市場ニュース

戻る
 

【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):小野薬、ツルハHD、三菱UFJ

小野薬 <日足> 「株探」多機能チャートより
■デサント <8114>  1,201円  +3 円 (+0.3%)  本日終値
 デサント<8114>が小幅続伸。岩井コスモ証券は13日、同社株の投資判断を新規「B+」とし目標株価は1350円に設定した。第1四半期(4~6月)の連結営業利益は前年同期比6%増の13億円と計画線で着地。国内ではアスレチックウェアの「デサント」や「スキンズ」が好調なほか、ゴルフウェアも堅調だった。また、海外では収益の柱の韓国でゴルフウェアなどが伸びているほか、中国での成長余地も評価されている。既存事業や潤沢なキャッシュを元にした成長力が評価されており、株価の割安感が指摘されている。

■小野薬品工業 <4528>  2,606.5円  +6.5 円 (+0.3%)  本日終値
 クレディ・スイス証券は、足もとで苦戦が続く医薬品セクターに対して「逆風がやむまでは我慢が必要で、10月の中央社会保険医療協議会薬価専門部会(中医協)が焦点か」との見方を示した。医薬品の株価パフォーマンスは8月月間では最下位となるなど振るわない状況にある。この要因には、8月24日から開催された中医協で高額薬価に関する議論が始まり「薬価引き下げで高額薬価その他製品が狙い撃ちされる」ことや「行政ルールの変更が恒常的となり不透明感が強まった結果、新薬投入ペースが鈍化し業界全体が停滞するといった懸念が噴出した」ことなどが挙げられる。特に、小野薬品工業<4528>の抗がん剤「オプジーボ」が高額薬価のやり玉に挙げられた。今後に関しては10月の中医協が注目されるが「中医協での議論の方向性が明らかになるまでは医薬品への投資は手控えとなるだろう」とみている。もっとも、方向性が見えれば株価には反発余地が生じ、8月以降に売られた銘柄などへの投資妙味が出てくると期待している。

■ジャパンミート <3539>  1,241円  -154 円 (-11.0%)  本日終値
 ジャパンミート<3539>が急反落。13日の取引終了後に発表した17年7月期の連結業績予想で、売上高1003億3100万円(前期比3.2%増)、営業利益42億9500万円(同0.3%増)、純利益24億4000万円(同4.6%減)と最終減益を見込んでいることが嫌気されているようだ。今期はグループ全体で2~4店舗の出店を計画しているほか、前期にオープンしたスーパーマーケットや、「焼肉や漫遊亭」などの通年寄与を見込み増収、営業増益を予定している。ただ、受取補償金の減少もあり、最終利益は減益を余儀なくされる見通しだという。なお、16年7月期連結決算は売上高971億7400万円(前の期比6.2%増)、営業利益42億8200万円(同23.2%増)、純利益25億5700万円(同37.9%増)だった。

■ツルハホールディングス <3391>  10,250円  -750 円 (-6.8%)  本日終値  東証1部 下落率3位
 ツルハホールディングス<3391>が反落。同社は13日の取引終了後、17年5月期の第1四半期(5月16日~8月15日)連結決算を発表。売上高は1472億8000万円(前年同期比19.6%増)、営業利益は97億2400万円(同12.9%増)、純利益は64億9500万円(同11.7%増)だった。2ケタの増収増益を達成したが前日に上昇していたこともあり目先的な売りに押されている。顧客ニーズに対応する高付加価値商品のカウンセリング販売に注力したほか、プライベートブランド商品の積極的な展開や食品の導入により利便性の強化を図るため既存店舗の改装などを行っている。通期業績は売上高5830億円(前期比10.5%増)、営業利益371億円(同18.4%増)、純利益234億6000万円(同21.4%増)と従来見通しを据え置いた。

■セイコーHD <8050>  316円  -20 円 (-6.0%)  本日終値  東証1部 下落率5位
 13日、セイコーホールディングス <8050> が17年3月期の連結経常利益を従来予想の120億円→40億円に66.7%下方修正。従来の1.0%増益予想から一転して66.3%減益見通しとなったことが売り材料。主力の腕時計の訪日外国人向け販売が想定以上に落ち込み、売上が計画を10.3%も下回ることが響く。円高による輸出採算の悪化も収益を圧迫する。なお、前提為替レートを1ドル=110円から100円に見直した。

■三菱UFJ <8306>  507.5円  -16.6 円 (-3.2%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクが軟調。来週20~21日に日米で開催される金融政策会合にマーケットの視線が集中しているが、日銀の金融政策決定会合では緩和政策の「総括的検証」が予定されている。そのなか、黒田日銀総裁はマイナス金利の深掘りに肯定的な姿勢を示しているとの観測が浮上しており、これが為替の円安誘導材料として輸出株には追い風となる一方、メガバンクをはじめとする銀行セクターには収益デメリット要因として株価にネガティブに働いている。特に、海外でビジネスチャンスを持たない地銀株の下げが一段と目立つ。

■国際石油開発帝石 <1605>  830.1円  -16.9 円 (-2.0%)  本日終値
 国際石油開発帝石<1605>や石油資源開発<1662>のほか、JXホールディングス<5020>、昭和シェル石油<5002>など資源開発や石油関連株が軒並み安。世界的な原油需要停滞の予測を受けて供給過剰懸念が浮上、原油市況が再び軟化傾向を強めている。13日のWTI原油先物価格は1ドル39セント安と大幅下落し、1バレル=45ドル台を割り込んだ。これを嫌気して米国株市場ではエネルギー関連株の下げが全体相場の下落を助長、東京市場でもこの流れが伝播するかたちとなっている。

■タクミナ <6322>  1,288円  +208 円 (+19.3%) 一時ストップ高   本日終値
 タクミナ<6322>、内海造船<7018>がストップ高まで買われるなどバラスト水処理関連の一角が人気化した。IMO(国際海事機関)が成立を進めていたバラスト水管理条約について、フィンランドが8日に批准したことで同条約の発効要件が満たされた。これにより、1年後の17年9月8日に発効することが決定し、発効後5年以内に、外航船はバラスト水処理設備を設置する必要が生じることから、バラスト水処理装置の需要拡大期待から関連銘柄に買いが入っている。

■サムシング <1408>  545円  +80 円 (+17.2%) ストップ高   本日終値
 地盤改良などを手掛けるサムシング <1408> [JQG]が連日ストップ高。12日、シノケングループ <8909> [JQ]と資本業務提携すると発表したことが引き続き材料視された。業務面では、同社が持つ地盤改良データをシノケンGのアパート・マンション開発やゼネコン事業に活用することで、両社の競争力強化を図る。資本面では、シノケンGを引受先とする87万5000株の第三者割当増資を実施。発行価格は340円で調達する2億9280万円は海外および国内事業への設備投資資金などに充てる。発表を受けて、アパートなどの非戸建住宅市場の顧客獲得による収益貢献に期待する買いが殺到している。

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均