【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):いちごHD、そーせい、ドンキHD、トヨタ
いちごHD <日足> 「株探」多機能チャートより
ショーボンドホールディングス<1414>が連日の年初来高値。経済対策に向け政府には補正予算策定の動きが出ており、橋梁、ビルなど構造物の補修関連の最大手である同社株に見直し買いが流入している。市場には、国債費の減額を含め補正予算の規模は7兆円規模との予想も浮上。このうち、公共投資の増額に2兆円前後が充てられるとの見方も出ている。補正予算を含む経済対策は、5月の伊勢志摩サミットに向けて発表されるとみられており、ショーボンドなど建設株の一角には先回り買いが流入している。
■いちごHD <2337> 468円 +7 円 (+1.5%) 本日終値
いちごグループホールディングス<2337>がしっかり。同社は不動産流動化分野の主要プレーヤーの1社であり、インフラファンド上場に伴うメガソーラー発電施設の売却が見込まれることなどへの期待が強い。また、マイナス金利政策のもと、高利回りのREITへの人気が高まっている。同社には、REITの受託資産残高(AUM)の拡大に伴う不動産売却とフィー収入の拡大も見込まれている。さらに、19日に発表される16年2月期の決算の内容も注目されている。
■そーせいグループ <4565> 20,140円 +130 円 (+0.7%) 本日終値
そーせいグループ<4565>が小幅続伸。いちよし経済研究所では、ムスカリン化合物群に関する契約に関して、契約一時金約137億円、開発マイルストン約730億円、販売マイルストン最大約2743億円となった事を受け、これまでの見通しを上回る大型契約と指摘。16年3月期業績の下方修正要因は、同期に見込んでいたムスカリン化合物群の製薬会社との提携が17年3月期にずれたためとして、17年3月期営業利益予想を49億円から159億円に引き上げ。レーティング「A」を継続、フェアバリューを1万7000円から2万3000円に引き上げている。
■ドンキHD <7532> 3,625円 +15 円 (+0.4%) 本日終値
ドンキホーテホールディングス<7532>は堅調。同社はこの日正午に3月の月次販売高状況を発表、全店売上高で前年同月比9.2%増、既存店で同1.9%増となった。全国的に寒暖差が大きくなり、顧客の来店動機や季節商品の販売に水を差す場面が多く現れたとしているが、生活必需品とインバウンド消費については、力強い販売推移をみせており、品揃えやディスカウント力がますます浸透しているとしている。
■ワキタ <8125> 737円 -106 円 (-12.6%) 本日終値 東証1部 下落率2位
ワキタ<8125>が急落。土木建設機械の販売・レンタルを手掛ける。同社は8日取引終了後、17年2月期の連結業績予想を発表したが、売上高は595億円(前期比3.3%増)と増収を見込むものの、競争激化を背景に利益率が悪化しており、営業利益は65億円(同3.9%減)、最終利益は43億円(同5.3%減)と減益を見込んでいる。これが嫌気され大きく値を下げている。
■島忠 <8184> 2,371円 -182 円 (-7.1%) 本日終値 東証1部 下落率6位
島忠<8184>が大幅安。同社は8日取引終了後、16年8月期の単独業績予想の修正を発表。売上高を1622億6900万円から1573億5200万円(前期比1.5%増)へ、営業利益を115億3900万円から113億5700万円(同18.5%増)へ、最終利益を98億4000万円から95億8000万円(同8.2%減)へ下方修正した。埼玉県を中心に首都圏でホームセンターを展開するが、異業種との競争が激化して売り上げが伸び悩んでいる。これを嫌気するかたちで売りが集まった。
■トヨタ自動車 <7203> 5,278円 -189 円 (-3.5%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>、日産自動車<7201>、ホンダ<7267>など自動車株への売りが顕著。「輸送用機器」は業種別値下がり率で最下位に売られている。外国為替市場ではきょう取引時間中に一段と円が買われ、足もとは1ドル=107円80銭近辺の推移とドル安・円高に振れていることから輸出主力株には逆風が強い。特に為替感応度の高い大手自動車メーカーには売りがかさみ、全体地合い悪を助長している。
■OSG <6136> 1,869円 -51 円 (-2.7%) 本日終値
オーエスジー<6136>が反落。大和証券はリポートで、同社の16年11月期第1四半期実績は、米亜で販売苦戦するも日欧の好調で、まずまずのスタートと紹介。積極的なM&A戦略も含め、中長期成長期待は依然高いとみて、投資判断は「2」(アウトパフォーム)を継続。目標株価は2450円から2200円へ調整している。
■三菱UFJ <8306> 477.7円 -12.4 円 (-2.5%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>などメガバンクをはじめ銀行株のさげが目立つ。4月27日、28日の日銀の金融政策決定会合で追加緩和への思惑が浮上するなか、マイナス金利幅の拡大策への警戒感が軟調な株価に色濃く反映されている。市場では「IMFが、日銀やECBなどが採用しているマイナス金利政策について、潜在的リスクに注意することを促した報告書を発表していることも投資家の不安心理を煽っている」(国内準大手証券)とする声があった。ただ、次回の決定会合では「追加緩和に動く可能性はあるが、ETFの買い入れ枠拡大などの量的緩和にとどめ少なくとも金利には手をつけないのではないか」(同)との見方も強く、マイナス金利へのトラウマから大きく下押した場面は買い場となる可能性も指摘されている。
●ストップ高銘柄
スマートバリュー <9417> 1,610円 +300 円 (+22.9%) ストップ高 本日終値
EAJ <6063> 2,752円 +500 円 (+22.2%) ストップ高 本日終値
アークン <3927> 2,790円 +500 円 (+21.8%) ストップ高 本日終値
gumi <3903> 852円 +150 円 (+21.4%) ストップ高 本日終値
ドーン <2303> 4,170円 +700 円 (+20.2%) ストップ高 本日終値
など、11銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース