【市況】前場に注目すべき3つのポイント~追加緩和でのETF買い入れ額倍増に伴う需給要因
NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより
2日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:追加緩和でのETF買い入れ額倍増に伴う需給要因
■外資系証券の注文動向:差し引き180万株の買い越し
■前場の注目材料:7月の国内新車販売台数、3ヶ月連続マイナス
■追加緩和でのETF買い入れ額倍増に伴う需給要因
2日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。1日の米国市場は、予想を下振れた7月ISM製造業景況指数や原油安が重しとなり、NYダウは6日続落だった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比140円安の16450円だった。朝方はシカゴ先物にさや寄せする格好から、売り先行の展開となろう。
ただし、経済対策への思惑から売り込みづらい状況であるほか、日銀の追加緩和でのETF買い入れ額倍増に伴う需給要因によって、指数については先高感が強いだろう。昨日の値動きをみても、東証1部の7割の銘柄が下落する局面において、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクグ<9984>など指数インパクトの大きい値がさ株のインパクトにより、日経平均は続伸だった。
歪な状態になりやすいとみられるが、引き続き緩和政策による需給要因を背景に、指数インパクトの大きい銘柄等に資金が集中しやすいと考えられる。一方で、決算が本格化しているなか、失望売りから大きく下げている銘柄が目立っている。主力大型株と、インデックスに絡んだ資金が流入しづらい中小型株とのパフォーマンスの差が大きく開くことになりそうだ。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■外資系証券の注文動向:差し引き180万株の買い越し
朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り1420万株、買い1600万株、差し引き180万株の買い越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。
7月26日(火):170万株の売り越し
7月27日(水):350万株の売り越し
7月28日(木):120万株の買い越し
7月29日(金):470万株の売り越し
8月01日(月):950万株の買い越し
■前場の注目材料
・NYダウは下落(18404.51、-27.73)・NY原油(40.06、-1.54)
・米フロリダ州、新たに10人がジカ熱感染か
・7月の国内新車販売台数、3ヶ月連続マイナス
・五輪観戦でリオ訪問の日本人、強盗被害相次ぐ
・米大統領選の世論調査、クリントン氏が抜き返す
・法務省、マイナンバーを海外でも利用可能に
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 7月マネタリーベース(6月:前年比+25.4%)
・経済対策閣議決定の見通し
<海外>
・09:15 カプラン米ダラス連銀総裁講演(金融政策、北京)
・10:30 豪・6月貿易収支(予想:-20.00億豪ドル、5月:-22.18億豪ドル)
《WA》
提供:フィスコ