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【市況】今週の【早わかり株式市況】 1万6000円を挟んだもみ合い続く、G20を控え様子見

日経平均の日足チャート 「株探」多機能チャートより

 今週の株式市場は週末に控えるG20財務相・中央銀行総裁会議への様子見機運が広がり、日経平均株価1万6000円を挟んだ一進一退が続いた。

 週初22日の日経平均は前週末に欧米株が軟調だったことを受け、続落して始まった。その後は円高一服などで切り返し1万6000円を回復。ただ、上値では戻り待ちの売りが厚く伸び悩んだ。売買代金は2兆0581億円と今年最低水準に落ち込み、市場エネルギーの低下が浮き彫りとなった。

 23日は前日のNYダウが228ドル高と大幅反発し、日経平均も続伸して始まったものの失速。1万6000円から上の価格帯での売り圧力の強さが意識された。売買代金は前日よりは増加したものの、2兆円台前半で盛り上がりを欠いた。24日も売買代金の低迷は変わらず、日経平均は3日ぶりに1万6000円を割り込んだ。25日は3日ぶり反発で1万6000円を回復。建設や不動産など内需株を買う動きが目立ったが、この日も売買代金は2兆円台前半にとどまった。

 26日は前日の欧米株市場の大幅高などを受け、朝方332円高の1万6472円まで上昇、1万6000円を挟んだもみ合い放れの動きを一時見せた。ただ、物色エネルギーには乏しく、徐々に上げ幅を縮小。G20を控えた週末ということもあり、上げ幅は48円高まで縮小、安値引けとなった。

 日経平均株価は、前週比221円(1.39%)高の1万6188円と2週続伸して取引を終えた。週間の振れ幅は718円と、前週の1097円から縮小した。

 来週の相場は、26-27日に行われるG20で打ち出される対策を受けてのスタートとなる。マーケットが好意的に受け止めれば下値を支えそうだが、対策が有効的ではないと判断されれば再び1万6000円を割り込む場面もありそうだ。24日に111円06銭をつけたドル・円が底打ちとなるかも注目される。再びドル安・円高が進むなら、日経平均も下振れとなる可能性が高い。重要イベントとしては、国内では29日朝に発表される1月の鉱工業生産が注目され、海外では3月1日発表の中国2月製造業PMI、週末4日発表の米国2月雇用統計に注視したい。

◆マーケット・トレンド(2月22日~2月26日)

【↑】 2月22日(月)―― 中国株高・G20期待で反発、1万6100円回復も上値重い
 日経平均 16111.05( +143.88)  売買高20億3748万株 売買代金 2兆0581億円

【↓】 2月23日(火)―― 一時1万6300円回復も、円高を嫌気し反落
 日経平均 16052.05( -59.00)  売買高23億2218万株 売買代金 2兆2925億円

【↓】 2月24日(水)―― 3日ぶり1万6000円割れ、原油安・米株安・円高の三重苦
 日経平均 15915.79( -136.26)  売買高22億0530万株 売買代金 2兆2323億円

【↑】 2月25日(木)―― 米株反発・原油高・円安で3日ぶりに大幅反発、1万6100円台を回復
 日経平均 16140.34( +224.55)  売買高23億9860万株 売買代金 2兆3885億円

【↑】 2月26日(金)―― 米株高・原油上昇・円安も引けにかけ伸び悩む
 日経平均 16188.41( +48.07)  売買高21億6312万株 売買代金 2兆1117億円

◆セクター・トレンド(2月22日~2月26日)

(1)金融株は東京海上 <8766> など保険やオリックス <8591> など他金融の買い戻し続く一方、
  三菱UFJ <8306> など銀行、大和 <8601> など証券は伸び悩む
(2)住友鉱 <5713> など非鉄、新日鉄住金 <5401> など鉄鋼といった素材株は続伸
(3)小野薬 <4528> など医薬、JT <2914> など食品といったデフェンシブ株も堅調続く
(4)前週上昇トップの三井不 <8801> など不動産株は上げ一服
(5)トヨタ <7203> など自動車、三菱重 <7011> など機械といった輸出株は低調
(6)国際石開帝石 <1605> 、石油資源 <1662> など鉱業株は大幅続落

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