大する見通しとなったことが買い材料。新設住宅着工戸数が増加する中、建材や床材向け製品の販売が想定より伸びる。燃料費の低減や円高による採算改善も利益を押し上げる。

●ストップ高銘柄
 システム・ロケーション <2480>  623円  +100 円 (+19.1%) ストップ高   本日終値
 阿波製紙 <3896>  660円  +100 円 (+17.9%) ストップ高   本日終値
 フォーカスシステムズ <4662>  538円  +80 円 (+17.5%) ストップ高   本日終値
 ビーマップ <4316>  699円  +100 円 (+16.7%) ストップ高   本日終値
 チェンジ <3962>  5,180円  +700 円 (+15.6%) ストップ高   本日終値
 など、7銘柄

●ストップ安銘柄
 モジュレ <3043>  221円  -80 円 (-26.6%) ストップ安   本日終値
 以上、1銘柄

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