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【市況】今週の【早わかり株式市況】 日経平均が9日間で一時1000円安、原油急落・円高を受け

NYダウの日足チャート 「株探」多機能チャートより
 今週の株式市場は、前週末に市場予想を上回る良好な米雇用統計を受けNYダウが大幅高となった流れを引き継ぎ、日経平均は大幅に反発してスタート。ただ、買い一巡後は伸び悩み、上値の重い展開だった。
 翌8日は朝方発表された7-9月期GDPの改定値が市場予想を上回ったことで買い優勢で始まったものの、前日に原油急落が嫌気されNYダウが大幅安となったことが改めて意識され売り優勢に転じ、大幅に反落。その後も原油安による資源国を中心とした新興国の景気懸念に加え、リスク回避資金の買いで急速に円高・ドル安が進んだことから、日経平均は1万9000円大台割れ目前まで売られ3日続落。1日の2万円回復から9日間(7営業日)で1000円近く下げ、約1ヵ月ぶりの安値となった。10日もNY原油先物は下げ止まらず、一時1バレル=36ドル半ばまで下げ、6年10ヵ月ぶりの安値を付けた。
 週末は前日に米株式相場が資源株への買い戻しで反発したうえ、為替も円安・ドル高に振れたことで東京市場も買い戻しが入り、4日ぶりに大幅反発となった。

 日経平均は、前週比274円(1.40%)安の1万9230円と2週続落して取引を終えた。週間の振れ幅は790円と前週の567円から拡大した。

 来週も下げ止まらない原油価格の動向が最大の懸念要因。昨日11日にNY原油先物が36ドルを割り込んだことでNYダウは300ドルを超える大幅安となっており、世界的に相場は弱含みな展開になりそうだ。重要イベントとしては、国内では14日朝に発表される日銀短観と17日-18日開催の日銀金融政策決定会合に注目したい。海外では米利上げが決定されるとみられる15日-16日開催のFOMCに注視する必要があろう。

◆マーケット・トレンド(12月7日~12月11日)

【↑】 12月 7日(月)―― 193円高と大幅反発、米株高・円安で買い戻し
 日経平均 19698.15( +193.67)  売買高16億5760万株 売買代金 1兆8918億円

【↓】 12月 8日(火)―― 205円安と大幅反落、米・アジア株安、資源下落で
 日経平均 19492.60( -205.55)  売買高19億2185万株 売買代金 2兆1093億円

【↓】 12月 9日(水)―― 続落し200日線割れ、米株安・原油安・円高でリスクオフ
 日経平均 19301.07( -191.53)  売買高20億4346万株 売買代金 2兆3940億円

【↓】 12月10日(木)―― 254円安と3日続落、1ヵ月ぶり円高で1万9000円接近
 日経平均 19046.55( -254.52)  売買高18億6561万株 売買代金 2兆1913億円

【↑】 12月11日(金)―― 183円高と4日ぶりに反発、米株反発・円安で買い戻し
 日経平均 19230.48( +183.93)  売買高24億0521万株 売買代金 3兆0659億円

◆セクター・トレンド(12月7日~12月11日)

(1)原油急落で国際石開帝石 <1605> など鉱業、三井物 <8031> など大手商社といった資源株が売られ、
  一方で全業種唯一、JAL <9201> 、ANAHD <9202> など空運株が上昇
(2)JFE <5411> など鉄鋼、住友電 <5802> など非鉄といった素材株の下げも目立つ
(3)野村 <8604> など証券、三菱UFJ <8306> など銀行といった金融株は下げ続く
(4)三菱重 <7011> など機械、パナソニック <6752> など電機といった輸出株もさえない
(5)JT <2914> など食品、アステラス <4503> など医薬株は値を保つ

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