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【市況】富田隆弥の【CHART CLUB】 「日足陰転、トレンドに従う」

株式評論家 富田隆弥

◆重要イベント目白押しの12月。米雇用統計のあと反発した株式市場だが、ECB理事会やOPEC総会のあと急落するなど乱高下。11日のメジャーSQが1つのポイントだが、16日のFOMC、18日の日銀決定会合と注目イベントが続くことから、まだ乱高下することは覚悟しておくべきだろう。

日経平均株価は10日に3日続落で1万9025円まで下落し、チャートを崩してきた。3日間で650円も下げ、変化日の突っ込み安値となれば「そろそろ反発」も想定されるが、日足は11月末の下値抵抗線割れに続き、25日線(1万9655円、10日現在)、200日線(1万9490円)、ボリンジャーバンド-1σ(1万9394円)などを軒並み割り込み、週足も26週線(1万9397円)、「雲」上限(1万9290円)を割ってきた。

◆当面の下値メド75日線(1万8754円)や13週線(1万8884円)に近付いてきたが、11月末までテクニカルの過熱を無視して上げてきた相場でもあり、少なくとも25日線や200日線をクリアしなければ好転の兆しも出ず、「先安懸念」が燻ぶり続ける。

◆また、ここでの波乱の芽になっているのが原油(WTI)などの商品市況とドル円相場の下落。米国利上げ(16日)に伴いマネーの流れがどう変化し、中国や新興国などにどう影響するかは予測が難しく、マーケットに聞くしかない。だが、NYダウは7年にわたりマネーゲーム相場を演じてきた。そんな高値圏で「陰転」となれば、サブプライムショックのあった2007年終盤の如く、それなりの調整を覚悟しなければならない。日本株はNY次第、外国人次第。

◆年の瀬も迫ってきた。突っ込んだことで反発もあるだろうが、何はともあれ日経平均の流れ(日足トレンド)に従って対応することだ。

(12月10日 記、毎週土曜日9時に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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