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【市況】英国のEU離脱ショック前水準はキープしておきたいところだが【クロージング】

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

26日の日経平均は大幅に続落。237.25円安の16383.04円(出来高概算19億1000万株)で取引を終えた。日銀の金融政策決定会合で追加緩和に踏み切るとの見方が8割を占めると伝えられるなか、過度な期待に対するポジション調整とみられる流れから売りが先行。その後も為替の円高基調なども嫌気され、日経平均は寄付きを高値にじりじりと下げ幅を拡大した。前場半ば安値でいったんは下げ止まりもみられたが、午後に入ると円高基調が強まったことで、日中安値を更新。大引けにかけては買い戻しも観測されたが上値は重かった。

東証1部の騰落銘柄は値下がり数が全体の7割を超えている。セクターではソフトバンクグ<9984>が米スプリントの好決算を背景に終日堅調となり、情報通信が上昇率トップだった。任天堂<7974>が後場に入りプラスに転じており、その他製品がプラス圏を回復している。一方で、証券が下落率トップ。鉄鋼、鉱業、海運、輸送用機器、その他金融、ゴム製品、電気機器、倉庫運輸が弱い。

日経平均は支持線として意識されていた一目均衡表の雲上限を割り込んでしまっており、シグナルが悪化傾向にある。雲下限は切り下がりを見せてくるため、早い段階での切り返しをみせたい。また、25日線辺りが次第に意識される可能性は高そうだが、トレンドとしては英国のEU離脱ショック前水準である16300円近辺はキープしておきたいところである。明日以降、本日の安値を割り込んでくるようだと、センチメントは悪化傾向になろう。

一方で、任天堂<7974>が切り返しをみせてきた。自律反発の域であろうが、「ポケモノミクス」相場の再動意も意識されてくるかが注目。決算が本格化する中で機関投資家の活発な動きは期待しづらい。その中で、為替市場では円高基調が強まっており、薄商いの中で先物主導での仕掛け的な動きが出やすい需給状況であろう。

《AK》

 提供:フィスコ

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