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9644 タナベCG

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タナベ経営 Research Memo(4):持続的成長と人材・地域ブランディング投資


 

■業績見通し

(1) 2017年3月期業績見通し

タナベ経営<9644>の2017年3月期の業績は、売上高が前期比2.4%増の8,500百万円、営業利益が同1.0%増の865百万円、経常利益が同1.6%増の900百万円、当期純利益が同1.3%増の590百万円となる見通し。世界経済の減速懸念や為替の円高転換等により、企業業績の伸び悩みが懸念されるなかで、中堅・中小企業においては引き続き、持続的成長を実現していくための「ドメイン(事業戦略)別コンサルティング」「中期経営計画策定」「ホールディング経営コンサルティング(事業承継の組織戦略)」「人事・採用コンサルティング」「戦略リーダーを育成する3ボードコンサルティングとアカデミー(社内大学) 設計」等のニーズが堅調に推移するものと予想される。営業利益率が若干低下するが、これは人材投資に加えて、地域ブランディング戦略の一環として5月に九州本部(福岡)、7月に中部本部(名古屋)の移転を計画しており、関連費用が増加することが要因となっている。なお、第2四半期累計業績については事業所移転費用の計上を主因に、営業利益で前年同期比26.0%減と減益見通しとなっている。

今回、事業所を利便性の良い場所に移転することで、より良い人材の採用やブランディング向上の効果が見込まれる。実際、2016年1月に東京オフィスの移転・統合(JR東京駅隣接のテッコウビルディング内)を行ったことで採用面の好影響が出ているほか、従来別々の拠点に分散していた経営コンサルティング事業とセールスプロモーション(SP)コンサルティング事業を同一フロア内に集約したことで、情報の迅速な共有化や同行営業なども容易となるなど、営業面でのプラス効果も出始めている。名古屋については東京オフィスと同様、経営コンサルティング事業とセールスプロモーション(SP)コンサルティング事業の拠点も統合することになる。

セグメント別で見ると、経営コンサルティング事業は売上高が前期比0.9%増、セグメント利益が同1.7%増と堅調な推移を見込んでいる。好評が続いている「戦略ドメイン&マネジメント研究会」においては新たに6つの研究会を発足させ、合計20の研究会によりロイヤルカスタマーの増加に取り組んでいく。また、全国10拠点のネットワークを活かした地域別のプロモーション投資を強化し、中堅企業の顧客掘り起こしに注力していく方針だ。

セールスプロモーション(SP)コンサルティング事業の売上高は前期比4.2%増、セグメント利益は同25.0%増となる見通し。業種別チームによるSPコンサルティングを強化していく方針であり、前期に引き続き、こども・子育て市場向けの営業展開を推進していく。2016年9月には「こども・子育てファミリーマーケット成長戦略研究会」を発足予定で、同研究会への参加企業などを有力見込み客として開拓していく方針だ。

また、海外販売支援サービスの一環として、中国への越境EC参入の支援サービスも今期より開始している。具体的には、TOKYO MX社と業務提携し、中国の大手マーケットプレイス内に出店するTOKYO MX館において、顧客商品の販売支援を行っていく。同社は法規制等の事前調査から商品のPR動画・販売サイト制作、テスト販売、販売結果のデータ分析などを行い、これらを踏まえたSPコンサルティングを提案し、コンサルティングフィーを得るビジネスモデルとなる。中堅、中小企業で越境ECを展開したいというニーズは強く、既に数社と契約を締結するなど、今後の動向が注目される。

その他、SPツールやビジネス手帳・カレンダー等については、東京オフィスにおいて「SPデザインラボ」を新設し、デザイン性・付加価値向上により、商品品質と提案力の向上を図ることで、受注拡大を目指していく方針だ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

 提供:フィスコ

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