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【特集】Eストアー Research Memo(5):通販システムにビットコイン決済を導入

Eストアー <日足> 「株探」多機能チャートより

■構造改革の方向性と進捗状況

Eストアー<4304>は6月24日、(株)フィスコ仮想通貨取引所ならびに(株)SJI<2315>と提携し、ビットコインによるEC決済を同社の主力商品である「ショップサーブ」に標準実装することを発表した。同社はこれまで、購入者の支払い手段として、各種クレジットカード、コンビニ決済、各種電子決済、および事業者決算(ヤフーウォレット払い、楽天ID決算払いなど)を提供してきたが、ここにビットコインも加わることになる。

具体的には、消費者は従来同様、多様な支払い手段の一つとしてビットコインを選択するだけでよい。また、ショップサーブ内の利用店舗側も、既存の決済方式同様、個別契約等は不要でショップサーブの標準仕様としてビットコイン決済を利用できる。受け取ったビットコインはフィスコ仮想通貨取引所を通じて円に換えることになる。なお、そのためのシステムの開発・運用はSJIが担う。同社は6月から実証実験を開始し、2017年3月期中を目処に提供を開始する計画だ。

弊社では、ビットコイン決済導入が、同社の短期的業績に及ぼす景況は極めて限定的であると考えている。しかしながら、1)ビットコインは、インターネットの本質と同じメカニズムを有していることや安全性の高さなどの特徴から、今後一般化が進んで市民権を得ると期待されていること、2)そうした新たな通貨を、国内最大規模のECプラットフォーマーである同社が、国内初の大型導入(全店対応)に踏み切ったこと、の2つの点で大いに注目に値する取り組みであると評価している。今後のビットコイン決済の浸透を見守りたい。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《HN》

 提供:フィスコ

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