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【市況】東京株式(大引け)=172円高、超閑散相場のなか次第に上げ幅拡大

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
 23日の東京株式市場は、流動性の低下が際立つなかで売り方の買い戻しが全体を押し上げるかたちとなった。日経平均株価は次第高の展開となり高値圏で着地した。

 大引けの日経平均株価は前日比172円63銭高の1万6238円35銭と反発。東証1部の売買高概算は16億4188万株、売買代金概算は1兆5701億3000万円。値上がり銘柄数は1285、対して値下がり銘柄数は556、変わらずは121銘柄だった。

 きょうの東京市場は英国のEU離脱の是非を問う国民投票を目前に控え、商いが一段と細るなかも日経平均は売り方の買い戻しが反映されて、一貫して上昇幅を広げた。前後場を通じて取引時間中は、ドル・円相場が1ドル=104円台後半と円安水準でもみ合い、主力輸出株中心に投資家の不安心理が改善された。国民投票を巡る最新の世論調査では、EU残留派が優勢との見方が強まり、海外投資家を中心とする売り方のポジション整理の買い戻しと、先物へのヘッジ買いが全体を浮揚させた。ただ、市場参加者は少なく実需の買いは希薄。東証1部の売買代金は1兆6000億円を下回り、5月30日に続き今年2番目の低い水準だった。

 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクが買われ、トヨタ自動車<7203>も商いを伴い上昇。月次売上高好調のニトリホールディングス<9843>が高く、アローラ副社長の電撃退任発表の余韻冷めやらぬソフトバンクグループ<9984>も上昇した。新日鉄住金<5401>など鉄鋼株も値ごろ感から買い戻されたほか、有機EL関連の日新電機<6641>や、シャープ<6753>も値を上げている。

 半面、KDDI<9433>が軟調、オリエンタルランド<4661>も安い。gumi<3903>が急落したほか、カシオ計算機<6952>、コロプラ<3668>、ピジョン<7956>などの下げも目立つ。アウトソーシング<2427>が売られ、豆蔵ホールディングス<3756>、藤田観光<9722>なども値を下げた。

出所:株式経済新聞(株式会社みんかぶ)

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