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【市況】東京株式(大引け)=387円安、米早期利下げ思惑の後退で下値試す展開に

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
 3日の東京株式市場はリスク回避目的の売りがかさみ、日経平均は下値を探る展開となった。前日の米国株市場では米長期金利上昇が嫌気され主要株価指数が下げたことで、これを引き継いで軟調な地合いを強いられた。

 大引けの日経平均株価は前営業日比387円06銭安の3万9451円85銭と反落。プライム市場の売買高概算は17億9795万株、売買代金概算は4兆7608億円。値上がり銘柄数は807、対して値下がり銘柄数は791、変わらずは54銘柄だった。

 きょうの東京市場は主力株を中心に総じて売りが優勢の地合いとなり日経平均は反落、朝方に600円超の大幅安で3万9200円台まで水準を切り下げる場面があった。米国では想定を上回る強い経済指標が相次いでおり、前日の米国株市場ではFRBによる早期利下げ期待が後退、米10年債利回りが上昇基調を強め、株式の相対的な割高感が意識されNYダウが400ドル近い下げとなった。円安環境で原油価格や金価格も急ピッチの上昇をみせており、東京市場でもインフレ警戒感がくすぶる状況下で買いが手控えられた。また、朝方に台湾付近を震源とする地震が発生し、これを嫌気した先物への売りが全体指数の下げを助長した。ただ、後場に入ると中小型株を中心に押し目買いが入り日経平均は下げ渋っている。値上がり銘柄数が値下がりを小幅ながら上回った。

 個別では、レーザーテック<6920>、ディスコ<6146>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置関連が安かったほか、任天堂<7974>も売られた。ファーストリテイリング<9983>の下げが目立ち、ソフトバンクグループ<9984>も下値を模索。三井E&S<7003>が安く、さくらインターネット<3778>は急落、霞ヶ関キャピタル<3498>も大幅安となった。清水建設<1803>は値下がり率トップに売り込まれた。リョーサン菱洋ホールディングス<167A>の下げもきつい。

 半面、伊藤忠商事<8001>が物色人気、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクも堅調。富士石油<5017>、北海道電力<9509>が値を飛ばし、東京電力ホールディングス<9501>も商いを伴い高い。ミスミグループ本社<9962>も値を上げた。安田倉庫<9324>、力の源ホールディングス<3561>などが高くINPEX<1605>も買われた。このほか住友ファーマ<4506>も上値を指向した。

出所:MINKABU PRESS

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