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【特集】コニシ Research Memo(7):自動車が落ち込むも、電子・電機、化学工業向けが堅調だった化成品事業

コニシ <日足> 「株探」多機能チャートより

■コニシ<4956>の業績動向

2)化成品事業
化成品事業の売上高は50,389百万円(同2.5%増)、営業利益は477百万円(同24.1%増)となった。

コニシ単独の化成品事業売上高は18,816百万円(同1.3%減)となった。向け先別では、自動車向けは7,017百万円(同8.2%減)と落ち込んだが、これは国内・海外での自動車生産が低調であったことによる。電子・電機向けは2,960百万円(同11.6%増)、化学工業向けも3,727百万円(同4.5%増)と久しぶりに前年同期比で増収となったが、これは比較的大きな案件(プラスチックケース向けの樹脂等)を獲得したことによる。塗料は2,610百万円(同2.5%減)、その他1,831百万円(同0.8%減)となったが売上規模が小さいので部門に与える影響も小さい。主要子会社の丸安産業の売上高は6,108百万円(同10.1%増)と好調であったが、これは主に医薬中間体関係の新規受注があったことによる。

3)土木建設事業
2016年3月期から新たにセグメント分けされた土木建設工事の売上高は10,132百万円(同5.4%増)、営業利益は742百万円(同46.1%増)となった。インフラ・ストック市場の補修・改修・耐震・補強工事が堅調に推移し、部門売上高として初めて100億円の大台を超えた。過去5年間で売上高は約2倍に成長している。

主要子会社であるボンドエンジニアリング、コニシ工営は増収であったが、近畿鉄筋コンクリートは減収となった。近畿鉄筋コンクリートが減収となったのは、自然災害や人手不足による工事遅れにより案件が後ずれしたためで、17年3月期には通常のレベルに戻る見込みだ。

4)その他事業
化学品のデータベース事業が中心だが、売上高760百万円(同2.1%減)、営業利益112百万円(同0.0%)と前期並みであった。金額が少ないため全体に与える影響は少ない。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

《HN》

 提供:フィスコ

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