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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~一先ず17000円処での値固めを意識

ドル円 <日足> 「株探」多機能チャートより

5日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・一先ず17000円処での値固めを意識
・ドル・円は103円72銭付近、ドル弱含み、日本株や日銀総裁発言に反応
・三菱UFJ、マツダなど6社の目標株価変更


■一先ず17000円処での値固めを意識

日経平均は大幅に反発。214.12円高の17139.80円(出来高概算8億3000万株)で前場の取引を終えている。先週末の米雇用統計を受けた米国株高、円安が材料視されており、シカゴ先物清算値(17130円)にさや寄せする格好から始まった。ただし、その後は円相場が円高に振れて推移していることもあり、利益確定の流れもあってか、高値圏でのこう着感が強まっている。

東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1400を超えており、全体の7割を占めている。規模別指数では大型、中型、小型株指数いずれも2ケタの上昇。セクターでは海運が6%超の上昇をみせているほか、鉱業、保険、電力ガス、石油石炭、銀行、非鉄金属、鉄鋼、卸売、機械が堅調。一方で、食料品、その他製品が小幅ながらマイナス圏での推移に。

日経平均はマドを空けての上昇となり、6月1日以来の17100円を回復している。その後は売り買いが交錯する格好から上げ幅を縮める場面もみられている。利食いに向かわせた要因としては、円相場が円高に振れて推移していることがあげられる。ただし、黒田日銀総裁による発言が伝えられており、「マイナス金利が心理面で悪影響を及ぼす可能性に留意必要」などと伝えられると、やや円安に振れる局面をみせている。

米国はレイバーデーの祝日のため海外勢のフローは限られるとみられる。日経平均は週足の一目均衡表の雲の中での推移であり、強弱感が対立しやすいところである。利食いも出やすい水準とみられるが、一先ず17000円処での値固めを意識しておきたい。押し目拾いのスタンスとなろう。


(株式部長・アナリスト 村瀬智一)



■ドル・円は103円72銭付近、ドル弱含み、日本株や日銀総裁発言に反応

5日午前の東京外為市場では、ドル・円はもみあう展開となった。日経平均株価や黒田東彦日銀総裁の発言が材料視された。ドル・円は104円付近で寄り付いた後、国内勢のドル買いが一巡後は103円53銭まで下落。その後は日経平均の前週末比200円超上昇を受けリスク選好的な円売りが強まり、ドルは再び104円付近に値を戻した。

ただ、黒田東彦日銀総裁が11時からの講演で、「量、質、次元の各次元での拡大はまだ十分可能」などと発言。マイナス金利拡大で金融機関の業績悪化への懸念から株安・円高が意識され、ドル・円は一時103円53銭まで下落した。

一方、ランチタイムの日経平均先物は引き続き堅調地合いのため、日経平均が後場も前週末比100円超の上昇を維持できれば、ドルはアジア市場で足元の水準から大幅に下げる展開は想定しにくい。

ここまでドル・円は103円53銭から104円15銭、ユーロ・円は115円63銭から116円18銭、ユーロ・ドルは1.1154ドルから1.1166ドルで推移した。

12時15分時点のドル・円は103円72銭、ユーロ・円は115円78銭、ポンド・円は138円07銭、豪ドル・円は78円74銭で推移している。


(為替・債券アナリスト 吉池威)



■後場のチェック銘柄


・三菱UFJ<8306>、マツダ<7261>など6社の目標株価変更

・ぱど<4833>、イード<6038>、関西スパ<9919>などがストップ高

※一時ストップ高(気配値)を含みます

・黒田日銀総裁
「量、質、次元の各次元での拡大はまだ十分可能」
「日本経済は、すでに物価が持続的に下落するという意味でのデフレではない」
「2%物価目標の早期実現のコミットメント堅持が重要」
「消費者物価上昇率は当面は小幅マイナスかゼロ%で推移」
「大規模な金融緩和が経済好転に大きな役割果たしている」



☆後場の注目スケジュール☆


<国内>
・特になし


<海外>
・G20首脳会議(杭州、最終日)
・米国市場は休場(レーバーデー)、インド休場

《WA》

 提供:フィスコ

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