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【市況】来週の相場で注目すべき3つのポイント:日米金融政策、米ゲーム見本市「E3」、アップルカンファレンスWWDC

ドル円 <日足> 「株探」多機能チャートより

■株式相場見通し

予想レンジ:上限16800-下限15800円

来週は日米の経済イベントに関心が集まろう。14、15日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催され、終了後に声明と経済予測が発表される。15、16日に日銀が金融政策決定会合を開き、結果発表後に黒田総裁が会見する予定である。FOMCでは6月の利上げの可能性はないが、5月の米雇用統計が低調だったにもかかわらず、多くのエコノミストはFRBが今夏に追加利上げを実施するとみている。イエレンFRB議長の声明で5月の雇用統計が「異常値」だったとの判断が示されるようだと、7月の可能性が再燃する公算もあり、一方向の円高といった流れは落ち着きそうだ。

日銀の金融政策決定会合に対する市場の期待は乏しかったが、足元では、三菱東京UFJ銀行が国債入札に特別な条件で参加できる資格(プライマリー・ディーラー)を返上する方針とも伝えられており、一段と追加緩和への期待値は低下しているとみられる。また、7月10日に参院選を控えていることも日銀の判断を難しくしているとみられている。そのため、追加緩和に動くようだと、相当なサプライズになりそうだ。

とはいえ、欧州連合(EU)残留・離脱を問う英国の国民投票を控え、方向感は掴みづらい。英国の国民投票が23日に迫るなか、押し目買いは入れづらいだろう。先週末の欧州市場では、ユーロストックや英FTSE、独DAXなど軒並み2%を超える下落となっている。英国EU離脱問題は今年最大のリスク要因とみられており、基本的にはリスク回避の流れが続きそうである。円相場もドル安に振れやすく、物色は個別対応になりそうだ。

その個別対応であるが、14日から16日まで米ゲーム見本市「E3」がロサンゼルスで開催されるほか、米アップルの開発者向けカンファレンスWWDCがサンフランシスコにて13日から17日まで開催される。また、無料対話アプリのLINEが7月15日に東証に、14日にNY市場に上場することが決まった。さらに、株主総会が今後本格化するため企業改革等を手掛かりとした個別物色の流れがより強まりそうである。


■為替市場見通し

来週のドル・円は弱含みか。米連邦準備理事会(FRB)と日本銀行の金融政策が焦点となりそうだ。市場関係者の多くは日米の金融政策は現状維持と予想しているが、米政策金利の据え置きが決まった場合、景気回復の遅れに対する失望感が広がり、ややドル安・円高方向に振れそうだ。

原油先物相場はやや不安定な動きを見せていることや、英国の欧州連合(EU)からの離脱の是非を問う国民投票を来週23日に控えていることも、ドル上昇を抑える要因になるとみられる。



■来週の注目スケジュール

6月13日(月):法人企業景気予測調査、中小売売上高、中鉱工業生産など
6月14日(火):英消費者物価コア指数、米FOMC、米ゲーム見本市「E3」など
6月15日(水):日銀会合、訪日外国人客数、米政策金利、米鉱工業生産指数など
6月16日(木):黒田日銀総裁会見、英中銀政策金利、米新規失業保険申請件数など
6月17日(金):米住宅着工件数、欧財務相理事会など
6月18日(土):中新築住宅価格など

《TM》

 提供:フィスコ

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