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【市況】有賀泰夫の有望株リサーチ

プリマ <日足> 「株探」多機能チャートより

●プリマ <2281>
―劇的に収益性が向上、上昇余地は大!―

 この1か月ほど、日経平均は上にも下にも動かずに膠着状態です。それを嘆く声が聞こえますが、本質的な株式投資は、別に日経平均に投資するわけではありませんので、あまり意味のない議論のような気がします。

 まあ、全部が上がっているわけではありませんが、当コラムの最近の推奨株でも推奨来、ずっと右肩上がりの株もあります。

 たとえば、2月12日の当コラムで紹介した寿スピリッツ <2222> です。

 2月半ばの推奨ですが、すでに40%の上昇となっています。さすがに、ここからは買う気にはなりませんが。

 また、3月13日に取り上げたニトリHD <9843> も20日ほどで15%の上昇です。

 結局、市場がどう動こうと、好業績で割安感があれば、株価はやがて上がるということでしょう。

 さて、景気敏感や外需株はなかなか動かないのですが、内需株は好調な銘柄が多く、ここからはより慎重な銘柄選別が望まれます。そんな中で、内需、ディフェンシブながら下がったまま動いていない有望株の1社がプリマハム <2281> です。

 同社は加工食肉業界において、上位3社の日本ハム <2282> 、旧伊藤ハム(現伊藤ハム米久ホールディングス <2296> )、丸大食品 <2288> が競う中で、万年4位以下に甘んじてきた会社です。さらに、今から15年前までの10年間は最悪期で万年赤字となり、倒産寸前まで行きました。

 しかし、その後伊藤忠の出資を仰ぎ、実はこの10年ほどで劇的に収益性が向上し、ダントツとなった日本ハムには及ばないものの、2位の地位を窺うほどの変化を見せています。それにもかかわらず、低迷時代の印象が強く、バリュエーションは極めて低水準のままです。

 特に現状はもはやこれ以上下がらないところまで株価がやってきました。過去において同社株はBPS(一株当たり純資産)水準で下げ止まっていますが、まさに今ほぼそのBPS水準から動き始めたところです。業績面ではハム・ソーセージのシェアアップとコンビニベンダー事業の回復で当面コンスタントな成長が期待できることから、大幅な株価上昇も望めるものと考えられます。

(4月1日 記)

有賀泰夫(ありがやすお)
H&Lリサーチ代表。新日本証券(現みずほ証券)に入社後、アナリストとしてクレディ・リヨネ証券に転職。現三菱UFJモルガンスタンレー証券を経て、09年4月に独立して、H&Lリサーチを設立。ファンド向けアドバイスなどを行う。日本証券アナリスト協会検定会員。

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