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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):三菱マ、王子HD、新日鉄住金、りそなHD

■三菱マテリアル <5711>  361円  +4 円 (+1.1%)  本日終値
 三菱マテリアル<5711>が4日続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、円高、銅価低迷、アジアを中心とした景況感停滞など、同社には逆風の事業環境となっており、セメント以外が大きく足を引っ張ることが予想され、セメントストーリーの埋没を懸念とリポートで紹介。同証券は、株価上昇には、「北米セメント・生コンストーリー」に加え、セメント以外の事業における収益基盤の安定が不可欠であると考えると指摘。レーティングを「オーバーウエート」から「ニュートラル」へ格下げし、目標株価は480円から380円へ引き下げている。

■王子ホールディングス <3861>  456円  +5 円 (+1.1%)  本日終値
 王子ホールディングス<3861>が3日続伸。大和証券は、同社の17年3月期は海外のパルプを主体とする資源環境ビジネスは成長が鈍化するものの、生活産業資材、印刷情報メディアがコストダウン、燃料安メリットを主体に増益を牽引する見通しとリポートで紹介。レーティングは「2」(アウトパフォーム)を継続、目標株価は610円から500円へ引き下げている。同証券ではまた、パルプに次ぐ成長ドライバーは現時点では見えないものの、短期的には、燃料安、円高による堅調な業績が見込まれるセクターの代表銘柄として、良好な株価パフォーマンスを想定している。

■新日鐵住金 <5401>  2,209円  +17.5 円 (+0.8%)  本日終値
 アメリカが中国製鋼板の反ダンピング税265%を仮決定したことで、日本製鋼板にメリット思惑で新日鉄住金<5401>やJFEホールディングス<5411>が買われ急上昇してきた。株価上昇のタイミングで、国内大手SMBC日興証券がJFEの投資評価と目標株価を引き下げたことが確認されている。同証券では中国鉄鋼産業の変革は前向きに評価するが、輸出価格の低下により収益力が大きく低下、将来の成長シナリオが見えにくくなっていることから投資評価と目標株価を引き下げたという。従来の投資評価「1」から「2」へ格下げし、目標株価は2500円から1600円に引き下げている。目標株価の下げ幅が大きいのがサプライズだが時価に近い水準なので株価への影響は限定的のようだ。

■りそなホールディングス <8308>  429.8円  +2.3 円 (+0.5%)  本日終値
 BNPパリバ証券の銀行セクターのリポートでは、グローバルな金融規制強化は邦銀株にとってネガティブ要因と指摘。マイナス金利政策による国内の金融機能低下の影響はまだ分からないとして、消費税の引き上げ先送りで国債の格付けが引き下げられれば、外貨調達コストはさらに上昇すると解説。4月から始まる電力自由化による電力会社の収益と銀行に対するマイナスの影響はまだ不透明とみて、銀行にとってポジティブな点として、減益でも減配はなさそうなこと、株や債券の売却益が当期利益をある程度支えること、持株会社の機能の見直しなど規制の変更が長期的にプラスになりそうなことと解説。個別では、りそなホールディングス<8308>と千葉銀行<8331>をトップピックに設定している。

■リゾートトラスト <4681>  2,774円  +14 円 (+0.5%)  本日終値
 リゾートトラスト<4681>が小幅続伸。野村証券では、潤沢なキャッシュを活用した投資により、中長期的に高い成長性を実現できる潜在能力があると指摘。主な成長ドライバーは、エクシブシリーズの堅調な拡大、都市型リゾートの強化、長期滞在型リゾート展開開始、メディカル事業とホテル・レストランビジネスの継続的な成長と考え、高齢富裕層の支出拡大に伴うターゲット市場拡大も、長期的な業績拡大を下支えすると解説。レーティング「バイ」、目標株価3400円でカバレッジを開始している。

■三菱電機 <6503>  1,224.5円  +6 円 (+0.5%)  本日終値
 三菱電機<6503>は堅調。同社は3日、とNTTコミュニケーションズと監視カメラシステムに、映像解析技術(AIによる人間の動作検知など)やクラウド・ネットワークなどのサービスを組み合わせた新たなソリューションの提供で協業することを発表した。監視カメラシステムは、防犯・不正防止・犯罪の早期解決などの目的に加えて、近年では、デジタル化やクラウド・ネットワーク化の普及と映像解析の高度化・精度向上により、マーケティングやインフラ・設備機器の遠隔保守に加えて、見守り・介護の支援などにも活用範囲が拡がっており、さらなる需要拡大が見込まれている。このような状況下、両社の製品・サービス・技術・ノウハウを組み合わせることにより、防犯用途だけでなく、顧客ニーズに合わせた様々なサービスの提供を目指し、監視カメラを利用した新しいビジネスの創出を図る。現在検討中の監視カメラと映像解析の連携システムについては、東京ビッグサイトで3月8日から開催される「SECURITY SHOW 2016」に参考出展する予定。

■日立ハイテクノロジーズ <8036>  3,290円  +10 円 (+0.3%)  本日終値
 日立ハイテクノロジーズ<8036>が小幅ながら4日続伸。安く始まったもののプラスに浮上し、きょうの高値圏で前場の取引を終了している。大和証券は同社の17年3月期について、EBIT(支払金利前税引前利益)は480億円と予想。生化学分析装置の販売拡大により科学・医用システム事業は増益を予想するほか、電子デバイス事業においても、先端プロセス向けCD‐SEMの販売増で底堅い業績を見込む。ただ、年金に関する一時利益消失を見込み、全社では減益を予想するとリポートで紹介している。同証券は、目標株価を3200円から3400円へ引き上げているものの、現状株価と目標株価のカイ離が縮小したことを考慮してレーティングは「2」(アウトパフォーム)から「3」(中立)へ格下げしている。

■トリドール <3397>  2,162円  -183 円 (-7.8%)  本日終値  東証1部 下落率トップ
 トリドール<3397>が大幅続落。同社は3日、2月度の月次売上高を発表。全業態の既存店売上高は前年同月比3.2%増となったが、前月の伸び率(9.0%増)から鈍化したことが嫌気されているようだ。客単価は同5.0%増と堅調だった半面、客数が同1.8%減と3カ月ぶりの前年割れとなったことが響いた。なお、全店新店を含む売上高は同3.7%増だった。

■くらコーポレーション <2695>  5,140円  -400 円 (-7.2%)  本日終値  東証1部 下落率2位
 くらコーポレーション<2695>が上場来高値更新後に失速。同社は昨日引け後、16年10月期第1四半期連結業績を発表。売上高は前年同期比10.5%増の281億3700万円に、営業利益は同28.6%増の18億9400万円となった。会社側では、らーめんや酢飯を用いた「すしやのシャリカレー」が好調で、四大添加物無添加の「特製おせち」は早期に完売、併せて「豪華セット」など年末年始の持ち帰りも好評で、いずれも過去最高の売上高を更新したと発表。また、毎月のフェアも大好評だったとしているものの、昨日は決算発表を前に株価は急騰。一部で、「昨日の急騰で好決算は織り込まれた」との見方も挙がっている。

■大阪チタ <5726>  1,780円  -105 円 (-5.6%)  本日終値  東証1部 下落率3位
 3日、大阪チタ <5726> が16年3月期の最終損益(非連結)を従来予想の13億円の黒字→82億円の赤字に下方修正。一転して赤字見通しとなったことが売り材料。半導体用ポリシリコン市況が悪化するなか、15年10月に発生した半導体向けシリコンの生産トラブルが長引き、95億円の減損損失を計上することが響く。同時に、従来未定としていた下期配当は見送る方針としたことも売りに拍車を掛けた。

●ストップ高銘柄
 アクサスHD <3536>  373円  +80 円 (+27.3%) ストップ高   本日終値
 NVC <3394>  2,757円  +500 円 (+22.2%) ストップ高   本日終値
 リンクバル <6046>  875円  +150 円 (+20.7%) ストップ高   本日終値
 マネパG <8732>  879円  +150 円 (+20.6%) ストップ高   本日終値
 サン電子 <6736>  690円  +100 円 (+17.0%) ストップ高   本日終値
 など、5銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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