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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):東合成、日本紙、倉元

東合成 <日足> 「株探」多機能チャートより
■東亞合成 <4045>  1,092円  -21 円 (-1.9%)  本日終値
 東亜合成<4045>は、7月下旬の中間決算発表時に16年12月期通期の連結業績予想の修正を発表。売上高は1400億円から1370億円(前期比2.0%減)へ小幅減額修正したものの、経常利益を140億円から160億円(同21.2%増)へ、純利益を90億円から100億円(同49.3%増)へそれぞれ上方修正した。原油など資源価格低下による製品価格の引き下げから売上高は減収となるものの、製造原価の低減が寄与し、利益が拡大基調にある。下期についても、資源価格は引き続き落ち着いた動きを示すとともに、半導体や電子材料に使用される電子材料用添加剤など高機能製品の販売が回復すると見込んでいる。同社の株価は、2月12日に年初来安値825円をつけて以降、比較的激しい上下動を繰り返したものの、ほぼ下値切り上げ型の上昇展開を維持し、8月31日の高値1106円を上回り年初来高値圏での推移となってきた。ただ、PERは14倍台と割高感はなく、今後も中期的には上昇トレンドを堅持することが期待できそうだ。(朱)

■Jティッシュ <7774>  1,322円  -25 円 (-1.9%)  本日終値
 ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング<7774>が反落。29日の取引終了後、先天性巨大色素性母斑の治療を目的とした、自家培養表皮ジェイスの製造販売承認を取得したと発表したが、市場の反応は限定的のようだ。ジェイスは、07年に重症熱傷を適応対象として製造販売承認された国内初の再生医療等製品。12年10月からは先天性巨大色素性母斑の医師主導治験が実施され、今年1月には承認申請を厚生労働省に提出していた。なお、ジェイスは、14年11月に先天性巨大色素性母斑の治療を目的とした希少疾病用再生医療等製品に指定されている。

■カゴメ <2811>  2,646円  -13 円 (-0.5%)  本日終値
 カゴメ<2811>は軟調。同社はこの日、午前9時にイタリア子会社のベジタリア社がイタリアの182bis法の認可手続開始(日本法上の民事再生手続開始)の申し立てを、同国のコセンツァ裁判所で行うことを発表した。ベジタリア社はイタリアのカラブリア州を中心とする高品質の地中海野菜を原材料とした「冷凍・グリル野菜」の生産・販売を行ってきたが、主要販売地域の欧州、イタリア市場における需要の低迷や競争環境の激化などを受け業績が悪化していた。もう一つの主要販売先の日本市場は、堅調に取扱高を伸ばしていることから今後は日本市場に特化した「生産子会社」として再出発する方針。ベジタリア社の負債総額は、約12億円としている。

■倉元製作所 <5216>  310円  +80 円 (+34.8%) ストップ高   本日終値
 倉元製作所<5216>が後場急伸。シャープ<6753>が前引け後、有機ELディスプレーのパイロットライン構築に向けて、総額約574億円の設備投資を行うと発表しており、有機EL関連銘柄の一角で株価が低位にある同社に物色の矛先が向かったようだ。シャープによると、三重事業所(三重県・多気町)および堺事業所(堺市堺区)において、有機ELディスプレーのバックプレーン工程(基板にTFT回路などを薄膜形成する工程)、有機EL工程(バックプレーンに有機EL材料を蒸着する工程)、実装工程(駆動用ICなど周辺部品を搭載する工程)の設備を導入するとしており、関連銘柄にとってビジネスチャンス拡大につながるとの思惑が働いている。

■チェンジ <3962>  4,480円  +700 円 (+18.5%) ストップ高   本日終値
 チェンジ<3962>が連日ストップ高。27日に東証マザーズ市場に新規上場した直近IPO銘柄で、現場の業務を支援するシステムのITベンダーで、モバイル、セキュリティー、クラウド、IoT、ビッグデータ/アナリスティックスなどを用い、「NEW-ITトランスフォーメーション」と呼ぶ事業を展開していることから、IoT関連のテーマ性や成長性への期待から買いが継続しているもよう。また、直近IPO銘柄は需給面でしこりがなく、短期的な値上がりが期待できることも資金を呼び込む要因となっている。なお、同じ日に新規上場したシルバーエッグ・テクノロジー<3961>は、一時、前日比575円(15.0%)高の4400円まで買われたのち、利益確定売りに上値を押さえられる展開となっている。

■リアルコム <3856>  648円  +100 円 (+18.3%) ストップ高   本日終値
 リアルコム <3856> [東証M]が連日ストップ高に買われ、年初来高値を更新した。28日、東証が同社の監理銘柄(審査中)の指定を29日付で解除すると発表したことが引き続き買い材料視された。同社は11年11月29日付でWWB(非上場)を株式交換で完全子会社化したことにより、実質的存続性がないとされ猶予期間入り銘柄に指定された。その後の審査の結果、「新規上場審査基準に準じた基準」に適合したと認められ、指定解除の通知を受けた。

■櫻島埠頭 <9353>  228円  +17 円 (+8.1%)  本日終値
 桜島埠頭<9353>が続急伸。政府が2025年の万博(=万国博覧会)の大阪への誘致について、前向きに検討する考えを示したことを受けて、関連銘柄として物色の矛先が向かっているもよう。同社は、万博誘致が予定されている夢洲の近隣である此花区の梅町に倉庫を保有しており、仮に誘致がなされ、大規模な開発が行われれば、恩恵を享受するとの思惑が働いているようだ。

■極楽湯 <2340>  1,297円  +82 円 (+6.8%)  本日終値
 極楽湯<2340>が4日ぶり反発。株価は9月7日高値1440円をピークに短期的に調整していたが、調整一巡感から買いが入っているもよう。また、10月1日から中国が国慶節に伴う休日に入るため、日本や中国における利用者増を期待した買いも入っているようだ。

●ストップ高銘柄
 モジュレ <3043>  301円  +80 円 (+36.2%) ストップ高   本日終値
 ALBERT <3906>  1,659円  +300 円 (+22.1%) ストップ高   本日終値
 など、5銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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