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【市況】今週の【早わかり株式市況】 一時1万7000円割れ、中国失速・原油安で世界市場が揺れる

日経平均の日足チャート 「株探」多機能チャートより

 3連休明けの今週の株式市場は、中国経済の失速への警戒を背景とする新興国の通貨安や原油など商品市況の下落で、年初から株式市場をはじめ世界の金融市場に動揺が広がる中、前日に原油価格が急落したことでリスク回避の売りがさらに膨らみ、大幅に6日続落してスタート。前週末に記録した史上初の年初からの5日続落をさらに1日伸ばした。
 翌13日(水)は前日の欧米株高に加え、人民元安に歯止めが掛かるとの観測からリスク回避の姿勢が和らぎ、7日ぶりに大幅に反発した。しかしながら、14日は前日の米株安や円高進行、昨年11月の機械受注の落ち込みに加え、上海株式市場が前日に続き急落したことを受け、日経平均株価は下げ幅が一時700円を超え、3ヵ月半ぶりに1万7000円を割り込んだ。後場は上海株式市場が前日比プラスに転じたことを機に買い戻しが膨らみ下げ幅を縮小、終値では1万7000円台を回復した。
 週末は前日にNYダウが反発したことを受け、日経平均株価は大幅に反発して始まったものの、上海株式市場の下げ幅拡大や円高が進むに連れ、売りが膨らみマイナスに転じ、2日続落となった。

 日経平均株価は、前週比550円(3.11%)安の1万7147円と大幅に2週続落し、昨年9月29日以来となる3ヵ月半ぶりの安値水準で取引を終えた。年初からの下げ幅は1886円(9.91%)に拡大した。週間の振れ幅は773円と前週の1441円から大幅に縮小した。


 中国株安や原油安は収束していない中、昨日のNYダウが大幅安となったうえ、円高も進んでおり、来週も売り先行で始まり、底値を探る不安定な相場となりそうだ。重要イベントとしては、19日11時に発表される中国の昨年10-12月期GDP、12月の鉱工業生産に注視が必要だろう。

◆マーケット・トレンド(1月12日~1月15日)

【-】 1月11日(月)―― 休場(成人の日)

【↓】 1月12日(火)―― 東証1部の97%が下落、リスク回避で6日続落
 日経平均 17218.96( -479.00)  売買高26億3516万株 売買代金 2兆9731億円

【↑】 1月13日(水)―― 中国懸念が和らぎ7日ぶり大幅反発、496円高
 日経平均 17715.63( +496.67)  売買高21億3909万株 売買代金 2兆4961億円

【↓】 1月14日(木)―― 一時1万7000円割れ、米株安・円高で大幅反落
 日経平均 17240.95( -474.68)  売買高26億0001万株 売買代金 2兆8562億円

【↓】 1月15日(金)―― 円高・中国株安・黒田発言で続落、一時356円高も値を消す
 日経平均 17147.11( -93.84)  売買高24億4875万株 売買代金 2兆4905億円

◆セクター・トレンド(1月12日~1月15日)

(1)全33業種中、32業種が下落
(2)原油急落で国際石開帝石 <1605> 、JX <5020> など石油関連の下げがきつい
(3)住友鉱 <5713> など非鉄、三井物 <8031> など大手商社といった資源株も大幅安
(4)東京海上 <8766> など保険、三菱UFJ <8306> など銀行といった金融株が大きく売られた
(5)ソニー <6758> など電機、三菱重 <7011> など機械といった輸出株も沈む
(6)新日鉄住金 <5401> など鉄鋼、日東電 <6988> など化学といった素材株もさえない
(7)原油安の恩恵を受けるJAL <9201> 、ANAHD <9202> など空運株が唯一上昇

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