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【市況】20日の中国本土市場概況:上海総合0.3%安と3日続落、政策期待でB株相場は逆行高


20日の中国本土市場は上海相場がさえない。主要指標の上海総合指数は、前日比8.70ポイント(0.29%)安の3027.90ポイントと3日続落した。上海A株指数も下落し、9.15ポイント(0.29%)安の3169.64ポイントで引けている。

大規模な金融緩和に対する期待後退がネガティブ。中国人民銀行(中央銀行)が短期・中期の資金供給を続けるなか、市場で「預金準備率の引き下げ確率が低下した」との見方が強まった。もっとも、大きく売り込む動きはみられない。国有企業改革の進展などを手がかりに、指数はプラス圏に浮上する場面があった。

業種別では、素材関連株の下げが目立つ。非鉄の江西銅業(600362/SH)が3.2%安で引けた。産金株も軒並み急落している。金融株や不動産株、エネルギー株、インフラ関連株、素材関連株、海運株なども下落した。

半面、薬品関連株は逆行高。医薬品卸大手の九州通医薬(600998/SH)が5.3%上昇した。自動車株、消費関連株の一角も物色されている。

一方、深センA株指数は1.45%高の2129.91ポイントと続伸で終了。現地メディアが19日、「国有企業改革を推進するため、深セン市・国有資産監督管理委員会が再編に向けた研究に着手した」と報じたことが引き続き材料視された。

外貨建てB株相場もしっかり。上海B株指数は0.09ポイント(0.02%)高の351.42ポイント、深センB株指数は1.76ポイント(0.15%)高の1140.19ポイントで終了した。現地メディアが20日、「中国政府が国有企業改革に力を入れる中、長らく放置されてきたB株市場がテコ入れされる」と報じたことが手がかり。港湾管理の深セン赤湾石油基地(200053/SZ)は19日、「B株→A株転換」型の再編計画を発表した。招商局集団の傘下に属する上場企業で、同様の再編計画を発表するのは旧・招商局地産(現在の招商局蛇口工業区:001979/SZ)に続く2社目。他の国有企業でも今後、同様の取り組みが始まる可能性があり、市場関係者の間では「国有企業改革とB株改革が並行して進む」との見方が広がっている。赤湾石油基地株はストップ高で引けた。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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