【市況】【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ スーパー投資家の手法に学ぶ
株式アドバイザー 北浜流一郎
「スーパー投資家の手法に学ぶ」
●1年先を見て小型株に分散投資
私の最近の旧交温め体験から。
職業柄多くの投資家、それもスーパー投資家さんと交流させていただいているが、滅多にお会いできない人もおられる。
その一人がいわゆる「億利人」と呼ばれるスーパー投資家のDAIBOUCHOU氏。もう10年くらいお会いしていなかったが、先日8日、私がパーソナリティを勤めるラジオ番組「北浜の株式宅配便」にゲスト出演していただいた。
実は同氏とは昔からの知り合い。彼は200万円ほどの資金を10億円ほどに増やしたため、正直私も驚いてしまったが、彼はその資金でベトナムなどに学校の校舎を寄付したり、国境なき医師団活動に協力したりしていた。しかし、その後サブプライムローンバブルの崩壊で資金を減らしたと聞いていた。
だが、ご本人に聞いたところ、一時は減ったものの、その後は回復中とのこと。そして、今でも専業で投資を続けているとのことだった。
投資手法はかつては特定の銘柄に集中投資していたが、今では多数の銘柄に分散。対象銘柄は時価総額が100億円程度までの企業が中心。そのため流動性に問題がある企業があるものの、短期投資ではなく、通常1年ほど先を見て安いところで仕込むため、この点特に問題はないという。
●「脱為替」銘柄に引き続き注目
そしてはっきりした基準はないものの、損も受け入れ、急いで売るようなことはしない。現在赤字でも1年先くらいに黒字化が見込めるなら、それを当てにして所有し続けるというのだ。その間たとえマイナスでも、配当や株主優待があるので、それでカバーできると。
つまりごく普通の投資法であるが、一つ異なるところは、小型株狙いである点だ。それも成長力を秘めた銘柄がターゲットということになる。
こんな投資法なら、仕事を持ちながらも成果を上げられるのではないだろうか。正直、その気になれば誰でもやれることだからだ。ぜひ参考にしていただきたいものだ。
では、今週の注目銘柄。
米国の6月利上げが先延ばしされる可能性が高まったことで円の行方が読みにくくなっているのを考えると、引き続き為替の影響を受けにくい銘柄への投資が成功確率が高くなる。
具体的には、まずは毎度お馴染み銘柄ながら、幸い株価が高値で足踏み中のサイバーダイン <7779> [東証M]、同じく戻りの途中で横横の動きになっているリニカル <2183> 、いまは下値を固めている最中と見られるピープル <7865> [JQ]、明らかに高値ながら飲食店情報サイト運営が好調なぐるなび <2440> が魅力的だ。
そして為替の影響を受ける銘柄では、中小型ボイラーの需要、メンテナンスの好調が続く三浦工業 <6005> の押し目は見逃さないようにしたい。
2016年6月10日 記
株探ニュース