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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):富士フイルム、ネクスト、竹内製作所、トヨタ

富士フイルム <日足> 「株探」多機能チャートより
■富士フイルム <4901>  3,928円  +26 円 (+0.7%)  本日終値
 富士フイルムホールディングス<4901>が後場寄りにプラス転換。同社はきょう前場取引終了後に抗がん剤「FF-21101」の米国臨床フェーズ1で進行性固形がん患者に同剤の抗体ががん組織に集積することを確認したと発表、FF-21101から放出される放射線での患部治療に期待が高まったことから、これが株価を刺激するかたちとなった。

■ネクスト <2120>  898円  +5 円 (+0.6%)  本日終値
 ネクスト<2120>が続伸。同社は5月16日に1369円で戻り高値をつけて以降、一貫した下落トレンドにあったが、前週末のブレグジット・ショックに伴う急落がダメ押しとなり、目先売り物が枯れてリバウンドに転じている。不動産情報サイトを展開し、不動産市況の回復を背景に物件掲載数が拡大、加盟店からの手数料収入なども好調で17年3月期の営業利益は前期比2割増の48億円を見込むなど業績変化率が高い。日銀と政府の足並みを揃えた景気対策期待が膨らむなか、日銀の量的緩和やマイナス金利政策で恩恵を受けるとの思惑も株価の底入れを後押しする。

■東洋紡 <3101>  193円  +1 円 (+0.5%)  本日終値
 27日、東洋紡 <3101> が神経再生誘導チューブ「ナーブリッジ」について、米国食品医薬品局(FDA)の承認を取得したと発表したことが買い材料視された。「ナーブリッジ」は外傷による断裂、欠損した末梢神経の再生を促進する日本初の治療用医療機器として国内販売を行っている。同社は欧州やアジア圏への展開も検討しており、2020年に海外売上高20億円を目指すとしている。発表を受けて、国内で優れた有用性と高い安全性が確認されている「ナーブリッジ」の海外拡販による業績への期待する買いが向かった。

■オークワ <8217>  1,032円  -77 円 (-6.9%)  本日終値  東証1部 下落率6位
 27日、食品スーパーを展開するオークワ <8217> が決算を発表。17年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常利益が前年同期比28.4%減の3.6億円で着地したことが売り材料視された。消費者の節約志向や価格競争の激化などを受けて、売上が伸び悩んだことが響いた。販管費が膨らんだことも利益を圧迫した。上期計画の13.5億円に対する進捗率が5年平均の45.0%を下回る26.7%にとどまったことで、上期計画の達成を懸念する売りが向かった。

■竹内製作所 <6432>  1,261円  -69 円 (-5.2%)  本日終値
 竹内製作所<6432>が3日続落。英国のEU離脱決定に伴い、欧米中心に海外売上高が全体の97%を占める小型建機メーカーとして業績悪化懸念が嫌気されている。同社の17年2月期通期想定為替レートは対ドルでは1ドル=107円。また、対ユーロでは1ユーロ=123円、対ポンドは1ポンド=153円で、実勢との差はいずれも大きく輸出採算悪と欧州景気低迷に対する警戒感が強い。

■DMG森精機 <6141>  926円  -34 円 (-3.5%)  本日終値
 DMG森精機<6141>が大幅に3日続落。大和証券は27日、同社株の投資判断を「2(アウトパフォーム)」から「3(中立)」へ引き下げた。目標株価は1500円から1000円に見直した。今回のブレグジット(英国のEU離脱)問題を受け、「英国のみならず欧州域内における設備投資動向が停滞する可能性は否定できない」と指摘。売り上げ収益の50%超を占める欧州の今後の需要動向を見極めたい、としている。同証券では、16年12月期の連結営業利益を従来予想280億円から240億円(会社計画250億円)に、17年12月期の同利益は330億円から280億円に下方修正している。

■トヨタ自動車 <7203>  4,975円  -176 円 (-3.4%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>が連日の年初来安値更新。国内大手証券では、Brexit投票の結果を受けた大幅な円高や欧州自動市場減速は逆風と指摘。それでも、16年3月期末の金融事業を除くネットキャッシュが7兆9000億円と多いことや17年3月期の営業利益率を7%見込むなどから、年間210円の配当は維持可能と解説。レーティング「バイ」を継続、目標株価は6700円から6300円に引き下げている。

■日立金属 <5486>  997円  -34 円 (-3.3%)  本日終値
 日立金属<5486>が3日続落し、連日で年初来安値を更新。今日はSMBC日興証券がリポートをリリースしている。リポートでは、17年3月期~18年3月期の業績予想を下方修正。17年3月期は為替の円高デメリット(120円/ドル→110円/ドルへの変更で30億円の減益要因)、工具鋼の欧米での拡販や航空機関連ビジネスの拡大などがこれまで同証券が期待していたよりも効果の発現が後ろ倒しになる可能性が高まったこと、などを主な要因に調整営業利益を従来予想982億円→今回780億円へ下方修正している。同証券は、業績予想の下方修正などを受けて目標株価を2350円から1900円へ引き下げ、投資評価は「1」(アウトパフォーム)を継続している。

●ストップ高銘柄
 ソフトブレーン <4779>  317円  +80 円 (+33.8%) ストップ高   本日終値
 キャリア <6198>  4,130円  +700 円 (+20.4%) ストップ高   本日終値
 ドリコム <3793>  910円  +150 円 (+19.7%) ストップ高   本日終値
 インスペック <6656>  946円  +150 円 (+18.8%) ストップ高   本日終値
 モブキャスト <3664>  700円  +100 円 (+16.7%) ストップ高   本日終値
 など、6銘柄

●ストップ安銘柄
 ガーラ <4777>  345円  -80 円 (-18.8%) ストップ安   本日終値
 AWSホールディングス <3937>  8,400円  -1,500 円 (-15.2%) ストップ安   本日終値
 以上、2銘柄

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