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【市況】富田隆弥の【CHART CLUB】 「3月、春は来るか」

株式評論家 富田隆弥

◆買い戻しが終わると戻りも一巡。そこからさらに上値を買い上がって行く力(エネルギー)がいまの市場にあるのか、変化日の2月第4週はそれが問われた。いまのところ日経平均株価は23日に1万6350円高値をつけたものの、日足は25日線に届かず1万6000円前後でもみ合い、踊り場を描いている(2月25日現在)。この踊り場から上放れるエネルギーがあるのかないのか、3月は早々にそれを占うことになる。

◆変化日に1万6350円戻り高値を付け、抵抗線や25日線の手前でもたつく様は「08年相場」と似ており、「彼岸底」に向けまだ安心はできない。ただし、年初から波乱の一因であった原油(WTI)と商品(CRB)が2月に二点底を打ち、NYダウも1万5450-1万5503ドルで二点底、そして為替(ドル円)も「アベ黒会談」のあった2月12日の110.98円安値と、直近2月24日の111.04円(ともに海外)で二点底を付けた。

◆こうした外部マーケットに二点底が目立ち、切り返す構えを見せていることから日経平均も踊り場から上放れる可能性は十分にある。テクニカルも底値信号を多発。3月となり相場にも春が訪れる可能性はある。ただし、相場はトレンドに従うもので、春を確認するには25日線(1万6500円処)や12月から引く上値抵抗線(1万6750円処)を突破しなければならない。仮に上放れても抵抗線を抜けなければ「春」確認とならず、「彼岸」を待つことになる。

(2月25日 記、毎週土曜日10時に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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