【特集】反転上昇に乗る「内需・好業績・高配当」リスト <株探トップ特集>
メイテックの日足チャート 「株探」多機能チャートより
―リード役期待される銘柄をピックアップ―
週明け22日の東京株式市場では、東証1部の売買代金が2兆581億円と今年最低水準となったものの、日経平均株価は前週末比143円88銭高の1万6111円05銭と反発した。円高進行が一服状態となったことに加え、中国・上海株相場の堅調などが下支え要因となった。今回は、反転上昇相場のリード役として期待される内需系の好業績・高配当利回り銘柄に注目した。
●メイテックはエンジニア派遣好調
メイテック <9744> が2日発表した16年3月期第3四半期累計(15年4-12月)連結決算は、売上高643億9900万円(前年同期比7.1%増)、経常利益77億3300万円(同15.2%増)と2ケタ増益となった。
顧客の技術開発投資の持続を背景に、主力のエンジニア派遣事業で稼働人員数が増加したことに加え、稼働率も高水準で推移したことが業績を牽引した。また、人材紹介事業なども堅調に推移し、業績を押し上げている。
16年3月期通期業績予想は、売上高864億円(前期比5.2%増)、経常利益100億円(同3.7%増)の従来予想を据え置いている。
●りらいあは参院選などイベント追い風
りらいあ <4708> の16年3月期連結経常利益は、前期比19.1%増の46億円の見通し。同社は大手コールセンター運営事業者。昨年10月に「もしもしホットライン」から社名変更している。
マイナンバー関連では、既存取引先から顧客番号の登録業務受託が見込めるほか、今春からの電力自由化では新規事業者取り込みのコールセンター需要が見込める。さらに、今年7月には参議院選挙が予定されており、出口調査絡みの需要も見込める。
●西松建の3Q経常益進捗率は98%に
西松建 <1820> は9日、16年3月期第3四半期累計(15年4-12月)の連結決算を発表。経常利益は153億8100万円(前年同期比98.9%増)とV字回復し、通期計画157億円に対する進捗率は98.0%に達した。
売上高は2344億4400万円(同7.1%減)にとどまったが、国内工事の採算改善などが利益を押し上げた。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。
●テクノプロHは技術者の引き合い旺盛
テクノプロH <6028> は、技術者の派遣サービスを展開している。改正労働者派遣法に伴い、企業の派遣ニーズが一段と高まる方向にあるが、特に販売好調な自動車やIT業界からの技術者に対する引き合いが旺盛で、同社はその流れをとらえている。
16年6月期税引前利益は前期比12.7%増の77億円を見込む。技術者1人当たり売上単価の向上に向けて、シフトアップ(配属先を変更することによる売上単価向上)とチャージアップ(同一配属先での契約更新時の売上単価向上)を引き続き推進している。
●センコーは冷凍冷蔵配送比率の向上が寄与
センコー <9069> の業績は、12年3月期以降2ケタ経常増益を続けるなど高成長路線を継続しており、16年3月期経常利益も前期比26.9%増の168億円を見込むなど好調。
冷凍冷蔵配送を手掛けるランテック社買収による業容拡大効果が顕著で、コンビニエンスストア向けなどで需要が増大している冷凍冷蔵配送の比率が高まる方向にある。
◆主な高配当利回り内需系銘柄◆
銘柄 配当利回り 増益率 株価 PER
西松建 <1820> 3.03 58.0 429 9.9
共和レ <3553> 4.00 17.7 826 10.6
りらいあ <4708> 2.95 19.1 982 22.2
CAC <4725> 4.43 85.2 723 12.9
テクノプロH <6028> 3.63 12.7 3070 13.8
ヘリオスTH <6927> 3.93 51.3 382 8.7
共立印刷 <7838> 3.90 15.6 282 9.6
大建工 <7905> 3.87 9.7 239 7.4
ゴールドクレ <8871> 2.48 2.2倍 1616 15.6
センコー <9069> 2.81 26.9 711 11.2
DTS <9682> 2.63 3.6 2089 10.7
メイテック <9744> 3.17 3.7 3980 15.4
船井総研HD <9757> 2.57 5.7 1399 18.9
バイテックH <9957> 5.26 24.5 950 7.7
※株価は22日終値、増益率は今期経常増益率、単位:%、円、倍
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