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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:リョーサン、竹内製作所、三井不、トヨタ

リョーサン <日足> 「株探」多機能チャートより
■リョーサン <8140>  2,840円  +377 円 (+15.3%)  11:30現在  東証1部 上昇率3位
 11日、リョーサン <8140> が18年3月期を最終年度とする中期計画の追加的な資本効率施策を発表したことが買い材料。17年3月期は発行済み株式数(自社株を除く)の9.52%にあたる300万株(金額で105億円)を上限に自社株買いを実施。また、年間配当を90円→140円に増額修正する。続く18年3月期も300万株を上限に自社株買いを実施するうえ、配当は150円(普通配100円、特別配50円)を実施する方針とした。発表受けて、需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。

■平和不動産 <8803>  1,387円  +123 円 (+9.7%)  11:30現在  東証1部 上昇率9位
 平和不動産<8803>が続伸。11日付で三菱UFJモルガン・スタンレー証券がレーティングを新規「バイ」、目標株価2230円で新規カバレッジを開始した。段階的な日本橋兜町・茅場町再開発により中期的な成長余地が高まったことや、修正PERの割安感が大きいことなどを指摘している。

■竹内製作所 <6432>  1,228円  +107 円 (+9.6%)  11:30現在
 11日、竹内製作所 <6432> が決算を発表。17年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常利益は前年同期比10.0%減の44.3億円で着地したが、対上期計画の進捗率が62.4%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かったもよう。円高でドル売上の円換算額が減少したが、米国と欧州でミニショベルやローラーローダーの販売台数が伸び、小幅減収にとどまった。為替差損益の悪化で減益となったものの、上期計画の71億円に対する進捗率は62.4%に達し、5年平均の46.7%も上回ったことが好感された。

■シーズHD <4924>  2,563円  +210 円 (+8.9%)  11:30現在
 11日、シーズ・ホールディングス <4924> が米ジョンソン&ジョンソン(J&J)のグループ企業と資本業務提携したと発表したことが買い材料視された。業務面では、同社の「ドクターシーラボ」を中心とする化粧品ブランドの販売権をJ&Jグループに付与し、海外事業の拡大を進める一方、J&Jグループが展開するブランドの国内販売で協業する。資本面では、第三者割当による新株予約権145万株をJ&Jグループに割り当てる。最大35億円の調達資金はM&Aなどに充てる。また、取締役らが保有する約822万株(発行済み株式数の19.9%)を譲渡する。発表を受けて、J&Jとの資本提携による化粧品事業の拡大などに期待する買いが向かった。

■イズミ <8273>  4,250円  +345 円 (+8.8%)  11:30現在
 イズミ<8273>が大幅続伸。11日引け後、17年2月期第1四半期(3~5月)の連結決算を発表した。営業収益は前年同期比13.2%増の1716億7200万円、営業利益は同3.8%減の77億7800万円となった。SMBC日興証券のリポートでは営業利益について、同証券予想(74億円)や会社計画を上回り、印象はややポジティブと紹介。同社直営部門の原価低減やロス抑制により粗利率が想定以上に改善したほか、15年2月期、16年2月期に買収した子会社の業績も会社計画に沿って順調に推移と説明。営業減益は創業経費(大型店の出店や活性化の経費)の増加が主因であり、期初計画でも想定されていたためネガティブに捉える必要はないとの見解を示している。同証券では第2四半期は3割以上の増益を予想、第2四半期決算に向けて株価が上昇するとみると解説。投資評価「1」(アウトパフォーム)、目標株価5300円を継続している。

■プレサンス <3254>  4,125円  +245 円 (+6.3%)  11:30現在
 プレサンスコーポレーション<3254>が続伸。11日付で三菱UFJモルガン・スタンレー証券がレーティングを新規「バイ」、目標株価5000円でカバレッジを開始した。マイナス金利による資金流入や仕入進捗により中期的な成長余地が高まったことや修正PREの割安感が大きいことを指摘している。

■三井不動産 <8801>  2,291円  +130 円 (+6.0%)  11:30現在
 三井不動産<8801>や三菱地所<8802>など大手不動産株が大幅続伸。英国の欧州連合(EU)離脱に絡み、英不動産ファンドの取引停止が相次いでいることの影響を懸念する売りで株価は下落基調を続けていたが、10日の参院選で与党が勝利したことを契機に、脱デフレへの政策期待の高まりから、見直し買いが流入している。特に、今月28~29日に予定されている日銀金融政策決定会合での追加緩和に向けた期待が強まっているようだ。米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ前議長が11日に日銀を訪問し黒田総裁と面談したほか、きょうは安倍晋三首相が同氏と面会し、経済・財政政策について意見を聞く予定。政府の発行する国債を中央銀行が直接引き受ける「ヘリコプター・マネー」などへの期待も市場には出ている様子だ。

■野村ホールディングス <8604>  392.6円  +18.9 円 (+5.1%)  11:30現在
 野村ホールディングス<8604>、大和証券グループ本社<8601>などをはじめ証券株が軒並み値を飛ばしており、業種別値上がり率トップとなっている。英国EU離脱問題に端を発したリスク回避の流れで前週は下値模索の動きを強めた日経平均株価も今週に入り動きが一変し、前日の600円高に続き、きょうも500円を超える上昇をみせるなど、戻り足が急だ。6月24日の1286円安となったブレグジット・ショック前の水準である1万6200円台まで一気に戻す動きとなった。証券セクターは、これまで波乱相場に伴う手数料収入の減少や、投信など運用成績悪化懸念を背景にリスクオフ相場の象徴として値を下げてきたが、仕掛け的な空売りによる影響も大きく、足もとは踏み上げ的な買い戻しが上昇を後押ししている。

