【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):エイチーム、シャープ、アキュセラ、JCRファ
エイチーム <日足> 「株探」多機能チャートより
22日、エイチーム <3662> がスマートフォン向けゲーム「ユニゾンリーグ」において、全プレイヤーのフレンド登録数が1000万件を突破したと発表したことが買い材料視された。「ユニゾンリーグ」は、14年12月に配信を開始した新感覚リアルタイムRPGで、今月に累計450万ダウンロードを突破した人気タイトル。プレイヤー同士の白熱のギルドリーグバトルやプレイスタイルが異なる5つの基本クラスを上位職へ成長させるなど要素満載のゲームとなっている。21日には新規タイトル「ヴァルキリーコネクト」が配信開始13日で100万ダウンロードを達成したと発表しており、主力のエンターテインメント事業の収益拡大に期待する買いが向かった。
■シャープ <6753> 133円 +8 円 (+6.4%) 本日終値 東証1部 上昇率7位
シャープ<6753>が寄り付きから大口の買いが流入し上昇。22日に開催された株主総会で、鴻海精密工業の郭台銘薫事長が7000人規模を視野に置いた大幅な追加リストラの可能性を示唆したことがメディアを通じて伝わっている。同氏は4月時点では雇用を維持する構えを見せていたが、コスト管理など経営の内実を見極めたうえで、再建には一段の合理化が必要との意思を示したもの。
■アキュセラ・インク <4589> 1,817円 +97 円 (+5.6%) 一時ストップ高 本日終値
アキュセラ<4589>が大幅続伸。22日に提出された大量保有報告書でSBIグループの保有株比率が、それまでの27.78%から29.71%に上昇したことが判明した。同グループのSBIインキュベーションが今月に入り市場での大量の株式取得に動いている。SBIグループの保有株比率が3割近くに達しており、今後の展開が市場の関心を集めている。
■熊谷組 <1861> 282円 +15 円 (+5.6%) 本日終値
熊谷組<1861>が3日ぶりに急反発。大和証券がリポートをリリース。17年3月期営業利益の会社計画は169億円(前期比31.1%減)と大幅減益予想としていることについて、過度に保守的な計画と見られると指摘。同証券では、17年3月期連結営業利益を248億円(前期比1%増)と予想。同証券ではまた、横浜市のマンション問題の処理に目途が立ったため、バリュエーションの回復が徐々に進むと考え、投資判断は「1」(買い)を継続。目標株価は440円から450円へ引き上げている。
■新日鐵住金 <5401> 2,088.5円 +108 円 (+5.5%) 本日終値
新日鉄住金<5401>やジェイ エフ イー ホールディングス<5411>など鉄鋼株が高い。市場関係者からは「きょうの英国民投票を前にショートを振っていた海外ファンドが買い戻しを入れているのでは」(準大手証券)との見方が出ている。ヘッジファンドなど海外ファンドは英国民投票を視野に売りポジションを持っていたが、日本時間でのあすの開票を前に買い戻しでポジションを閉じているともみられる。新たなポジションは、英国民投票の結果をみてから組み直すとも予想されている。
■JCRファーマ <4552> 3,080円 +156 円 (+5.3%) 本日終値
JCRファーマ<4552>、グリーンペプタイド<4594>、ラクオリア創薬<4579>、リボミック<4591>、スリー・ディー・マトリックス<7777>など創薬ベンチャーが軒並み高。きょうはナノキャリア<4571>が国内証券の強気の投資判断を足場にカイ気配で始まりストップ高に買われたほか、アキュセラ<4589>もSBIホールディングス<8473>の保有株比率拡大を手掛かり材料に一時値幅制限いっぱいに買われるなど連日の物色人気となったが、その流れが横に広がりをみせた。相場全般は流動性が急速に低下している。英国EU離脱の是非を問う国民投票を目前に控え、海外株市場や為替の動向に影響を受けやすい主力株は見送りムードが強い。そのなか「消去法的に外部環境に左右されにくいバイオ関連に個人投資家資金が向かいやすくなっている」(国内ネット証券)という見方もある。
■エイチ・アイ・エス <9603> 3,260円 +145 円 (+4.7%) 本日終値
エイチ・アイ・エス<9603>が5日続伸。熊本地震によるハウステンボスへの訪園者や欧州旅行数が弱含んだことなどが懸念材料視されたが、悪材料は株価に織り込んだとの見方が出ている。大手証券では、旅行事業の緩やかな営業利益成長やハウステンボスグループの高いEBITDA成長率などを高評価しており、株価の再評価余地を指摘している。
■日本郵船 <9101> 195円 +8 円 (+4.3%) 本日終値
日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>など大手海運株の上げ足が目立つ。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数が前日時点で5ポイント高の585と9日ぶりに反発。中国経済の停滞観測を背景にバルチック指数はここ軟化傾向を強めていたが、ようやく下げ止まる動きをみせたことで、買いの手掛かりとなった。
■ニトリホールディングス <9843> 12,290円 +490 円 (+4.2%) 本日終値
22日、ニトリホールディングス <9843> が月次業績を発表。6月の既存店売上高が前年同月比19.9%増と今期に入り7ヵ月連続で前年実績を上回ったことが買い材料視された。機能強化や取扱品種を拡大した接触冷感機能を持つ「Nクール」シリーズがテレビCM効果もあり、販売が大きく伸びたことが寄与。また、自社開発商品のソファやベッドマットレスは前月に続き堅調だった。前年より日曜日が1日多かったことによる押し上げ効果もあった。
■ブイ・テクノロジー <7717> 9,720円 +370 円 (+4.0%) 本日終値
ブイ・テクノロジー<7717>、日新電機<6641>など液晶や有機ELの製造装置を手掛けるメーカーに買いが集まった。米アップルが来年秋ごろに発売予定の「iPhone7s」で有機ELパネルを採用する方針が伝わっており、韓国サムスンやLGがいずれも中小型有機ELパネルの生産に巨額投資を行う見通しにある。国内でもシャープ<6753>やジャパンディスプレイ<6740>参画の有機EL専業メーカーJOLEDなど大手ディスプレーメーカーの有機EL市場への包囲網が強まっている。そのなか製造装置メーカーは有機EL素材を手掛ける企業よりも投資需要を先取りすることが見込まれ、早晩の収益変化期待を背景に買いの勢いが増している。
株探ニュース