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【特集】【中国の視点】中国の銀行救済:最大10兆米ドルが必要か、中間予想は5000億米ドル


海外メディアが大手機関投資家15社を対象に実施した月次調査では、中国政府が2年以内に銀行の救済を実施し、約5000億米ドルの資金を投入するという予想結果が示された。

一方、中国の銀行業を救済するには、最大10兆米ドルが必要だとの見方も浮上している。2008年の世界同時不況が発生した後、中国の貸出規模は28兆米ドル以上とみられ、不良債権規模は政府が3月末に発表した2100億米ドルを大幅に上回っていると指摘された。

また、中国人民銀行(中央銀行)が貨幣の増刷を通じて債務を償還しており、これがハイパーインフレーションを引き起こす恐れがあるとも警告されている。

中国の専門家は、中国政府が10年前の米国や1990年代の日本と同じような過ちを避けるには、銀行システムの不良債権規模を徹底的に調査する必要があると指摘した。調査結果を踏まえて対処方法を急いで講じる必要があると強調した。

なお、人民銀の周小川総裁はこのほど、英国の欧州連合(EU)離脱決定が市場の乱高下につながっているほか、中国経済にも大きなリスクをもたらすとの懸念を示したばかりだ。
《ZN》

 提供:フィスコ

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