【市況】10日の米国市場ダイジェスト:ダウは119ドル安、英国国民投票への懸念強まる
NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより
■NY株式:ダウは119ドル安、英国国民投票への懸念強まる
NYダウ ナスダック
終値 :17865.34 終値 :4894.55
前日比:-119.85 前日比:-64.07
始値 :17938.82 始値 :4915.15
高値 :17938.82 高値 :4917.92
安値 :17812.34 安値 :4880.61
10日の米国株式相場は下落。ダウ平均は119.85ドル安の17865.34、ナスダックは64.07ポイント安の4894.55で取引を終了した。原油相場の続落や、23日に予定されている欧州連合(EU)離脱を巡る英国の国民投票への懸念からアジア・欧州株がほぼ全面安となり、米国株にも売りが広がった。堅調な6月ミシガン大学消費者景況感指数が好感され、一時下げ幅を縮小したものの、終日軟調推移となった。セクター別では、電気通信サービスや食品・生活必需品小売が上昇する一方でエネルギーや銀行が下落した。
メディアのバイアコム(VIAB)は支配株主であるレッドストーン氏が取締役会の刷新に向けて準備を進めていることが報じられ、下落。アパレル小売のアーバンアウトフィッターズ(URBN)は5-7月期の既存店売上高が低調に推移していることが明らかとなり、軟調推移。短文投稿サイトのツイッター(TWTR)は約3300万人の情報流出が報じられ、売られた。一方で、税務サービスのH&Rブロック(HRB)は決算内容が予想を上振れ、大幅上昇となった。
来週の13日から17日にかけてアップルの世界開発者会議 (WWDC)の開催が予定されている。同社の音声認識型アシスタント機能「Siri」をアマゾンやグーグルに続く家庭用デバイス開発に応用するとの思惑が広がっている。イベントの発表内容次第では同社製品の需要を後押しする可能性があり、期待が高まっている。
Horiko Capital Management LLC
■NY為替:ドル・円は106円97銭、英国のEU離脱懸念で欧州売りムードも
10日のニューヨーク外為市場でドル・円は、107円18銭から106円56銭まで下落し、106円97銭で引けた。米連邦準備理事会(FRB)の6月追加利上げ観測が後退するなか、英国のEU離脱懸念から欧州株が大幅安となり、原油安、米株安で米国債利回りが低下する状況に、ドル売り・円買いが優勢になった。
ユーロ・ドルは、英国問題から波及した欧州売り的な圧力を受けて、1.1312ドルから1.1246ドルまで下落し、1.1251ドルで引けた。ユーロ・円は120円95銭から119円92銭まで下落した。ポンド・ドルは、英国のEU離脱懸念から売られ、1.4425ドルから一時1.4181ドルまで急落。ドル・スイスフランは、避難先需要によるスイスフラン買いに0.9617フランまで下げた後、0.9658フランまで戻した。
■NY原油:続落で49.07ドル、対ユーロでドル高進行、米リグ数2週連続増加で売り
NY原油は続落(NYMEX原油7月限終値:49.07↓1.49)。49.96ドルから48.85ドルまで下落した。英国のEU離脱懸念から欧州株に売りが広がるなど、欧州売り的な圧力の高まりに、ユーロ・ドルが1.1246ドルまで下落したことから、割高感による原油の売りが継続した。
終盤に米ベーカー・ヒューズ社が国内の石油掘削装置(リグ)稼働数を発表。稼動リグ数は前週比3基増の328基だったが、2週連続の増加となったことから、米国内の原油生産拡大への姿勢が示されたとして、売り材料視された。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 13.82ドル -0.370ドル(-2.61%)
モルガン・スタンレー(MS) 25.55ドル -0.535ドル(-2.05%)
ゴールドマン・サックス(GS)150.03ドル -3.140ドル(-2.05%)
インテル(INTC) 32.04ドル +0.100ドル(+0.31%)
アップル(AAPL) 98.83ドル -0.820ドル(-0.82%)
アルファベット(GOOG) 733.19ドル -9.330ドル(-1.26%)
フェイスブック(FB) 116.62ドル -1.940ドル(-1.64%)
キャタピラー(CAT) 76.03ドル -1.130ドル(-1.46%)
アルコア(AA) 9.49ドル -0.350ドル(-3.56%)
ウォルマート(WMT) 71.14ドル +0.050ドル(+0.07%)
スプリント(S) 3.71ドル -0.100ドル(-2.62%)
《NO》
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