【市況】高岡隆一の【今日のポイントとヒント】 「上下動しつつ戻り方向」
高岡隆一(株式評論家)
「上下動しつつ戻り方向」
◆今週は日銀金融政策決定会合(14-15日)が相場テーマとしての注目点となるが、日銀が動かない場合でも買い場になるのではないか。
◆世界のリスク商品の動きを見てみよう。まず原油価格だが、減産合意が非常に危ういとの報道が何度となく流れても原油価格は堅調で、WTIは安値から50%弱も上昇している。
◆為替との連動性が高い日本株。ドル円では1ヵ月で約10円の円高に対して戻りは2円ほど。変動幅の20%しか戻していないが、日経平均株価は2月1日高値1万7905円→2月12日安値1万4865円に対し、現状1万7000円程度で戻り率は約70%。
◆株価が為替の戻りに対して買われすぎているのは、株価が間違っているのではなくて、株価が戻りそうな材料が出るはずと投資家が読んでいるからだと思う(原油も同じような作用が働いている可能性)。
◆具体的には、増税の見送りだ。3月16日から国際金融経済分析会合が始まる。ノーベル経済学賞の米国大学教授などが参加。彼らは財政出動や金融緩和に積極的と見られ、消費増税を止めるためのアリバイ作りとなる可能性がある。これが株価を下支える理由に思えてならない。
◆これはかなり飛躍した見方に思えるだろう。書いている自分もそういう気がする。だが、世界のリスク商品が弱い材料が出ても戻る方向にあるなど、世界は戻り方向にあると認識している。
◆今週、日銀が動かず失望売りで売られる場面があるとしたならば、意外に「買い場」のように思えるがどうなるだろうか。
2016年3月13日 記
情報提供:高岡隆一の株価天気予報
株探ニュース