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【経済】中国:“下水油”問題なお深刻、「無害化モデル都市」でも闇業者暗躍


中国南部、雲南省の昆明市では闇業者が厨房などから下水に流れ出た油分を回収し、再生食用油を違法に生産・販売する“下水油”問題が依然として深刻だ。同市は中国政府が2010年に発表した厨房廃棄物の管理規則に基づき、“下水油”などの無害化処理モデル地域に指定されたものの、正規業者による廃棄物の回収はごく一部にとどまっているという。北京晨報が7月28日付で伝えた。
昆明市中心部には2015年末の時点で飲食業者が1万6953軒あり、“下水油”の原料となる油分を含む廃棄物は1日に100トン、年間では3万6000トン余りに達する。こうした廃棄物は本来、正規の業者が回収し、無害化処理を行った上でバイオディーゼル燃料の製造企業に販売されることになっている。しかし、最近は特にこうした廃棄物が違法な再生食用油の製造業者に多く流れるようになった。闇業者が飲食業者に高額を提示して買い取る、もしくは盗んで行くといった方法で大量に回収しているためだという。
消息筋によれば、闇の再生油製造業者は同市内に30カ所も存在。国の“ぜいたく禁止令”などの影響で飲食店の利益が落ち込む中、飲食店の経営者らは闇業者に廃棄物を売ることで、少しでも利益を得ようとしている。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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