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【市況】8日の香港市場概況:ハンセン0.8%高と反発、カジノ株が後場に急伸


8日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比177.53ポイント(0.75%)高の23919.34ポイントと反発し、本土企業株で構成されるH株指数が38.02ポイント(0.38%)高の10008.21ポイントと6日続伸した。ハンセンは約1年1カ月ぶりの高値水準を更新。H株指数は昨年12月以来、およそ9カ月ぶりに大台の10000ポイントを終値で回復した。売買代金は772億7500万香港ドル(7日は796億3300万香港ドル)。

資金流入期待が追い風。上海・香港間の相互取引スキームを利用した取引で、中国本土資金の香港流入が続いていることを好感した。中国の貿易環境が改善したこともプラス。取引時間中に発表された8月の貿易統計では、輸出と輸入がそろって前月から上向いた。ただ、輸入が大幅に伸びたことについて市場の一部からは「資源価格が上昇した影響が大きく、内需が回復しているわけではない」との声も聞かれている。

ハンセン指数の構成銘柄では、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が3.3%高としっかり。米アップルが新製品「iPhone7」を発表したことが材料視された。瑞声科技はアップル社の主要サプライヤーとなっている。マカオ・カジノ株は後場に入り急伸。銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が5.9%高、金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が4.4%高と上昇した。香港系の不動産株なども買われている。

環境関連株も物色される。天津市政府系インフラ事業者(汚水処理など)の天津創業環保(1065/HK)が6.8%高、政府系環境インフラ投資会社の中国光大国際(チャイナ・エバーブライト:257/HK)が3.0%高、下水処理大手で北京市政府系の北控水務集団(371/HK)が2.1%高と値を上げた。官民パートナーシップ(PPP)を利用した環境インフラ投資は今後、大幅に伸びる??との期待感が強まっている。

生命保険を扱う中国の保険株は続伸。新華人寿保険(1336/HK)が2.6%高、中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が2.0%高、中国平安保険(2318/HK)が1.2%高で引けた。保険当局が投資型保険商品に対する監督を強化する方針を発表するなか、保険各社の過当競争が避けられ、リスクが軽減するとの見方が引き続き手がかり。


【亜州IR】

《WA》

 提供:フィスコ

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