■日東電工 <6988>  6,802円  +237 円 (+3.6%)  11:30現在
 日東電工<6988>が続伸。JPモルガン証券では、9日、一部経済紙が癌の核酸医薬品開発に乗り出すと報じたことを受け、既に治験を進めている肝硬変治療薬、16年度中にも治験を開始するとしている肺線維症治療薬に加え、悪性疾患である癌の治療薬開発にも乗り出すことで医薬品開発のパイプライン拡充が進むと指摘。これにより、第一弾の肝硬変治療薬が成功した場合の期待値はより高まることになるとみて、医薬品事業の将来性を評価。レーティング「オーバーウエイト」と目標株価1万円を継続している。

■トヨタ自動車 <7203>  5,475円  +174 円 (+3.3%)  11:30現在
 トヨタ自動車<7203>、日産自動車<7201>、富士重工業<7270>、ホンダ<7267>など自動車株が軒並み高。英国EU離脱問題に端を発したリスク回避ムードのなか、為替の円高進行と合わせて自動車セクターには逆風環境が続いたが、ここにきて流れが変わってきた。外国為替市場では足もと1ドル=102円台後半の推移となっており、輸出採算悪化に伴う業績下方修正懸念が緩和されている。米雇用統計発表を受け米国景気の強さが確認されたことも北米を主戦場とする自動車メーカーにとってポジティブ材料。もっとも、各社の今期の想定為替レートはいずれも1ドル=105円で実勢よりは依然として円安に設定されているため、買い戻し一巡後は戻り足も鈍くなる可能性がある。

■サカタのタネ <1377>  2,320円  +57 円 (+2.5%)  11:30現在
 サカタのタネ<1377>が続急伸。種子メーカーとして国際的にも高い競争力を誇り、安倍政権が掲げる国内農業の成長を担う中核銘柄としても注目度が高い。高利益率の「F1種子」の世界展開で先駆し、特に新興国の中間所得層の増加が追い風となって収益を伸ばしている。同社が11日取引終了後に発表した16年5月期連結決算は、営業利益が73億1700万円(同53.1%増)、最終利益52億1500万円(同36.5%増)と高い伸びを示し、これを評価する買いが集中した。17年5月期の連結業績予想は売上高が561億円(前期比4.5%減)、営業利益は60億円(同18.0%減)、最終利益は44億円(同15.6%減)を見込んでいるが、市場では保守的との見方が強い。前期も営業利益段階で当初見通しは55億円だったが、期中に60億円に増額し、結果的には73億円まで上振れした経緯があるだけに上方修正期待が膨らんでいる。

■三菱重工業 <7011>  441.8円  +10.8 円 (+2.5%)  11:30現在
 三菱重工業<7011>が続伸。国内初となる国産小型ジェット旅客機「MRJ」を開発する三菱航空機(愛知県豊山町)が11日、スウェーデンのリース会社から最大20機を受注したことを発表、これまでMRJは国内や米国などの航空会社およびリース会社から累計400機を超える受注を確保しているが、欧州からの受注は初めてということもあって、三菱重をはじめとする関連銘柄の株価を強く刺激している。MRJは、燃費性能の高さや低騒音に加え、客室空間の快適性などが大きなセールスポイントとなっており、従来機との差別化を推進している。三菱航空機は、これまで契約が実現していなかった欧州での需要開拓に注力する構えをみせていたが、今回その成果が出たかたち。リージョナルジェット機市場全体を俯瞰した場合、世界ベースで2035年前後には就航機数5000機を超えてくるという試算があり、今後にも期待がかかる。関連銘柄としては、三菱重を筆頭に、炭素繊維複合材の世界トップメーカーである東レ<3402>、フライト・コントロール装置で国内市場を独占するナブテスコ<6268>、歯車などの回転を直動化するラック・アンド・ピニオンでは島津製作所<7701>、ランディングシステムの住友精密工業<6355>などが注目され、いずれも買いを集めている。

■任天堂 <7974>  20,690円  +430 円 (+2.1%)  11:30現在
 任天堂<7974>が連日で年初来高値を更新。JPモルガン証券では、米国でリリースされたスマートフォンアプリ「Pokemon GO」の好調な出足により株価が急騰したことを受け、IP活用の成功例としてはポジティブも、業績インパクトは冷静に精査する必要があると指摘。仮に同タイトルが月商100億円のヒットとなった場合には、同社への貢献は持分法投資利益で年間100億円に満たない程度と試算し、周辺機器販売による利益インパクトも限定的との見解を示している。

■アウトソーシング <2427>  4,325円  +70 円 (+1.7%)  11:30現在
 11日、アウトソーシング <2427> がリクルートホールディングス <6098> 傘下のリクルートファクトリーパートナーズ(RFP社)の全株式を取得し子会社化すると発表したことが買い材料視された。RFP社はエナジー事業領域で付加価値の高い装置オペレーションノウハウに強みに持つ人材サービス企業。買収により、今後も需要拡大が見込まれるエナジー事業領域の競争力強化を図る。なお取得価額は24.6億円としている。発表を受けて、事業基盤の強化による業績への寄与に期待する買いが向かった。

●ストップ高銘柄
 郷鉄工所 <6397>  108円  +30 円 (+38.5%) ストップ高買い気配   11:30現在
 サノヤスHD <7022>  218円  +50 円 (+29.8%) ストップ高   11:30現在
 ローツェ <6323>  1,693円  +300 円 (+21.5%) ストップ高買い気配   11:30現在
 内外テック <3374>  638円  +100 円 (+18.6%) ストップ高   11:30現在
 以上、4銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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