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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):安川電、三菱マ、ネクソン、三井不

安川電 <日足> 「株探」多機能チャートより
■安川電機 <6506>  1,432円  +47 円 (+3.4%)  本日終値
 安川電機<6506>が反発。同社が20日引け後に発表した決算を受け、複数の証券会社がリポートをリリースしている。SMBC日興証券は、同社の17年3月期第1四半期(3月21日~6月20日)の連結営業利益は54億6500万円(前年同期比40.2%減)となったことについて、概ね同証券予想50億円及び市場コンセンサス(7月15日時点)55億円並みで印象としてはニュートラルと紹介。モーションコントロールにおいて第1四半期に中国の受注が大きく拡大したがやや出来過ぎの印象があり、同社では第2四半期も横ばいを想定するがその持続性が焦点となるとみるほか、下期の為替前提を110円/ドル、125円/ユーロで据え置いたことも留意点と指摘。投資評価「2」(中立)、目標株価1030円を継続している。このほか、野村証券のリポートでは、第1四半期営業利益は同証券予想をやや下回ったものの、市場予想を若干上回ったとしたうえで、注目すべきは受注動向で、円高が進む中でも前四半期比で18%増加と紹介。会社計画は据置かれたものの、差引の“第2四半期見込は保守的”と同社が電話会議で言及したと指摘。同証券予想は円高基調への修正が必要も買い推奨は不変で、市場予想は“むしろ上振れ方向”との見解を示している。また、三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、受注に力強さがなく、ロボットは競合他社に競り負けている印象と指摘。レーティング「ニュートラル」、目標株価1210円を継続している。

■古河機械金属 <5715>  167円  +5 円 (+3.1%)  本日終値
 古河機械金属<5715>が反発。同社はきょう、グループ会社の古河電子がフィリピンに設立した車載向けコイルの加工会社が本格量産を開始したと発表。車載向け電子制御ユニットに使用されるフィルタコイルを16年末までに月産80万個、17年3月頃には月産150万個まで加工能力を引き上げるとしている。また、一部で「政府が新たにまとめる経済対策の事業規模が20兆円超で調整していることが分かった」と報じられ、リニア中央新幹線や整備新幹線に財政投融資が充てられるとされていることも刺激となっているもよう。古河機金はトンネル工事用機械などを手掛けていることから、リニア関連として注目されている面もあるようだ。

■三菱マテリアル <5711>  275円  +8 円 (+3.0%)  本日終値
 三菱マテリアル<5711>が反発。欧州大手証券では、円高、銅市況安、国内セメント需要低迷、超硬工具需要回復遅れなどにより、17年3月期経常利益は会社計画の680億円を下回る610億円と予想。それでも、第1四半期決算時に会社計画が下方修正されれば、株価調整が大きく進んだことに加え下期に向けたセメントなどのモメンタム向上が見込まれるため、株価反転の可能性もあると解説。レーティング「ニュートラル」を継続、目標株価を330円から310円に引き下げている。

■ネクソン <3659>  1,635円  +46 円 (+2.9%)  本日終値
 ネクソン<3659>が反発。20日、スマートフォン向けリアルタイムバトルRPG「Chaos Chronicle」を今夏にリリースすると発表。また、同日から事前登録を開始したとあわせて発表しており、新タイトルへの期待感から買いが入っているようだ。同ゲームは、100種類以上の個性豊かなキャラクターでチームを組み、キャラクターのスキルを駆使して戦略的に敵と戦うゲーム。個性的なキャラクターたちと共に冒険に出る「アドベンチャーモード」のほか、ライバル達が育てたチームと対戦する「アリーナモード」や、仲間と協力してモンスターと打ち負かす「レイドモード」など、さまざまなモードを楽しむことができるのが特徴としている。

■三越伊勢丹 <3099>  1,036円  +26 円 (+2.6%)  本日終値
 三越伊勢丹ホールディングス<3099>が反発。みずほ証券では、円高進行により、外国人観光客や国内の富裕層に支えられてきた高額品需要が長期的に低迷する可能性が高まっていると指摘。婦人衣料の販売基調にも回復の兆しは見られないとして、レーティング「買い」を継続も、目標株価を1500円から1300円に引き下げている。

■日本電設工業 <1950>  2,013円  +41 円 (+2.1%)  本日終値
 日本電設工業<1950>が8連騰。5月11日以来の2000円大台回復となった。JR系の電気工事会社で鉄道電気工事会社としては国内トップクラス。17年3月期の営業利益は前期比2%減の140億6000万円を見込んでいるが、保守的とみられ、市場関係者の間では増益を確保して5期連続のピーク利益更新を予想する声も強い。「品川駅周辺の再開発・整備事業に絡み、線路切換関連の電気工事案件を獲得したことや、中央快速線12両化に伴う電設改良工事も受注する見通し」(中堅証券情報部)にあり再評価余地が指摘されている。 

■いちごHD <2337>  465円  +8 円 (+1.8%)  本日終値
 いちごグループホールディングス<2337>が反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、投資・開発事例からみてホテル・メガソーラーは順調に推移していると指摘。ホテルREITやインフラファンドへの売却が本格化する18年2月期の予想PERは依然割安感があるとみて、レーティング「バイ」と目標株価670円を継続している。

■オリンパス <7733>  4,015円  +55 円 (+1.4%)  本日終値
 オリンパス<7733>が8日続伸。この日は為替が一時、1ドル107円43銭まで円安が進んだことから収益改善期待が高まっている。加えて同社はこの日、タイのバンコク市内に「T-TEC(Thai-Training and Education Center)」を開設することを発表している。T-TECは主に東南アジアの医療従事者に向けた内視鏡関連の教育・トレーニングの場を提供する施設として7月28日から本格始動、東南アジア諸国での消化器内視鏡や外科内視鏡に関連する知識や診断・治療などの医療技術基盤の強化に貢献していく。

■三井不動産 <8801>  2,398.5円  +32.5 円 (+1.4%)  本日終値
 三井不動産<8801>、三菱地所<8802>、住友不動産<8830>など総合不動産大手の上値追い継続、東京建物<8804>、東急不動産ホールディングス<3289>も高いほか、レーサム<8890>、サンフロンティア不動産<8934>、サムティ<3244>など中小型の流動化関連も買い人気を集めている。28、29日に行われる日銀の金融政策決定会合では展望リポートの開示と合わせて、追加緩和を実施する可能性が濃厚とみられている。市場では事前に緩和を織り込んでいる部分もあり、政府の20兆円規模の経済対策観測に呼応するかたちで、日銀がサプライズを伴う量的緩和に踏み込むのではないかとの思惑も一部にあるようだ。有利子負債の大きい大手3社をはじめとして金利低下メリットが最も大きい不動産株に短期資金の流入が続いている。英国EU離脱問題では同国の不動産価格下落懸念がファンドの解約急増を引き起こし、日本の不動産株売りにも反映されただけに、その反動による上値余地にも注目が集まっている。

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